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悪魔城トレキュラ
1 :
お兄ちゃん
2025/06/25 17:56:01
ID:utEhiWh9vw
注 作者はウマ娘エアプ勢です。そのうえ掲示板には人生初スレ立て。初SS。色々広い心で許して。
先祖代々伝わる聖鞭せいべんライアーキラー
を持って、突如現れた城、悪魔城トレキュラに
乗り込むバクシン。
なんやかやで色んな中ボスを倒し玉座に到着するサクラ家一行(チヨノオーとローレルもいます)
城主トレキュラにも特効のムチであるライアーキラーでボコボコに追いつめるものの
「オレは3600走れると信じてる‼︎」と叫ぶと、突如第二形態にトレキュラは変身した。
それはいつも支えてくれていたバクトレの姿だった……。
ライアーキラーがダメージを与えられなくなり、絶対絶命のピンチに陥いる。
なす術すべはないと思われたサクラ家の三人は、無意識に奥義トライアングルウソツキストームを繰り出す。
(ハイドロストーム+ペガサス三姉妹的な)
三角形に陣取りバクトレにウソツキという聖なる力が宿った言葉の雨を延々と降らせたのだ。
藤原竜也ばりの悲痛な叫び声を上げつつ、頭をおさえ、胸をかきむしりのたうちまわるトレキュラ。そうこうしているうちに朝日が入り込み城が崩壊しだす。
2 :
使い魔
2025/06/25 18:00:24
ID:utEhiWh9vw
チヨノオー「城が崩れてきます!!」
ローレル「バクちゃん!逃げよう!!」
バクシン「…でもっ!」
視線を向けるとそこには床に横たわるトレキュラ=バクトレ。
やがて白い画面に徐々にフェードアウト。
あらすじはこんな感じで。
3 :
トレーナーさま
2025/06/25 18:06:24
ID:YAdyh2Hts2
展開がバクシン的でイイね
4 :
アナタ
2025/06/25 18:12:12
ID:utEhiWh9vw
>>3
ありがとうございます
なぜかプレイもしたことないのに、ネタが降りてきたので、とりあえずいてもたってもいられず投下してしまった
……。すまぬ。
5 :
トレ公
2025/06/25 18:18:10
ID:scoQqv5.eo
期待大
6 :
貴様
2025/06/25 18:27:06
ID:utEhiWh9vw
>>5
キャラクターストーリーを今からみなきゃぐらいだから、ほんとネタがたまってない。今日はかなり短いと思う。
(ネタがかなりたまってから、第二弾はいくので)
すまぬ。ピク◯ブで書いてても反応なさすぎてやる気がでなかったのでこういうリアクションが最高です。
7 :
キミ
2025/06/25 18:28:18
ID:utEhiWh9vw
では
いつからあるのかはわからない。
だが、この世にウソがある限り、
決して滅ぶことはない……。
それが悪魔城トレキュラ。
ある日突然どこかに現れるというお城。
信じられないことだが、この世界で誰かがついたウソが溜まりに溜まって
いつのまにか悪魔城をつくりだしているというのがもっぱらの噂だ。
例えば莫大な財宝が眠っているなど。絶世の美女がいるだの。
とある秘宝が眠っており、それがあればトレーナーと結ばれるだの色々あるらしい
8 :
モルモット君
2025/06/25 18:32:57
ID:utEhiWh9vw
そしてそんなウソが嘘つきを悪魔城に呼び集め、 その嘘つきがまた、ウソを作り、悪魔城にウソを広め、新たな嘘つきを呼びこむ。
一方で、うそをつくことの罪悪感に耐えられぬ者ものの 心の叫び声が、悪魔城を生み出すのだという者ものもいる。
また、ありもしない理想の自分の姿を望むあまり、それを実現できる魔力の充満した悪魔城に誘いこまれる者ものもいるらしい。
9 :
トレーナーさま
2025/06/25 18:38:54
ID:utEhiWh9vw
現実と虚構の厚い壁は、この城内ではたよりない薄いヒダのような皮膜となり、虚実をないまぜとした、混沌な世界を造り出していた。
―――では参ろう。儚い世界へ。
人の、夢という名の物語の中へ……。
(本の中に吸い込まれていくやつ)
箸 どぼめじろう❤️
10 :
貴様
2025/06/25 18:40:15
ID:utEhiWh9vw
シンコウウインディ「ちょっと待つのだ」
ドーベル「?、…なによ!今いいとこなのに!!」ハァハァカリカリ
原稿に夢中。
アグネスデジタル「あのぅ……、これってファイナルファンタジー◯クティクスじゃ……」
シンコウウインディ「ばればれなのだ」
11 :
トレ公
2025/06/25 18:44:44
ID:vaETEpPOyk
\ドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥエ/
12 :
トレピッピ
2025/06/25 18:47:08
ID:utEhiWh9vw
シンコウウインディ「大体悪魔城ドラキュラとバクシンオーネタだけで人が限られるのに、さらにFFTネタとか持ち出すから
さっぱりついてけないのだ。それになんか硬派な文体から、一気に楽屋ネタみたいになって、期待をこなごなにバクシンしてしまったのだ。
どぼめじろうネタも入れるから知らない人は絡みづらいのだ」
13 :
お前
2025/06/25 18:48:41
ID:utEhiWh9vw
アグネスデジタル「FFTはリメイクが決まったみたいですけど、『タクティクスオウガ系』のリメイクはロマサガや聖剣と違ってレビューの方はいまいちだし期待も知名度もうすいです」
14 :
あなた
2025/06/25 18:49:50
ID:utEhiWh9vw
ドーベル「……助けてトレーナー」
とメジロドーベルのトレーナーに助けを求めた。
15 :
お兄さま
2025/06/25 18:54:58
ID:utEhiWh9vw
ドベトレ「……まぁ早く本編始めろって感じだな」
ドーベル「……う゛っ」
16 :
トレーナー君
2025/06/25 19:01:12
ID:utEhiWh9vw
雨が降っている。そして林道をサイドカー付きのオートマバイクが走っている。
アグネスタキオンやライト博士や父の協力で改造したバイクだ。
(バイクヤマハMT-09 Y-AMT ブルー)
サイドカーにのったバクシンが雨に声をかき消されないようにウオッカに声をかける。
バクシン「すみません、ウオッカさん。バイクを出していただいて」
ウオッカ「別に気にすんなって」
バクシンの手にはライアーキラーが握られている。
突然そのバイクの前方空中に死神があらわれた。
(血の輪廻のあれのシーンです。まずは)
17 :
大将
2025/06/25 19:08:45
ID:utEhiWh9vw
死神は巨大な鎌でなくブーメランをもっている。
なぜかはわからない。
ウオッカ「なんでアイツブーメランもってるなんだ?」
バクシン「……さあ、なんででしょう?」
ウオッカ「ふつう鎌だろ、そこは」」
18 :
トレぴっぴ
2025/06/25 19:22:44
ID:utEhiWh9vw
ウオッカのツッコミをよそに、死神はブーメランを投げてきた。
ウオッカ「つかまれ、バクシン!」
ブーメランを避けるため、バイクのハンドルを切る。
スリップしかけたが、なんとか体勢をもとに戻す。
なんとかブーメランは避けたがバイクのヘッドアップディスプレイに傷がついてしまった。
ウオッカ「くそっ」
死神「悪魔城トレキュラに何をしにいく?」
ウオッカ「そんなの決まってるだろ!」
バクシン「私のトレーナーを連れ帰りに行きます!!」
サイドカーの上に立ち、バクシンは迎え撃つことにした。
雨の中ムチを構え出した。
19 :
モルモット君
2025/06/25 19:24:28
ID:utEhiWh9vw
死神「無駄ですよ。ウソをウソと見抜けぬものには、悪魔城は難しい」
バクシン「……何のことでしょう!?」
ウオッカ「……死神って、お前ヒロxキかよ!!?」
ウオッカ「……って本当にヒロxキじゃん!!」
死神だから顔が死んでるのかと思ったらただのヒロxキだった。
バクシン「まぁライアーキラーはたしかに効きそうな相手ですが」
ウオッカ「だな」
ヒロxキ「……それってあなたの、ヴッ!!」
ブーメランが死神ヒロxキに当たった!!
20 :
マスター
2025/06/25 19:37:10
ID:utEhiWh9vw
バクシン「もらった!」
すかさずライアーキラーを死神に当てる。ぎりぎり股間に命中した。だってジャンプしてもそこにしか当たらないのだ。
ヒロユキ「ぉ゛ぉ゛ぉ゛……」
汚い血を撒き散らして消滅してまった.
バクシン「あれ?消滅しちゃった。」
ウオッカ「よわっ」
バクシン「この次はこうはいかんぞ……とかいって逃げるんじゃ」
ウオッカ「っていうか、普通誰々のトレーナーとか、マンハッタンカフェとかさ、ウマ娘が死神とか敵役やるんじゃないの?」
バクシン「まぁウソの城ということで、ウソっぽい有名人も敵役するんでしょうね」
???「奴は死神の中でも最弱……」
走り続けるバイクに不気味に小だます女の声。
バクシン「誰ですか!?」
21 :
お前
2025/06/25 19:50:41
ID:utEhiWh9vw
死神中川翔x「私が本当の死神です」
ウオッカ「おいッ!!!」
バクシン「バクシーーーーーン!!!」
少しの間静寂が三人の間に訪れる。
バクシン「まぁライアキラーはたしかにきき……」
ウオッカ「うぉいうぉい!!!!」
死神死神中川翔x「そなたたちの力を試してしんぜよう…!」
ウオッカ「いやいや試されてんのはオマエだろ!?」
バクシン「まぁスルーしてやり過ごしおつもりでしょうが……」
22 :
お姉さま
2025/06/25 20:08:19
ID:utEhiWh9vw
死神中川翔xはねとぉ……とした、どすぐろいオーラにつつまれた携帯ゲーム機のようなものを高速に
射出してきた。
バクシン「何の隠喩かわかりませんが、とりあえず避けます!」
サイドカー上で数メートルジャンプして華麗にかわすバクシン。
ウオッカ「バカっ、それはおとりだ!」
死神中川翔x「死ぬがよい!!」
振りかぶった鎌がバクシンの体をめがけて放たれる。
バクシン「!」
ジャンプ中のバクシンは鞭で迎撃できる体勢ではない。
23 :
トレーナー君
2025/06/25 20:21:47
ID:utEhiWh9vw
その瞬間。
ギン!と金属同士がぶつかる音がした。
気づけば、隣に巨大な白い犬が併走している。
バイクと併走しているのだから凄まじいスピードだ。
その犬に乗ったふたりのウマ娘がいた。
細い剣を構えたローレルとチヨノオーだ。
チヨノオーの方は前に座っていてどうやら召喚機の口笛で犬を運転しているようだ。
ローレルは犬の後部に座ったまま死神の鎌をレイピアみたいなヤツではじき返してくれたらしい。
ローレル「なんとか間にあったね!」
ニコっと笑うローレル。
チヨノオー「無事でよかったです!」
24 :
お兄ちゃん
2025/06/25 20:27:34
ID:utEhiWh9vw
チヨノオーは口笛型の召喚機でワンコを召喚できるのだ。
持ち犬はサクラワンコオー、シュヴァちから借りたぬいぐるみの犬。デュランダル自身の3頭。
召喚するとデュランダルは代わりに大剣攻撃してくれる。あれと違って当たる。
二人が乗ってるサクラワンコオーは見た目はクーバースの巨大版。知らなければ、ゴールレデンレトリーバーの白い版だと思ってください。
25 :
トレ公
2025/06/25 20:38:11
ID:utEhiWh9vw
そしてローレルは……。
ローレル「う〜ん……あそこ(空中)だと届かないよね」
お馴染みの人差し指のポーズをとりながら、ローレルは空中にいる死神を見ていた。
死神「なんだと!?」
死神が目を見開いた。ローレルの背中に羽が生えたのだ。それも片方は白と片方は黒の羽だった。
ウオッカ「かっけぇ!」
ローレルは犬から飛び降りるとそのまま羽ばたいて、死神のいる空中に近づいた。
ローレルの体からはなんとなく妖気めいた色気がでているようだ。
26 :
相棒
2025/06/25 20:51:18
ID:utEhiWh9vw
空中でそのまま対峙するかに見えたが、大きくUターンして加速したローレルは、レイピアを突き出して
そのまま空中で突進した。
死神中川翔x「さ、さすのか!?お腹に子供がいるんですけど!!こっ……コンプラぁあああ゛あ゛!!!」
ローレル「うふふ」
死神にぶつかるかに見えたが、ローレルは軌道を変えた。
死神の周りをぐるっと周る。ピンク色のオーラで包む。
それから空中で、死神の正面で距離を取りとまったローレルは、レイピアを恭しく一払いした。
一陣の風が舞い、死神の髪や体や服を何か光る粒子が貫通していく。
ローレル「テンプテーション完了」
ローレルはサキュバスと人間のハーフだった。
27 :
アナタ
2025/06/25 21:01:25
ID:utEhiWh9vw
死神は目がハートマークになってしまっている。
死神中川翔x「ロレロレローレルロレロレローレルローレルーー!あへぇ……」
バクシン「ローレルさん、さすがです!」
チヨノオー「かっこいい!」
ウオッカ「みんなつぇなぁ!俺の出番がないじゃん!」
みんな束の間の喜びにわく。
バクシン「そのうち見せ場が…………ッ!!!」
ムチが勝手に……、そう思った瞬間死神のカマを無意識にライアーキラーで
バクシンは受け止めていた。
死神「…………ほう」
それは今までの声とは真逆で、野太く、低く、老齢であり、底知れぬ畏怖
を感じさせる男の声だった……。
28 :
アナタ
2025/06/25 21:06:50
ID:utEhiWh9vw
死神「やるではないか」
それは本物の死神だった。
スパイマンガみたいに顔をびりっと破ったわけではないが、
いつのまにか、全てが変わっていた。顔も。髪も。体から発する冷気のような威圧感も。
桁違いの強さだ。
バクシン「……ぐ、ぐ」
バクシンは必死で両手で鞭をはさみつつ鎌を押さえる。手から血がにじみ、ぽたぽたたれ始めた。
歯を食いしばりすぎて、歯がけずれる音が口内から耳に伝わる。
29 :
トレぴっぴ
2025/06/25 21:20:50
ID:utEhiWh9vw
眼前にある死神・デスの目からは心が読み取れない。何一つ、本気を出していないかのような
思える目。ひどく時間がゆっくり経過している気がする。雨が髪に額にへばりつきながら流れている
のがどこか遠くに感じる。
死神「まやかしの姿に惑わされぬか……、いやこの鞭の力か。」
鎌に一層力を込める死神。
その瞬間。
ローレルが背後から心臓目掛けてレイピアを、チヨノオーが右側面から青白い霊体の白い巨大な犬で
左からライトセー◯ーのような武器でウオッカが死神を同時に攻撃した。
30 :
トレーナー
2025/06/25 21:35:26
ID:utEhiWh9vw
死神「……」
胴体に直撃したはずだ。なのに。
無駄だという声が聞こえそうだった。
この場で私は死ぬのだろうか。
あの日突然消えたトレーナーが脳裏にふっとよぎる。
どんな理由があったかわからない。
でも、また会いたいのだ。笑顔の彼に。
だから
31 :
お前
2025/06/25 21:36:34
ID:utEhiWh9vw
>>30
みすりました。消し方がわからないのでとりあえずそのままにします
32 :
アネゴ
2025/06/25 21:37:09
ID:utEhiWh9vw
三人の攻撃が命中したと同時に近くに落雷が落ちた。
3人とも確かに手応えはあった。当たったのだ。相手は確かにくらっているのだ。
だが、全員気づいていた。かすり傷程度だということに。まともにあててその程度のダメージだったということに。
それでも。
そのわずかな隙から一瞬でバクシンはライアキラーを死神めがけて振った。
死神「……」
胴体に直撃したはずだ。なのに。
無駄だという声が聞こえそうだった。
33 :
お前
2025/06/25 21:40:41
ID:utEhiWh9vw
だから
バクシン「…………ウオオオオ!!」
死神「!」
ありったけの力を込めて鞭を振るった。
バクシン「バクシン!!!」
ギンッ!!!
簡単に死神の鎌でガードされてしまった。
死神「……」
34 :
トレぴ
2025/06/25 21:51:39
ID:utEhiWh9vw
バクシン「……」はぁはぁはぁ
微妙な空気になってしまった。微妙な間。
死神「……弱きものよ」
バクシンに問いかけているのだろうが、なんと答えていいかわからない。
というか息継ぎで精一杯だ。
死神「命が惜しくば、帰ることだな」
バクシン「……くっ!、それでも!!あきらめられない!!」
ローレル「バクちゃん!」
死神「恐るべきはその鞭か、お前自身か……」
そういい終わると、死神はふっと姿を消した。
35 :
モルモット君
2025/06/25 21:54:41
ID:utEhiWh9vw
バクシン「え……」
ローレル「いなくなっちゃった」
チヨノオー「助かりましたー」
ウオッカ「ふー……危ねぇ」
そういえば、鞭を当てた場所にひびが入ってたような……。気のせいだろうか。
ウオッカ「それで、どうする」
バイクを走らせながら尋ねてくる。
バクシン「行きます」
即答だった。
36 :
キミ
2025/06/25 22:02:55
ID:utEhiWh9vw
その後数十分ほどはしらせると、入り口の城の羽橋に着いた
…
ウオッカ「着いたぜ」
バクシン「ありがとうございました」
ローレル「いやー大きいお城だね」
チヨノオー「あっ、羽橋が勝手に降りてくる」
ゴゴゴゴ……。
ウオッカ「ちょっと待て。後続部隊が後からたくさんくるから、もうちょっとまって
から入れよ。色々準備してからいったほうがいいだろ。」
37 :
お姉ちゃん
2025/06/25 22:05:16
ID:utEhiWh9vw
バクシン「そうですね。」
ローレル「私のトレーナーさん早く来てほしいなぁ」
チヨノオー「わかりました」
ウオッカ「それから野営地この辺につくるから、何かあったらもどってこいよ。」
サクラ家一行「はい」
悪魔城トレキュラ。ウソがウソを呼ぶお城。果たして三人は生きて帰ってこれるのだろうか。
38 :
トレーナーさん
2025/06/25 22:07:25
ID:utEhiWh9vw
今日はここまでで。もし読んでくれてた方いたらほんとありがとう(いないよね?)
ってか第二弾は多分無理。疲れたw
39 :
モルモット君
2025/06/25 22:16:00
ID:scoQqv5.eo
乙、続き待ってます!
40 :
相棒
2025/06/25 22:20:28
ID:utEhiWh9vw
>>39
えーーーー!!
いたーーー!
読んでるひといた!!
涙でるぐらいうれしい。
誤字脱字キャラ崩壊文体不統一ほんとすまぬ。
ってかあらすじだけはいい感じだから誰か別の人もう続きかいてww
41 :
アンタ
2025/06/26 00:02:55
ID:r3397qnmDA
ゴドルフィンバルブ(中の人がセピア・ベルモンドやってる)でるかな
と思ったら完結してた
次を読みたくなる勢いで
>>38
までスッと読んでこれた
イイネ
42 :
アナタ
2025/06/26 00:05:20
ID:3Axhlw9YCA
>>1
エアプでも「好き」という一心で掲示板スレ立て童貞を破ったイッチに敬意を表する!
43 :
モルモット君
2025/06/26 04:20:00
ID:p78qtHZNpg
>>41
>ゴドルフィンバルブ(中の人がセピア・ベルモンドやってる)でるかな
>と思ったら完結してた
すまぬ。力尽きた。入り口まででおわた。〜の間とかで区切って投下すると思います。
>次を読みたくなる勢いで
>>38
までスッと読んでこれた
>イイネ
本当に読んでくれてありがとう。しかもいいねまで。こーゆう反応欲しくてほんと投下した😭
ぼっちちゃん並みの承認欲求なんだろか、ワイww
セピアベルモンドとかも全然知らなかった。色んな情報が足りてなさすぎるのでしばらく、ネットやゲームで
基本設定とかせめてもっと拾ってからにします。ってわけで次投下は最低でも1ヶ月後とか2ヶ月以上後ぐらいだと思います。
44 :
アネゴ
2025/06/26 04:26:50
ID:p78qtHZNpg
>>42
ありがとう。
感謝感謝です。
45 :
アンタ
2025/06/26 07:06:39
ID:zHPfdC1jEY
\ムッムッホァイ/
46 :
すまぬ仮面
2025/06/28 09:20:58
ID:cB0oz/jOxE
ネタが膨らみすぎてきた上、やる気が冷めて完成しないのが、こわいのでちょっと再始動します。
プロ集団のはずのでもマンガ原作ドラマなんて炎上しまくるのに、お金もらってないワイなのに、やばいぐらい膨らんできたので、全体が短くなるかもだけど、ちょっと投下します。
とりあえず、完結させて、あとでまとめたのピクシブに清書するときに、いろいろ追加できればいいかな……なんて。
あと名前は口癖のすまぬ仮面にしました
47 :
アネゴ
2025/06/28 09:26:00
ID:qlki3aYnd2
>>39
です
がんばれー!
48 :
すまぬ仮面
2025/06/28 09:32:32
ID:cB0oz/jOxE
>>47
うおぉぉお!!!!
マジか!!??
うおぉ!!嬉しい!頑張る!!
49 :
すまぬ仮面
2025/06/28 09:54:18
ID:cB0oz/jOxE
少しは長くなりそう(書くスキルが追いつかず)で、間延びしそうなので、気長に見てくださいませ。
あと、何日間とかにまたがるかもなので、途中で、スレ主は寝たり、食べたりする模様(←多分休む時は報告する)
スレ主の勘では、この「野営編」が長くなるはずで、大事な核なので、割と慎重にもいきたいのですw
全体的な長さのイメージは映画ランボーみたいな2時間とかそんな短いアクション映画なイメージでよろですw
それではゆっくりしていってね!
50 :
すまぬ仮面
2025/06/28 09:55:42
ID:cB0oz/jOxE
― 野営地 ―
…
―――2、3時間後。数十台の車が悪魔城トレキュラ入り口より少しはなれたところに駐車していた。
思ったよりも巨大な野営地が一時的に作られていた。というか仮設の住宅地レベル感じだ。
巨大コンテナを複数つなげたり大型トラックを利用した、さまざまな施設が仮設されていた。
トイレはもちろん、シャワー、おのおのの個室、医療施設と呼べそうなものまで、たくさんある。
北海道の日本ハム本拠地エ◯コンフィールドを何倍かでかくしたぐらいの大きさだろうか。
各種コンテナとトラックにはやれ、メジロだの、シンボリだのサトノだのの、スポンサーロゴが主張している。
51 :
すまぬ仮面
2025/06/28 10:04:48
ID:cB0oz/jOxE
野営地を見回すとぱっと見では数十人いるが、テントや施設の中にいる人を含めれば、数百人は当然いるだろう。
自衛隊、傭兵部隊、ウマ娘、そのトレーナーがあちこちで会話をしている。
先ほど送ってくれたウオッカがダスカとダストレとテント近くで談笑している。
ウオッカ「ぷっw。なにそれw。マジか?」
ダスカ「?、なに?」
ウオッカ「コス?コスプレ?」
ダスカ「はぁ!?アンタもそういうわけ?」
52 :
すまぬ仮面
2025/06/28 10:09:00
ID:cB0oz/jOxE
ウオッカ「だってそれエ◯テルだよな!?奇跡軌跡ww!、奇跡のマリアージュ!!w」
ダスカ「誰なのよねそれ?はぁーーーー……うざ」
あきれたように深いためいきをつくダスカ。
ダストレ「……まぁ知ってる人はそう思うような」
いい終わるか、終わらないかのタイミングでダスカがダストレのお尻をしっぽでピシピシ叩いている。
きっとダストレに同じことを言われたらしい。
53 :
すまぬ仮面
2025/06/28 10:15:34
ID:cB0oz/jOxE
普段の格好でなく、動きやすいようにと別の服装に変えたら、ちょっとにてしまったらしい。
ココングラッセのような勝負服に少し似ている服だった。
ウオッカ「大体なんでオマエがいるんだよ」
ダスカ「護衛。野営地での他メンバーを護衛するのよね。タキオンさんもきてるし、普段お世話になってるから。あたし以外の学園OGもけっこう何気に駆り出されてるのよね。大体あんたの武器だってタキオンさんが作ってくれたものでしょ。」
ウオッカ「そっか。……まぁライツ博士も合同でつくった、だけどな。」
54 :
すまぬ仮面
2025/06/28 10:30:51
ID:cB0oz/jOxE
ウオッカは心の中で、ダスカにありがとうといった。
ウオッカは本当は剣など使わないのだ。
本来ウオッカは気とかオーラをまとった徒手空拳(ステゴロ)の氣心拳の使い手なのだが……。
女らしくない、手が汚れるという、ダスカのつっこみとダスカのタキオンへのおねだりで、
武器を使うようになった。ドラゴンボールのトラ◯クスと思えばいいだろうか。
しかし結果として、戦い方に幅ができて強くなっている。
55 :
すまぬ仮面
2025/06/28 11:08:01
ID:cB0oz/jOxE
メジロドーベル「バクシンオーさーん!」
どこからか声が聞こえる。気づけば自分の周りに虫というか蝶々が飛んでいる。
手で追い払おうと思ったが、気づくと
バクシン「え?ドーベルさんですか?」
ドーベル「そうよ。この世界で……おほん!案内役の妖精のドーベルです。悪魔城トレキュラは任せてね!」
たぶんピーターパンとかにいるティンカーベルとかゼルダのヘイリッスン!とかうざいヤツだ(ただしくはナビィ)
56 :
すまぬ仮面
2025/06/28 11:16:35
ID:cB0oz/jOxE
ドーベルはバカンスサフィール時の服に蝶の羽(オオムラサキ)をくっつけたようなデザインの格好だ。全体的に群青というか青い。
それに透明な羽2枚、合わせて計4枚の羽がついていた。
ドーベル「……それにしても見つけるのに時間がかかったわね。やっぱり千里眼がなぜか使えないから……。飛び回って疲れた……はぁはぁ」
バクシンは聞き取れなかったが、ドーベルはぶつぶつ何かを呟いていた。
この本に入る前に、本の前書きページの、その前にあったあそびの空白の紙に
鉛筆で本自体に、「千里眼スキルを持つ1000年に一人の美少女妖精メジロドーベル(不死設定)がこの本の世界に入った。サクラ家の案内人をするため。」
ときちんと書いたはずだったのだが……。ドーベルは考えてもしかたないと思った。どうせトゥルーエンドクリアできれば帰れるでしょぐらいの感じだ。
57 :
すまぬ仮面
2025/06/28 11:25:23
ID:cB0oz/jOxE
ともかく悩んでもしかたないと思ったので、ドーベルは
「えいっ!」
と魔法を唱えた。空中に魔法陣のようなものが発光し、中から、もう一匹……いやイチウマ娘が出てきた。
それもまた妖精の格好で。
シンコウウインディ「……いてて。なにをするのだ。」
地面にダイナミック着地というか激突した小さい妖精は大声で文句をいっている。どうやら無事のようだ。
ウインディ「なんなのだ!、いったいここはなんなのだ。なにをどうすればいいのだ!?」
どっかの新宿召喚のドラゴンみたいなことをいっているが、やおらメジロドーベルを眼中にとらえると……
ウインディ「……どぼめ。…………貴様」
頃すレベルの目つきをしている。
58 :
すまぬ仮面
2025/06/28 11:39:56
ID:cB0oz/jOxE
ドーベル「……あれ?おかしいわね。一緒にアリス……アグネスデジタルも呼んだはずなのに」
何かがおかしい。歯車が狂っているというやつだろうか。
ウインディ「……原稿を書いていたかと思えば、いきなり密室からこつ然と消えて、どこにいたかと思えば、こんなところで遊んでいたのか……!
夏コミも商業掲載の原稿も落とさないというから、信用していたのに!全てをすててフルダイブゲームで現実逃避ということなのだ!?」
ドーベル「ちょっと!夏コミとか世界観壊すこと言わないで!」
ウインディ「……さっさとウインディちゃんを元の世界に返すのだ!、それとお前も一緒に帰るのだ。ちなみにどぼめお前スイッチ2が当選しているのだ。
第四回抽選日にあたっていたのだ。開きっぱなしのノーパソで当選メールが見れたのだ。」
ドーベル「え!!?ほんと!?確認しなきゃ!!」
59 :
すまぬ仮面
2025/06/28 11:48:58
ID:cB0oz/jOxE
ドーベル「……くっ!……か、帰れない!」
魔法を唱えて魔法陣を作り出すものの、くぐれない。いやくぐってもそのまま素通りするだけなのだ。
一回目は魔法が失敗したかと思って、もう一回魔法を唱える。だが、その魔法陣でも帰れない。今度は素通りでなく、魔法陣にゴツン
と頭をぶつけた。
ウインディ「…………どぼめ!」
ドーベル「もういっかい!!」
今度は魔法陣がゴムゴムのトランポリンのように歪んでたわみ、そのばねを利用するかのように、妖精ドーベルを跳ね飛ばした。
ウインディ「……イロモネアのモノボケじゃないのだ!どんどんひどくなってるのだ!!」
ウインディちゃんの顔に青筋がいくつもたっている。
ドーベルだって本気で帰りたいのだ。スイッチ2の当選メールが見たいのだから。
60 :
すまぬ仮面
2025/06/28 12:10:09
ID:cB0oz/jOxE
それらのやりとりをバクシンは見守っていたが、会話の中身がよくわからない。
そうこうしているうちに、チヨノオーが近くにきた。
後続部隊の中に混ざってきていたチヨトレとの会話が終わり、こちらに戻ってきたのだ。
(ちなみにバクシンとドーベルはどこかのテント内でなく、外にいる感じ。近くに林に生えてた木を日曜大工してつくった木や椅子がある)
チヨノオー「わぁ、かわいー!」
妖精ウインディを見るなりチヨノオーはそう声をかけた。
61 :
すまぬ仮面
2025/06/28 12:14:01
ID:cB0oz/jOxE
ウインディの妖精デザインは肌の露出が多い。白いもふもふ素材のビキニ。指ぬきの肉球手袋で、肉球部分はピンクそれ以外は白いもふもふ。
そして白いもふもふのビキニパンツにこれまた白いパレオが巻いている。靴も靴で犬型のもふもふの靴だ。足と靴がうまく一体化していて、ロマサガ2のリメイク版イーリス
を連想させる。ソール部分にやはり肉球のデザインがある。しかもちょっとぷにってる。無音系のスニーキングスキルでも付与されているんだろうか。
まぁつまりウインディは全体的に白い犬のデザインだ。お腹も腕も太ももがらあきだ、それに羽がくっているようなもの。
またうしろからみるとけつ肉が少しはみ出てる。
チヨノオーの使う魔導器の口笛は犬を召喚する。それに宿ったソウルを霊体としてイメージ召喚するので実物でもないし本体でもない。(FFの召喚獣な感じ)
シュヴァちの犬のぬいぐるみに宿ったソウルをもとにした犬も白だ。犬種はサモエド。優しくて人懐っこそうな感じがシュヴァちに優しく沁みるらしい(巨大化されてるから
飼い犬以外には怖いと思うが)
これで3匹の白い犬の使い手(+デュランダル)、4匹の使い手だ。内一匹は妖精だが。
62 :
すまぬ仮面
2025/06/28 12:16:23
ID:cB0oz/jOxE
ちょっとお昼ご飯です。
63 :
すまぬ仮面
2025/06/28 13:12:41
ID:cB0oz/jOxE
ウインディはデザイン的にどう考えても、チヨノオーに合わせた案内役、といったところか。
妖精ウインディと妖精ドーベルは何やらわーわーがーがーやりとりをしたあと、結局悪魔城をクリアするといった結論で合意を得たらしい。
妖精はだいぶこのやりとりで疲れたらしい。
それから
ドーベル「改めてよろしくね」
と、サクラバクシンオーに挨拶をした。
バクシン「……え、ええ」
困惑しながらもとりあえずうなずく。害はなさそうだと判断したからだ。
64 :
すまぬ仮面
2025/06/28 13:13:35
ID:cB0oz/jOxE
ウインディ「こちらもよろしくなのだ。」
とチヨノオーに挨拶するウインディ。
チヨノオー「よろしくお願いします!」
彼女は色々疲れたのか、チヨノオーの肩にとまることにしたらしい。
ウインディ「……肩を借りるのだ。」
一応断りを入れる。そしてこれからの未来を思うと肩を落としうんざりするウインディだった。
どぼめじろうの作った世界などきっとロクなものではないのだ。
バクシンは私の肩もいいですよ、と胸をぷるんとはって腰に手をあてアピールをしたのだが、
メジロドーベルは遠慮した。この世界が物珍しくきょろきょろ見渡しては、どこからから小型のよくある黄色と緑のあのスケッチブックを出してはシャーペンで
何かを書いている。筆が……筆がとまらない!とかいっているが、きっと触らない方がいいのだろう。
バクシンは「そっとじ」するような感じで目をそらしながら、あさっての方を見る。
65 :
すまぬ仮面
2025/06/28 13:26:30
ID:cB0oz/jOxE
そのあさっての方向からなにやらスーツ姿の大人の女性が近寄ってくる。
樫本理子「みなさん、ちょっとよろしいですか?」
ドーベル「キターー!理子ちゃん!!予定通り!ここは予定通り!!理事長代理!!スゥキィ!!」
樫本理子「は?」
スゥキィは多分、スパイファミリーの某キャラの言い方だ。
だが、樫本理事長代理は非常に冷たい眼差しをドーベルに向けている。
樫本史上最高に冷たい、「は?」を浴びせたつもりだが、当のドーベルはやっちゃった(ハート)、てへぺろをしてるだけであんまり気にしていなさそうだ。
66 :
すまぬ仮面
2025/06/28 13:35:47
ID:cB0oz/jOxE
バクシン的には、ドーベルは慣れない海外旅行で、有名地すべてを短期日程でまわろうとするやたらハイになっている旅行者に見えた。
もしくは攻略サイトを見ながら、全てのイベント、要素、アイテムをもれなくプレイするような、エネルギーというか
カロリー高い感じのやつだ。そして大体途中で疲れてあきらめるやつだ。いずれ自分にくっついて行動して案内してくれるだろう。
ただとりあえず、今はわちゃわちゃうるさい。
バクシン(そもそもドーベルさんってあんな感じだっけ?いや、あんな感じだったような……)
無理やり自分の心がなにかに補正されていくような感じだったが、まぁそういうものなのだろう。うん、そうだったそうだった。
67 :
すまぬ仮面
2025/06/28 13:42:27
ID:cB0oz/jOxE
リトルココン「……こいつ💢!」
ビターグラッセ「まぁまぁ」
少し後ろに控えていた護衛役の二人が、樫本先生を挟む感じでやりとりをする。
それでも我慢できないのか、一瞬でリトルココンが封雷◯のようなもので雷の塊のようなものを妖精ドーベルに飛ばす。
ビターグラッセがその刹那、封炎◯のようなもので同じく炎の塊を飛ばそうと思ったところで、ストップした。
バクシンのライアーキラーで雷の塊をガードしかき消したのだ。
68 :
すまぬ仮面
2025/06/28 13:48:57
ID:cB0oz/jOxE
樫本先生はそんなやりとりを冷めた目で見ながらためいきをはぁとつくと、
しきりなおすために、咳払いをしたのち、
樫本「いいですか、私は代理ではありません。理事長自体ここにきています。」
といった
ドーベル「あ、はい」
目の前の攻防に目を見開きつつ内心ドキドキバクバクしながら、なんとか答えた。
小さいからわからないだけでドーベルの聖水はでかかっていた。
ウインディ「思ったより青いやつは弱いのだ」
言った瞬間にグラッセと、ココンガアルファベットのXを描くようにウインディに斬りかかった。
同時にバクシンも動く。
―――だが。
69 :
すまぬ仮面
2025/06/28 13:55:04
ID:cB0oz/jOxE
たづな「そこまでですよ〜」
三人攻撃を同時にふせぐ形で、たづながいつの間にか立っていた。
うしおとと◯の蒼◯紫暮か。
服は自衛隊系な服だ。おそらく。自衛隊と傭兵隊の指揮官だ。自衛隊はウマ娘達の学園側の指揮下にあり、
それらをつなぐ存在というか外部の元帥的な立場なのだろう。エアフォースワンぐらいの立場か。
多くの勲章ようなものが、たづなの胸についている。
70 :
すまぬ仮面
2025/06/28 14:01:25
ID:cB0oz/jOxE
たづなという存在がもたらす妙な安心感からなのか、樫本先生は少しも臆することなく悠然と立っていた。
先生の手前、剣をしまい再び樫本先生の後ろに隠れるように二人は下がった。
バクシンもライアーキラーを素手で受け止めていたたづなから距離をとり、下がる。
樫本「それと、手短にいいます。中央司令室にみなさん集まってくださいです。以上です。」
ウインディ「わ、わかったのだ」
一瞬、妖精に不思議な顔をかしげる樫本先生だったが、すぐに気を取り直し、続いてこういった
樫本「ところでサクラローレルはどこにいますか?」
71 :
すまぬ仮面
2025/06/28 14:16:09
ID:cB0oz/jOxE
その場は一旦お開きになった。
ローレルに連絡しなければとバクシンは思った。
チヨノオー「どうしたんですか?ローレルさんの個人用のテントにいかないんですか?」
バクシン「……ええと」
だが、バクシンは少し前の記憶を思い出す。妖精ドーベルと自分が合流する前のことを思い出す。
72 :
すまぬ仮面
2025/06/28 14:17:18
ID:cB0oz/jOxE
ロレトレとローレルは野営地内でお互いを発見するやいなや、
熱烈なキスをテントの外で始めたのだ。
バクシンは10代ではなかったから、そこまで恥ずかしくはなかったが、といって平然としていられるわけでもなく。
チヨノオーはぉ゛お゛……みたいな声をだしながら、指の隙間からガン見している。
―――バクシンの予想では、多分テントの中でバクトレと食事というかバクトレをお食事しているはずだ。
バクシン「私がLANEしときます。模範的委員長の私が!」
チヨノオー「わかりました。……でもなぜ顔が赤いんですか?」
答えられないバクシンの沈黙をやぶるかのようのドーベルが口火をきった。
ドーベル「ちょっとトイレいってくるわね」
聖水は少しこぼれたのだった。
73 :
すまぬ仮面
2025/06/28 14:26:52
ID:cB0oz/jOxE
(ちょっと休憩。というか補足っす。
全体的に中学生とか高校生というより、年齢は非常に都合良くそれぞれ2、3歳以上は加齢してる感じです。
ウマ娘により微妙に差がある感じ。バクシンは20以上です。ローレル?さ、さぁ……
そんな感じでちょっとずつ歳をとってます。
しかし、書けば書くほど、減ってないというか膨らんでる気がするのはどういうわけでしょうか……😭)
74 :
すまぬ仮面
2025/06/28 14:41:44
ID:cB0oz/jOxE
野営地内 中央司令室 ー作戦説明(ブリーフィング)ー
(イメージするBGMはギャラリーオブラビリンスの「Operation “VK”」とかです)
中央司令室はコンテナで隠れているもののバカでかかった。今までなぜ気づかなかったのか、というぐらい。
それは巨大なブルーレ◯ト置くだけだった。あまりに巨大で、分厚く、そして青い。
まぁロ◯クマンのワ◯リーの乗ってるあのUFOを巨大にした半円状の、東京ドームをいくらか小さくしたような
形を思い浮かべてくださいませ。
そのブルーレ◯トの中にはたくさんの人、映像、機械であふれていた。
75 :
すまぬ仮面
2025/06/28 14:43:47
ID:cB0oz/jOxE
>>72
(あと訂正です)
(―――バクシンの予想では、多分テントの中でロレトレと食事というかロレトレをお食事しているはずだ。)
(これじゃNTRしちゃってるよ……)
76 :
すまぬ仮面
2025/06/28 15:01:18
ID:cB0oz/jOxE
まだ、作戦説明は始まらない。
ぐるっと室内を見渡すと、中央司令室内にはいろんな人がいた。
秋川やよい理事長、たづな、樫本先生、カイチョー(ルナちゃん)、リトルココン、ビターグラッセ、ハッピーミーク、
アグネスタキオン、タキトレ、シュガーライツ博士、シャカール、デュランダル、デュラトレ、
アグネスデジタル(妖精)、デジトレ、カルストンライトオ、ライトレ、
トランセンド、トラトレ、バァバ(ワンダーアキュート)、グラスワンダー
ダスカ、ダストレ、アストンマーチャントレ(in着ぐるみ)、自衛隊師団長、傭兵団隊長、などがいた。
(もちろん、バクシン、ローレル、ロレトレ、チヨノオー、チヨトレもいる)
姿は確認できないが、周りの会話からさっするに、もっと他にもトレーナーやウマ娘などもいるらしいが
冗長になるため、割愛させてくださいませ。
作戦司令室の外にはジェンティルドンナをはじめとする護衛ウマ娘や、自衛隊、傭兵など合わせて30名ほどが待機している。
77 :
すまぬ仮面
2025/06/28 15:28:43
ID:cB0oz/jOxE
まだ時間はあるようだ。
司令室内をあるいて見よう。バクシンは歩き始めた。
珍しい顔だと思っていたが、カルストンライトオがいる。
高そうな日本刀を脇に刺して、しかもなぜかセーラー服を着ている。いつもの黄色の耳カバーの色でなく青色だ。
多分、私たちのテーマカラーが青なんだろう。敵が赤とかそんなのだ。
あれですね、ライトオは絶対和風伝奇系のエ◯ゲとかラノベに出てくる人だ。
ライトオはライトレと、トランセンド、トラトレをじーーーーっと見ている。信じられないくらいじーっと見ている。
四人とも話をしているわけではない。というかライトオの無言に他三人が様子をうかがっているのだ。
78 :
すまぬ仮面
2025/06/28 15:29:48
ID:cB0oz/jOxE
―――ライトオはライトレの方を見ると、
ライトオ「愛してます。愛してました。これ(悪魔城トレキュラ)終わったら、うまぴょいです。子供は好きですよね。知ってます。」
とまくしたてた。
ライトレのリアクションを見終わる前に、今度はトランセンドとトラトレに向かって、ライトオは言い放った。
ライトオ「子供をつくれ。遅すぎる。これが秒速5cmですか。あなたたちは見てて大変もやもやします。それはバンブーとイナリがもがっ……」
慌ててデュランダルとライトレが口を塞ぎにきて、ふがもがさせていた。
79 :
すまぬ仮面
2025/06/28 15:39:21
ID:cB0oz/jOxE
ライトレ「いつもどおりのライトオというか、普段より何割か増しというか……。あんまり危ないことに首をつっこまないでくれよ。」
ライトオ「あなたがつっこむべきところは私のもがが!!」
デュランダル「最低ね!!」
ライトオ「……お前もふががっ……、早くあいつの鞘に、ふがっ!ふがっ!!ゔふっ!!」
きらりとライトオの刀の鞘が虹色に光った気がする。
バクシンはなぜか共感を感じるライトオを横目でみながら、他の人に
話しかけることにした。
80 :
すまぬ仮面
2025/06/28 16:18:59
ID:cB0oz/jOxE
何やら話が聞こえてくる。
ウオッカ「―――でよー、びびったぜ!」
ダスカ「どうせホラでもついてるのよね。」
ダストレ「でもおもしろいじゃない。」
ウオッカ「本当にみたんだぜ。あれは、幽霊車(ゆうれいしゃ)だ!」
ダスカ「あはは。幽霊船でなく?」
ダストレ「誰も中にはいないの?」
ウオッカ「ああ!!」
81 :
すまぬ仮面
2025/06/28 16:22:29
ID:cB0oz/jOxE
ダスカ「ふーん」
ウオッカ「あれは、死神が去ってから少し時間がたったときのことで……。そのままうちらはバイクと犬で走ってて……、そしたら遠くに走ってるのが見えたんだ。」
ダスカ「どうせホラでしょ。大体どうやって運転してんのよ。」
ウオッカ「ちげーって!しらねぇよ!」
ダスカ「ならバクシンさんに確かめてもらう?確かうそかどうか見破れるのよね。ムチの力で」
ウオッカ「別にいいぜ!」
ダストレ「何もそこまでしなくてもいいじゃないか。話としては好きだしおもしろいし、知らない方がたのしめるってこともあるよ。」
ダストレがうまく話を着地させたようだ。
82 :
すまぬ仮面
2025/06/28 16:41:23
ID:cB0oz/jOxE
シャカールは作業机に従ってトリプルモニタディスプレイに向かって何やら作業をしている。
シャカール「……ちっ、今いそがしいから話かけんじゃねーよ」
…
ワンダーアキュートとグラスワンダーにはなしかける。
ワンダーアキュート「わしらは後方待機というかVIPとかいう人たちの護衛じゃよ」
グラスワンダー「そうです。何かあったらここにいるみなさんを全力でお守りしますから。安心してバクトレさんを
迎えにいってください!」
そのときグラトレが執事服姿で司令室内に入ってきた。手でもったトレー(おぼん)にはお茶がたくさんのっかっている。
後ろからアキュトレは和装の執事姿で入ってきた。アキュトレは配膳用ワゴンを押していた。
ワゴンにはピッチャーや急須、コーヒーやお茶、水、にんじんジュースなどが準備されている。
83 :
すまぬ仮面
2025/06/28 16:45:50
ID:cB0oz/jOxE
グラスワンダーにトレーからうやうやしくお茶を差し出すグラトレ。
目がハートマークになっているグラスワンダー。しっぽもぶんぶんふっている。
しかしグラスワンダーはその湯呑みをからかうように
「毒味してください」と差し返すようにグラトレに渡そうと、片手を添えながら手を伸ばしている。
一口飲んでから、グラトレはこれでいい?といいながら、グラスワンダーに返した。
ワンダーアキュート「熱いのう」
つぶやきながら、お茶をズズズと飲むアキュート。たまには砂糖の入っていないコーヒーでも、とアキュトレにたのんだ。
84 :
すまぬ仮面
2025/06/28 16:52:07
ID:cB0oz/jOxE
アキュトレ(お口直しか、味変かなぁ)
そんなことを思いながら、アキュトレは飲みかけのお茶を受け取りコーヒーを渡す。
ワンダーアキュート「みんな無事に帰ってくるといいのう…」
人数はわからないが、かなりの数のウマ娘やトレーナーが最近行方不明になっているという。おそらく行き先は悪魔城トレキュラだ。
そのことを呟いたのだ。
アキュトレやグラトレは、司令室内の人間に飲み物をせっせと配りながら、退室した。
ワンダーアキュート「大切な人がそばにいるというは、本当に幸せなことなのかもねぇ……」
ずずず。
ワンダーキュート「にがっ」
85 :
すまぬ仮面
2025/06/28 16:59:41
ID:cB0oz/jOxE
シンボリルドルフは作戦会議用のテーブルにいて、中央のイスに座っている。総指揮官のようなものか。
目を開けながら、みんなを見つめているような、注視をしているような感じだ。
シンボリルドルフはいつもの勝負服を青色に変えたようなものに、軽い胸当てや、金属製の防具をつけいている。
あと、手を守る部分がついた、サーベルというのだろうか、軍刀らしきものを腰につけていた。イスには金属製の盾
がたてかけており、いつでも装備可能なようにしている。ファイアーエ◯ブレムの勇者とかイースの初期ア◯ル
ライトアーマーとかそんな感じだ。よく見ると、拳銃ホルスターがついており、拳銃も装備している。
カイチョー(ルナちゃん)「やぁバクシンオー。このあとの作戦会議では重要なことを話すからちゃんと聞いていてほしい」
優しく穏やかだが威厳のある感じで声をかけてきた。
86 :
すまぬ仮面
2025/06/28 17:12:27
ID:cB0oz/jOxE
カイチョー「最新の研究によってわかったことがあり、それなくして悪魔城攻略は容易にはならぬだろう。まぁ期待していてくれ」
むふーという感じで目を閉じる。ちょっとドヤ感を感じる。
しかしさすがに7冠馬、ただずまいというかすわり住まいに余裕を感じる。ん〜とイスの上で背伸びをしたあと、碇ゲンドーポーズを取る。
近くによってきたチヨノオーがカイチョーに気を使ってシュヴァちの犬を召喚した。カイチョーはシュヴァちの犬をもふもふしたり、腹話術を無理やりさせよう
として楽しんでいるようだ。
87 :
すまぬ仮面
2025/06/28 17:20:43
ID:cB0oz/jOxE
さっきまで、にぎやかなやりとりをしていたはずなのに、一人、壁によりかかって親指をかみながら
ぶつぶつ呟いているトレーナーがいた。デュランダルのトレーナーだ。少し深刻な表情をしている。
デュラトレ「……どこにいったんだみんな。」
どうやら彼のチームのウマ娘がいなくなったらしい。
やがて壁から離れると、一人でどこかに歩き出そうとした。
トン。
デュランダル「……わが君」
バックハグをデュランダルはしながら、彼の背中に息をかけるようにつぶやいていた。
デュラトレ「……」
その場で動けなくなったデュラトレは、やがてデュランダルの手をそっと握った。、
あれなら大丈夫だろう。バクシンは他の人にはなしかけにいった。……リア充ずるいですよ。
88 :
すまぬ仮面
2025/06/28 17:27:12
ID:cB0oz/jOxE
(……ちょっと休憩)
(まさかここまで書くとはおもってませんでした)
(読んでくれた人の中に気づいた感じの人もいるかと思いますが、やっぱりゲームを意識してます。
悪魔城に入ると、やっぱりノンストップレベルでいくと思います。アクション中心なので。
ここの拠点というかRPGの村的な描写ぐらいしか、村人に話す、セーブ、準備、店でアイテムを買う。
ここを出たら色々とできない話が多いのかなと思います。
もともとゲームの悪魔城はマンネリというか、作る上で結構壁にぶちあたってたっぽいうようですが、書くとちょっとだけ
わかったきがします(←アマチュアのくせにえらそう)
柔軟性がなく、硬派すぎるから、月下の夜想曲やギャラリーオブラビリンスにいったんだろうなというのは
痛すぎるほど今、わかるんすよ)
89 :
すまぬ仮面
2025/06/28 17:28:23
ID:cB0oz/jOxE
(もう少し野営地続きます。お付き合いくださいませ)
90 :
すまぬ仮面
2025/06/28 17:39:35
ID:cB0oz/jOxE
人から離れたような暗がりに二人はいた。
ローレルトレ「……」
ローレル「……」
二人は濃厚にハグしながら、抱き合っている。二人が互いの背中に回した薬指におそろいの指輪がしてあった。
シルバーの指輪にピンクダイヤモンドがあしらわれている。邪魔をしては悪い。
……離れながらバクシンは思い出していた。
91 :
すまぬ仮面
2025/06/28 17:54:31
ID:cB0oz/jOxE
―――いつのことだったろうか。
バクトレ「これを君に」
バクトレ「これは?」
バクトレからバクシンは小ぶりなネックレスをもらった。プラチナがあしらわれたチェーンに
サクラの形をしたブローチがついている。ブローチは小さい白のダイヤとピンクダイヤがたくさん使われていた。
ブローチ自体もサクラの形だが、サクラの花びらに見えるようにダイヤが散りばめられている。
そしてブローチをよく見ると、肉球と月桂樹の意匠が左と右に小さくだが、見える。
中央にはサクラの意匠が入っていた。
92 :
すまぬ仮面
2025/06/28 17:55:28
ID:cB0oz/jOxE
バクトレ「この間ほら記念に勝負服の靴をもらったから、お返しにさ」
ベッドから起きて、素肌にYシャツをまとう、バクトレ。
バクシン「……ありがとう」
普段の自分には似つかわしくないやけにしっとりとした言い方をしてしまった。
そんな自分の顔を見られないように、バクシンは「シャワー浴びてきますね」といいのこし、シャワー室にはいっていった。
バクトレ「…………」
バクトレ「…………俺は何をしてるんだろ」
93 :
すまぬ仮面
2025/06/28 17:57:05
ID:cB0oz/jOxE
>>91
バクトレ「これを君に」
バクトレ「これは?」
でなく
バクトレ「これを君に」
バクシン「これは?」
でした
(ちょわーーーーーーー!!大事なシーンなのにww)
94 :
すまぬ仮面
2025/06/28 18:00:27
ID:cB0oz/jOxE
回想からバクシンは現在にもどった。うっすらと涙目になっていたので、人差し指でぬぐう
次の人のところにむかった。
アグネスデジタル(妖精)とデジトレとウインディ(妖精)とドーベル(妖精)のところだ。
95 :
すまぬ仮面
2025/06/28 18:11:02
ID:cB0oz/jOxE
アグネスデジタル「……なんて、なんて素晴らしい世界。じゅるりら」
デジトレ「……しかしいきなり妖精化した感じがするんだよな。となりにいたデジたんが、神かくしになったかと思ったら。転生して妖精化?
。いやもともと妖精だったような。千とアリスの神隠し?、いやでも元々そうだったような……かわいいけど」
ドーベル(ふーん、なるほどね……)
ドーベル「それで?どうなったの」
デジトレ「……ええと……」
ウインディ「どうせどぼの世界に、はなしのつじつまとか整合性とかちゃんとないのだ。」
ドーベル「ちょっと!茶々をいれないでよね!」
96 :
すまぬ仮面
2025/06/28 18:23:44
ID:cB0oz/jOxE
そんなやりとりをしているうちにローレルとロレトレが加わった。
ローレル「あ、あたし達も会話に混ぜてね」
そういって会話に混ざった。
つやつやしてて、ちょっとヘアスタイルが乱れている。
97 :
すまぬ仮面
2025/06/28 18:24:23
ID:cB0oz/jOxE
デジタル「あ゛あ゛〜それにしても、巨大なバクシンオーさんが見れるとは、至福……」
バクシンの眼前をホバリングしながら、デジタルは感動を漏らす。ホバリング音が高くなったり低くなったりしてるが、多分。震えている。身悶えしてる。
デジトレ「デジたんも負けてないぞ!むしろ鼻差ぐらいで勝ってる!」
デジタル「あっ……あっ……」
デジトレのお褒めの言葉はデジタルには砂糖とはちみつだったらしい。
でもお世辞でなくて、たしかにデジタルはかわいい。
98 :
すまぬ仮面
2025/06/28 18:25:53
ID:cB0oz/jOxE
デジタル(妖精)ははっきりいって、悪役のデザインである。黒い羽に黒いゴシック系の白フリル付きのドレス。透明な羽も一応ついてる。ウエストはあみあみの紐で調整できるっぽい
全体的にうっすら紫味がかかっているが、黒とわずかな白が、デジたんのピンク髪を映えさせている。頭はいつものリボンでなく、透明なクリスタルティアラに
なっているのが、光落ちした闇キャラ……にギリ見えなくもない。ティアラの中央にはピンクダイヤで桜があしらわれている。
女児向けの魔法の杖(セーラームーン系な)ももっている。
99 :
すまぬ仮面
2025/06/28 18:32:11
ID:cB0oz/jOxE
デジたんがいうにはこの魔法の杖は思い描く好きな服に自由自在に返信できる能力を持つらしい。
はっきりいってドラちゃんの着せ替えカ◯ラだ。
全体の服をがばっと変えることもできるが部分部分だけ、服やデザイン変更もできる。それも頭の中でイメージしながら杖をふるだけで、
できるらしい。魔力はほとんど消費しない。ただしデジタルが他人にしようとしたら失敗したらしい。理屈や法則はわからない。
とりあえず、無限にキャラクリできる杖。そんな認識らしい。
100 :
すまぬ仮面
2025/06/28 18:32:47
ID:cB0oz/jOxE
デジタル「どうやら、私はローレルさんと公式の相棒じゃないですかね。。デザインをちょちょいっとかえたら……」
といって、魔法の杖をふった。
ローレルの服と翼に合うように、デジタルも白と黒の翼になった。差し色としてピンクも入っている。
ピンク、黒、白、小悪魔系なデザインになった。なぜだか、ピンクパールと黒の女性下着を連想させる気がする。
101 :
すまぬ仮面
2025/06/28 18:34:23
ID:cB0oz/jOxE
というわけで、今日は終了です。
野営地終わらなかった
……明日仕事なのにおれなにやってんだぁーーー!!w
1日潰してなにやってんだ……😢
とまぁそういう理由でして、明後日ぐらいが復活で投下じゃないでしょうか。
ほんとうに見てくれてありがとうございました。
102 :
お兄ちゃん
2025/06/28 23:35:00
ID:qlki3aYnd2
>>39
です
すまぬ仮面さん、仕事も執筆もがんばれー!
103 :
すまぬ仮面
2025/06/30 07:29:00
ID:XGAqZjySzk
>>102
ありがとう!!
104 :
すまぬ仮面
2025/06/30 07:29:59
ID:XGAqZjySzk
では投下!今日のうちに終わしたいw
105 :
すまぬ仮面
2025/06/30 07:30:24
ID:XGAqZjySzk
「おそろいだね」
と嬉しそうにしゃべるローレル。デジタルはローレルの肩にとまることにした。
そうこうしてるうちにチヨノオーとチヨトレもやってきた。
バクシン「いいなぁ」
デジタルになんとなく、毒気というか、緊張感や悲壮感をいい感じに抜かれた気がしてバクシンはうらやましがった。
ローレル「どうしたの?」
バクシン「デジたんさんのこういう服、一度パジャマにして寝てみたいというか……」
ちょっと生地をさわってみたかったが、妖精にくらべて巨大な自分が触ったらまずいと思って途中で手を引っ込めた。
ローレル「あら〜」
ローレルはバクシンの肩に手を置いて、「あとで一緒に買いにいこ、全部終わったら」
とニコニコしながら言い、かるくバクシンの肩をゆすっていちゃついている。
チヨノオーも「私も!」といってバクシンにくっついて、三人で押し合いへし合いもみあいおにまいしていちゃついている。
まるであ◯ひとま◯ろと◯みじだ。
106 :
すまぬ仮面
2025/06/30 07:31:30
ID:XGAqZjySzk
アストンマーチャントレは着ぐるみでそこにいた。
誰もいないものとして話しかけていない。触れてはいけないもの……?
マーチャントレ「がんばれよ」
バクシンはまさか声をかけられると思わなかったので、思わずビクっとしたあと、すぐ会釈した。
それから自分でも不思議なくらい自然に笑いつつ、無言で再度きちんと頭を下げた。
ひだまりのような優しい気持ちがこころを少しだけ広がった気がした。
107 :
すまぬ仮面
2025/06/30 07:40:38
ID:XGAqZjySzk
たづな「さきほどのことは内緒ですよ」
と、指でバッテンをつくりながら笑顔でいった。
リトルココンがいつもの勝負服からナース服に寄せた感じの服を着ている。
リトルココン「……傷付いたら戻ってきてください。……?、私は医療班です」
……
その後もいろいろな人と話した。
バクシンやローレル、チヨノオーは情報交換だけでなく、気持ちの整理もつき始めた。
108 :
すまぬ仮面
2025/06/30 07:50:13
ID:XGAqZjySzk
秋川理事長「それでは、そろそろ始めよう。会長たのむ」
開始ッ!という扇子をバッとひらきながら、理事長はお願いした。
ルドルフ「はい。僭越ながら」
ルドルフ「まずは、これを配布する。―――スマートコンタクトレンズとチョーカー型超小型カメラ(GOPROみたいな)、
擬態型骨振動ピアスイヤホンだ。これによって、城内に入ってるものと、司令室内で映像と音声のやりとりを」
カメラも首の皮膚の色を拾って、肌そっくりに擬態する。カメラはスマコンやピアスイヤホンが壊れた時用のサブだ。
スマコンは4K画質で送受信可能だ。バッテリーは装備者の魔力および空間から魔力を自動で拾う。」
109 :
すまぬ仮面
2025/06/30 08:00:17
ID:XGAqZjySzk
ルドルフ「渡したものを、各自装着しながら聞いてくれ。」
バクシン達は話を聞きながら、装備し始めた。
首に装着すると、すっと首の色に馴染んだ。おうとつも少ないからバクトレからもらったネックレスと干渉しない。
メジロドーベルは作戦会議の上に置かれたお盆(トレー)の上を歩きながら、いろいろ考えていた。
トレーは一応ドーベルは靴を履いているので、直接テーブルに足がつかないようにするためのものだ。
メジロドーベル「……私が書いた本なのに書いたものと違う内容になっている……」ブツブツ
ルドルフ「次にこれだ。にんじんジュエルだ。これはウマ娘の力、生命力、戦闘力、気(オーラ)を込めて、誰かに渡すことができる。」
つまり薬草(ポーション)であり、MP薬草(マジックポーションやエーテル)
であり、ドラゴンボ◯ルの気である。ウマ娘のHPや戦闘能力が爆発的に増加する。
110 :
すまぬ仮面
2025/06/30 08:04:04
ID:XGAqZjySzk
>>108
司令室内で映像と音声のやりとりを」
↓
司令室内で映像と音声のやりとりをする」
すまぬ……訂正です。
111 :
すまぬ仮面
2025/06/30 08:11:15
ID:XGAqZjySzk
ルドルフ「作り方はだな。はっ……!、と手を握って気合を込めると、このようににんじんジュエルをつくることができる。」
そんなんでいいのか……。とバクシンは思いつつ、自分でも簡単につくれた。なんてこった。
手が一瞬光ったかと思うとつくれてしまった。かわりに体力というか精神力というか気を消耗するらしい。ちょっと疲れてしまった。
な ぜ 今 ま で ウ マ 娘 達 は 気 づ か な か っ た の か。
またルドルフの説明では別にジェエルをつくらなくても、直接体を触ったり、例えばビンタしたりしても、エネルギーを渡すことができるらしい。
112 :
すまぬ仮面
2025/06/30 08:24:16
ID:XGAqZjySzk
バクシンは吸収すると念じると、すっと体内に自分の作ったにんじんジュエルのエネルギーが入った気がした。
思ったより出し入れは簡単だ。にんじんジュエルはあとかたもなく消えた。
ルドルフ「これが急遽可能になったのは、ワンダーアキュート、タキオン、ライツ博士の研究と尽力のおかげだ。拍手してあげてほしい。」
パチパチパチ!
最新の研究によってわかったこととはこのことだろう。たしかに凄まじい後押しになるだろう。
アキュート「尻と背中がひりひりするのう」
ルドルフ「これが多くのウマ娘達からあつめたにんじんジュエルだ。配ってくれ。配られたらさっそく使ってみてくれ。」
配布されたあと、みんな吸収している。バクシンとローレルとチヨノオーはにんじんジュエルの量が多かった。
ルドルフ「それから、この三女神像だ。」
113 :
すまぬ仮面
2025/06/30 08:45:11
ID:XGAqZjySzk
ローレル「ごめーんね」といいながら、人差し指にデジタルを乗せながら、考え事をしているドーベルの前に指をゆっくりさしだした。
デジタルは指から滑空してトレーの上に立ち、妖精用の超小型チョーカー型カメラをドーベルに差し出す。
デジタル「やりましたよ!ドーベルさん!!この魔法の杖でチョーカー型カメラをさらに小型にして私たちにつけることが可能にっ……!やはりスモールライト的にも使える!!」
といっても成功確率が低く何台かのカメラを破壊してしまったらしい。
タキオン「デジタルくぅ〜〜ん!!やめておくれよ!」
泣きながら壊れたカメラの山を見るタキオン。その声を聞いたのかしゅんとしてしまうデジタル。
ドーベル「……まぁつくっちゃったものはしかたないわね。装備するわ」
ぱぁっと明るくなるデジタル。デジタルはすでに装備している。ウインディも装備したようだ。
装備を終えるドーベル。
114 :
すまぬ仮面
2025/06/30 08:48:15
ID:XGAqZjySzk
>>113
すまぬ。コピペミスです
正しいのは115です。
115 :
すまぬ仮面
2025/06/30 08:48:40
ID:XGAqZjySzk
ルドルフ「この三女神像は聖なる力でもって、転移装置と体力回復と空間浄化のちからを持つ。小さい部屋ぐらいならモンスターをよせつけなくなる。うまく城内の活動に
利用してくれ。もちろんライツ博士やタキオンの研究によってつくれらたものだ。たくさん予備は用意してある。」
メジロドーベル(……おかしい。女神像はともかく、にんじんジュエルなんて書いた覚えはない……それにあれもたしか書いてない……)
あごに手を添えて歩きながら考え続けるドーベル。
ローレル「ごめーんね」といいながら、人差し指にデジタルを乗せながら、考え事をしているドーベルの前に指をゆっくりさしだした。
デジタルは指から滑空してトレーの上に立ち、妖精用の超小型チョーカー型カメラをドーベルに差し出す。
デジタル「やりましたよ!ドーベルさん!!この魔法の杖でチョーカー型カメラをさらに小型にして私たちにつけることが可能にっ……!やはりスモールライト的にも使える!!」
といっても成功確率が低く何台かのカメラを破壊してしまったらしい。
タキオン「デジタルくぅ〜〜ん!!やめておくれよ!」
泣きながら壊れたカメラの山を見るタキオン。その声を聞いたのかしゅんとしてしまうデジタル。
ドーベル「……まぁつくっちゃったものはしかたないわね。装備するわ」
ぱぁっと明るくなるデジタル。デジタルはすでに装備している。ウインディも装備したようだ。
装備を終えるドーベル。
116 :
すまぬ仮面
2025/06/30 09:16:00
ID:XGAqZjySzk
ルドルフ「女神像はもちろん野営地にいくつか設置してある。ためしにいあとでろいろ使ってみたまえ。あと潜入……じゃなくて、城内攻略ぐみの攻略、制圧ぐあいで、各所に女神像は順次設置していく。あとは……」
作戦会議はその後も1時間ほど続いた。
ルドルフ「……と、以上だ」
理事長「それでは解散!」
結局悪魔城の攻略は、明日に決定したらしい。
すぐにでも行きたい気持ちもあった。だが死神との疲れがどっと出てきたのか、体が重くなった。
でも一応寝る前ににんじんジュエルの使い方と三女神像の使い方を練習しておこう、バクシンは思った。
117 :
すまぬ仮面
2025/06/30 09:20:51
ID:XGAqZjySzk
ローレル「今日は一緒のテントで寝よ」
バクシン「はい」
チヨノオー「わたしも」
三人仲良く作戦司令室を後にした。
118 :
すまぬ仮面
2025/06/30 09:21:17
ID:XGAqZjySzk
シュタッ、シュタッ、シュタッと作戦司令室の天井の方から何か高速に動く影のようなものが降りてきた。シュタッは着地音だ。
忍者タイシン「……てかやっぱりこんなのやりたくないんだけど」
影の一人はナリタタイシンだ。
忍者クリーク「……タイシンちゃんそんなこといわないの」
忍者ヤエノ隊長「……任務遂行よろしくおねがいします。でなければ報酬はなくなります。」
忍者タイシン「……ちっ💢」
119 :
すまぬ仮面
2025/06/30 09:38:13
ID:XGAqZjySzk
作戦室内に残っていた、ルドルフ、理事長、たづながそれぞれ忍者三人に目配せをする。むしろギロリとにらんだかんじだろうか。
ルドルフは「よろしく頼むぞ、三人とも」
と静かに言った。
120 :
すまぬ仮面
2025/06/30 09:38:42
ID:XGAqZjySzk
忍者タイシン「……はいはい。あたしがバクシンね。それでいいんでしょ。」
あたまをぽりぽりかきながらそう答えた、
忍者クリーク「わたしはローレルちゃんね。」
忍者ヤエノ隊長「私の監視対象はチヨノオーです。みなさん抜かりなきよう。(ワンコおしゅおしゅ❤️)」
言い終えると、ヤエノムテキは、シュッとどこかに消えた。
忍者タイシン「やるから、ちゃんと。じゃ。」
そういうとナリタタイシンもどこかに一瞬で消えた。
忍者クリーク「御意です〜」
スーパークリークも影になったかと思うと一瞬で姿が見えなくなった。
121 :
すまぬ仮面
2025/06/30 09:44:21
ID:XGAqZjySzk
ルドルフ「……頼むぞみんな……」
ウマ娘の全ての幸せのために……、という言葉を胸中でつぶやいて、ルドルフは静かに目を閉じながら背中の椅子に体を預けた。
そのルドルフに大丈夫といわんばかりに優しく肩に手をかける、たづなと理事長であった。
122 :
すまぬ仮面
2025/06/30 09:49:49
ID:XGAqZjySzk
―――とある野営地テント内。
三人が寝ている。
チヨノオー「……むにゃむにゃ。……お手をすれば、……誰でも私の眷属……ひゃっはー……むにゃむにゃ……」
ローレル「……すーすー」
バクシン「……トレーナーさん……」
それと妖精もいた。
デジタル「……」
ウインディ「……また……締……切を……、なぜだ……、な……ぜ……なのだ……」
123 :
すまぬ仮面
2025/06/30 09:56:52
ID:XGAqZjySzk
みんな静かに寝ていた。
そのテントのすぐ近くにドーベルはいた。
月光に照らされ、月と空をながめながらドーベルは
「……どうすればいいんだろう…………どうなっていくんだろうこの世界は……」
と月下の夜に物想いにふけるのであった。
124 :
すまぬ仮面
2025/06/30 10:10:34
ID:XGAqZjySzk
―――時は少しさかのぼり、ちょうど死神がバイクと犬から消え去った時の、少しあとの話。
林道の中、一台の車(アストンマーティンのSUV)が走っていた。ちょうど、バイクと犬を後ろから追いかけていたのだ。
ナリタブライアン「……危なかったな。」
運転手のナリブが答える。なぜか、片手で運転している。
ノースフライト「ええ、死神がこっちにくるかと思いました。」
冷や汗を流しながら、ノースフライトは答えた。
アストンマーチャンが片手でナリタブライアンの手を握りながら、もう片方ではノースフライトの手を握っている。
125 :
すまぬ仮面
2025/06/30 10:20:11
ID:XGAqZjySzk
アストンマーチャンは、能力のわすらるる少女(デスティニーカノン) で手をつないだ2人まで、完全に姿気配を消すことができるのだ。
(ハンターハンターのカメレオンのやつ)
アストンマーチャン「大丈夫です。マーチャンは無敵なのです。」
と彼女だけ平然としている。
アストンマーチャン「それより、あの死神を追ってください。ブライアンさん」
ナリタブライアン「……!?、正気か!?」
ノースフライト「ええーーーーー!!」
アストンマーチャン「だいじょうぶ。マーチャンとその仲間達は無敵です。」
126 :
すまぬ仮面
2025/06/30 10:27:09
ID:XGAqZjySzk
ナリタブライアン「……」
ノースフライト「……」
ナリタブライアン「……ええい、ままよ!まずはあの犬とバイクを追い越すぞ!!」
アクセルを強く踏むブライアン。ブオっと音がする。
ノースフライト「ちょっとーー!!やめてー!!」
あっという間にバイクと犬を追い越す。
ウオッカ「ん?追い越しの車ァ?」
一瞬気を取られたが、再び運転に集中した。何かみたような気がするが……。
127 :
すまぬ仮面
2025/06/30 10:45:29
ID:XGAqZjySzk
ナリタブライアン「追い越したぞ!」
アストンマーチャン「もう少し運転して死神に近づいたら、私を下ろしてどこか林の中で駐車して、かくれてまっていてください。」
ナリブ「わかった。」
どうやら車でできるだけ近づいてあとは走りらしい。
ナリタブライアンは空に黒い渦(うず)のようなものができたのに、気づいた。渦の周辺や中心には雷が何度も発生し、渦や雲を明るく照らしていた。
ナリタブライアン「なんなんだあれは」
そういつつしばらく運転した。
128 :
すまぬ仮面
2025/06/30 10:48:14
ID:XGAqZjySzk
……
マーチャン「このへんでいいです」
そういってマーチャンは車を降り、林の中最短ルート走り出し、空の死神を追い始めた。
どうやら死神は黒いうずを目指して、飛行しているらしい。
その死神を追うアストンマーチャン。わすらるる少女(デスティニーカノン)は発動中だ。見つかっていない。
だいぶ飛行しただろうか。
やがて死神は空の黒い渦に到着した。
いつかはわからないが、突如現れた黒い渦は相変わらず雷をともなっている。
すぐに死神に追いつくマーチャン。
しばらく黒い渦の前で思案する死神。
それを遠くの地面に立ち眺めるマーチャン。死神の体と鎌がやっと確認できる距離だろうか。どうやらこのまま死神は渦の様子を見るらしい。
129 :
すまぬ仮面
2025/06/30 10:50:59
ID:XGAqZjySzk
突如一際大きい雷とともに、ゴゴゴゴと黒い渦は音を出し、やがて亀裂が入り、亀裂から光が差した。
その瞬間、マーチャンは眩しくて一瞬何がおこっているかよくわからなかった。まぶしくて顔を少し渦から背けたのだ。
それでも頑張ってみようとする。激しい光が差すなか、死神は鎌を黒い渦に対してひとふりする。
その死神の鎌が渦をこわしたようには見えなかったが、一瞬で光は消え、見るとすでに黒い渦はなくなっていた。
それから黒い渦のあった場所に魔法陣ができた。それから数分すると、死神の体の周りに魔力の光と魔法陣とともに、死神は一瞬で消えた。
転移魔法を使ったのだろう。
マーチャン「……多分、お城に帰ったんですね。でも、何してたんでしょう?」
130 :
すまぬ仮面
2025/06/30 10:58:08
ID:XGAqZjySzk
土を踏み締める音に気づいたのか、車によりかかったナリタブライアンはつぶやいた。口にくわえていた葉っぱなのか枝のようなものをぺっと地面に飛ばす。
ナリブ「戻ってきたか」
かっこつけているが、さっきまでびびってあちこちにかくれていたのだ。
アストンマーチャン「はい。でも収穫はなしでした。」
ノースフライト「命があるだけ、いいと思います。」
アストンマーチャン「ですね。お待たせしました。それでは野営地の予定場所まで行きましょうか」
ナリタブライアンと、ノースフライトは車に乗り込んだ。
ナリタブライアン「どうした?早く乗れ」
アストンマーチャンはさっきまで黒い渦と死神がいた方角の空を見ていたが、やがて車に乗り込んだ。
131 :
すまぬ仮面
2025/06/30 11:01:18
ID:XGAqZjySzk
アストンマーチャン「実に不思議なことでした」
そういって自分の見てきたことを二人に語り始めた。
おおきなため息をつきながら、同時に安堵してナリタブライアンは車を運転し始めるのであった。
ー野営地編 終了ー
132 :
すまぬ仮面
2025/06/30 11:03:35
ID:XGAqZjySzk
やっと野営地編終わったw
今日はここまでです。
ちょっと用事もできたので。
次から悪魔城に入ります。次の予定は未定です。……マジすまぬ。ゆっくりまってて。
133 :
お前
2025/07/01 03:00:30
ID:YzDSmv2xps
>>39
です
すまぬ仮面さん、気長に待ってまーす!
134 :
すまぬ仮面
2025/07/04 18:46:57
ID:BMDUYFl.6M
投下しまーす。
いよいよですがやはり城内は短くなるかと思いますが。
もう最近の生活がメインが悪魔城トレキュラになって、私生活がサブになるぐらいもう
変です。やばいです。完成させないともう心身がまずいw
───それでは
135 :
すまぬ仮面
2025/07/04 18:57:46
ID:BMDUYFl.6M
ー野営地ー
朝日が野営地内にさしこんでいる。
朝早くから自衛隊やウマ娘、トレーナーでそれなには賑やかだ。
とはいえ朝ごはんはもう終わり、片付け作業に入っている。
野営地内のはずれの一角では、倒したコウモリの土葬がしめやかに行われていた。
偵察に来ていた悪魔城のコウモリを警備の者達が夜通し倒したのだろう。そのままにするのは不便だったのだ。
静かにことを処理していたのか、バクシン達がそのコウモリを倒す音で寝不足になることはなかったのは幸いだ。
モンスターは倒してほおっておいても魔力が霧散して、自然やトレキュラ城に魔力が吸収され還元されるらしいが、それ(埋葬)をするのは人のサガなのかもしれない。
ワンダーアキュートが埋葬した場所に座り込んで、目を閉じながらぶつぶつ何かひとり言をいっている。
アキュート「……魂というのはね、帰るべきところにちゃんと帰るべきなんだよねぇ……。帰っていいんだよ。お前達も」
誰にも聞こえていないが、というより、地面の下のコウモリ達だけに話しているのだろう、アキュートはその後ナンマンダブと手をこすりながらまた何か言い始めた。
136 :
すまぬ仮面
2025/07/04 19:00:02
ID:BMDUYFl.6M
バクシン「それでは出発しますね」
跳橋の手前で、お見送りにきた人たちにそう伝える。
ルドルフを中心として、理事長、樫本先生、ウォッカ、ダスカ、デュランダル、デュラトレなどがいた。
気のせいかもしれないが、朝からマートレの姿が見えない。着ぐるみだから目立つのだが。食事の時にはいたような気がする。
理事長「無事にみんな帰ってくるんだぞ。」
扇子をひらくことなく、神妙にしゃべる理事長。
137 :
すまぬ仮面
2025/07/04 19:00:55
ID:BMDUYFl.6M
ダスカ「いつでも戻って来て、休んでね。」
ウォッカ「にんじんジュエルをいっぱい使った今のお前らならたとえ誰が相手でも勝てねぇぜ!」
デュランダル「私たちも後ほど、制圧された場所や間に女神像を設置しつつ追いかけますので。」
樫本「みなさん準備は大丈夫ですか?」
バクシン、ローレル、チヨノオーはうなずく。
三人「いってきます!」
ルドルフ「頼んだぞ」
悪魔城へ続く跳ね橋をわたり始める三人であった。
138 :
すまぬ仮面
2025/07/04 19:02:31
ID:BMDUYFl.6M
<<悪魔城城内のマップです>>
139 :
すまぬ仮面
2025/07/04 19:07:34
ID:BMDUYFl.6M
非常に大まかなマップだと思っていただければ幸いです。
精緻かつ矛盾の無いマップなどワイには無理です。
140 :
すまぬ仮面
2025/07/04 19:45:05
ID:BMDUYFl.6M
ー入り口ー
跳ね橋をすぎると、そこには庭園とは言えないが、簡易で殺風景な庭があった。少し進んだところに入り口が見える。
枯れ木ばかりの小さな庭だ。枯れ木にコウモリがとまっていたので、バクシンはジャンプして鞭でひっぱたいて倒す。
その瞬間を狙って急降下してきたブルークロウをローレルがすかさず、レイピアで倒した。
ついでによたよた歩いてくるゾンビもチヨノオーのワンコオーが体当たりで倒す。
入り口手前の階段を登り、扉を開けっぱなしの城内に三人は入る。
1つめの城壁を過ぎたところだ。またも小さな庭がある。
ゾンビが十数匹ほどあちこちにいるが、動きものろく全滅させるまであまり時間はかからなかった。
地面からゾンビが無限に出る……といったようなことはない。
小さな階段を登り2つ目の門と城壁をすすむ。
141 :
すまぬ仮面
2025/07/04 19:55:00
ID:BMDUYFl.6M
ちょっとした小休止の間というか、雰囲気が今までの陰気な空間よりは幾分良い部屋に出た。かなり小さい。
敵はいない。
次に進む三人(+3妖精)
(すまぬ。三人だけでなく、ドーベル、デジタル、ウインディの妖精もちゃんといます。書き忘れです。)
142 :
すまぬ仮面
2025/07/04 19:58:13
ID:BMDUYFl.6M
少し進むとたくさんの柱がある部屋があった。
アックスアーマーとゾンビが出た。
だが、意外なことにアックスアーマーは逃げ出してしまった。
ドーベル「レアアイテムでも持ってるのかしら」
そういってたら、柱の影から別のアックスアーマーがいきなりドーベルに襲いかかって来た。
だが、バクシンが素早く反応して鞭の一撃であっけなく倒した。隠れていたのだろうが、殺気がだだもれだった。
にんじんジュエルを使っているせいか、重装の騎士を瞬殺できた。
使ってなければ、3、4度のひっぱたきが必要だろう。
ドーベル「か、隠れてって……こんな卑劣な戦いかたを騎士がしていいの!?」
ウインディ(……何もいいたくないのだ)
気にせずどんどん先にすすむ三人+三妖精。
143 :
すまぬ仮面
2025/07/04 20:13:19
ID:BMDUYFl.6M
先ほどと似たようなところで、柱がたくさんあった。
無数の燭台が柱に取り付けられている。
ためしに鞭で引っ叩くと、真っ赤なハートが葉っぱみたいにひらひら落ちて来た。
バクシンは手で試しにとってみると、ハートは体にスッと消えた。それから体内の魔力や生命力が回復したのがわかった。
バクシン「……これは?」
デジタル「なんでも悪魔城にとらわれてしまって成仏できないあわれな魂がこういう燭台になってしまった……ということだそうです」
ローレル「ふーん。ってか燭台だかロウソクってこわしちゃっていいの?」
144 :
すまぬ仮面
2025/07/04 20:14:07
ID:BMDUYFl.6M
ドーベル「まぁ色々雑(ざつ)いけど、それで魂の解放ってなってるっぽい」
ウインディ「お礼にハートをくれるってことなのだ?」
デジタル「そうです」
そう話しながら側でチヨノオーが別の燭台を壊す。
すると、羽がついた猫だか犬だかのぬいぐるみが落ちてくる。
ドーベル「なにそれ空でも飛べる犬のぬいぐるみ?」
チヨノオーは地面に落ちたぬいぐるみを持ち上げると、スッとチヨノオーの体内に羽つきの犬が吸収された。
試しにワンコオーを召喚してみると、羽を生やすことができる。かっこいい。
カードキャプターさ◯らのケロちゃんをみたいなものか。
どうやら羽のオンオフは自在だ。というよりオフにしないと魔力消費が激しい。
いつもは2段ジャンプみたいな技として使うのが丁度いいだろう。
145 :
すまぬ仮面
2025/07/04 20:29:14
ID:BMDUYFl.6M
ルドルフ「……こちらルドルフ。バクシン、チヨノオー、ローレル、聞こえるか?」
ピアス型イヤホンに声が聞こえた。常時ONにしている。
バクシン「はい聞こえます!」
ルドルフ「そちらのスマコンに今までの簡略なマップを送信して表示させる。」
三人が装着しているコンタクトレンズに映像が届く。
バクシン「…………おおっ、きました!見えます!点滅してるのが現在の私たちの位置ですね」
ルドルフ「攻略の参考にしてくれ。」
バクシン「わかりました。」
ルドルフ「すでに後続部隊数十名は跳ね橋を通り過ぎたあたりの入り口は制圧して、女神像を設置している。先ほどもいったが君らには申し訳ないが、戦闘力を
託した分、きみらは先発隊であり強力なモンスターの討伐を頼みたい。ザコはこちらで処理する。ウマ娘やトレーナーの救出もできる限り我々も行う。
お互いやれることに集中しよう。」
バクシン「はい、わかりました」
ルドルフ「以上だ。」
146 :
すまぬ仮面
2025/07/04 20:36:15
ID:BMDUYFl.6M
次の部屋にはいった。
大きな赤いカーテンと大きな窓の部屋だ。
スケルトンがいて骨を投げて来た。
ワンコオーが勝手に召喚されて、骨を口でくわえてキャッチをしようとしたが、
チヨノオーがだめ、と声をかけると、犬パンチをしてその骨を弾き飛ばしてスケルトンを倒した。
遊びたいさかりなのだろう。
にんじんジュエルをとりまくった三人にはこのあたりは全然余裕だ。三人は飛躍的に強くなっている。
いって見れば強くてニューゲームに近い難易度だろうか。
147 :
すまぬ仮面
2025/07/04 20:45:28
ID:BMDUYFl.6M
次の間……はどうやら今までとは様子が違うようだ。扉からして青白い重厚な紋様の描かれた扉だった。
ボスだろう。
入念に準備をする。
バクシンはすーはーと深呼吸をした。
バクシン「みんなの準備が終わったら行きましょう」
チヨノオー「はーい」
ローレル「おっけーですよ」
バクシンは扉の前にたった。するとその青白い扉はずずずと上に自動でスライドした。魔力で動いているのだろうか。
───そこは闘技場とかコロシアム、というようなデザインの部屋だった。
ドーベル「あれは……」
向こう側の扉には巨大な魔獣、───ベヒモスがいた。
148 :
すまぬ仮面
2025/07/04 20:46:11
ID:BMDUYFl.6M
(とりあえず、今日はこのへんまでです。読んだ頂きましてありがとうございました。)
149 :
トレーナー君
2025/07/04 20:51:00
ID:ueIR4tly4s
>>39
です
明日にも期待してます!
150 :
すまぬ仮面
2025/07/04 20:59:31
ID:BMDUYFl.6M
>>149
はい!!
151 :
すまぬ仮面
2025/07/05 08:21:10
ID:ODW9j3yyT2
コロシアム内にバクシンらは警戒しながらゆっくり侵入した。コロシアムの壁や扉にはところかしこに血が飛び散っていた。
ベヒモスは自分達と向かい側の1番奥にある扉の前にいた。
五体満足だ。
ベヒモスのうしろの扉の先が多分大きな「別の間」の領域だろう。コロシアム越しにデザインが変わるのがちらりと見える。
となると「入り口」のボスであり、それで次の領域への通せんぼをしているわけだ。どうせボスを倒さないと扉が開かないとか次の領域へはいけないシステムだろう。
ドーベル(肉体は半壊してるはずなのに、完全体だなんて。お腹がやぶれてて腰から下は千切れてたようなデザインのボスなのに)
ベヒモスの体に目立った傷はない。といっても腐乱◯体のような緑色の肌で、腹部には傷跡のようなものもみえ、全体からは腐臭がただよっていて健康体とはいえない。
こちらを確認したのか、ベヒモスは襲いかかって来た。
152 :
すまぬ仮面
2025/07/05 08:32:48
ID:ODW9j3yyT2
まず、遠くから赤いかたまりのようなものを2、3個吐き出して来た。
バクシンが斜め上にむちを振りそれを撃墜する。肉の塊と血の塊が飛び散ったが、すぐさま粉々に霧散した。
バクシンらにふりかかる、といったことはなかった。が、これ終わったら野営地に戻ってシャワー浴びようとバクシンは思った。
おぞましい攻撃方法をしてくる。
気づくとk、わさわざもぞもぞ足元にせまるナニかがいた。
巨大なミミズのようなものがバクシンらに向けてうねって進んでくる。
おぞましい。
ワンコオーがなめプしてミミズを叩き潰そうとしたら、足をかじられたようだ。キャンといって後ろにひるむ。
たいしたケガではない。が、小さいがキバをもっているのだ。
153 :
すまぬ仮面
2025/07/05 08:44:58
ID:ODW9j3yyT2
ミミズはよく見ると、いつのまにか裂けていたベヒモスの腹からわらわら大量に出現していた。
ローレル「……う。しばらくひき肉は無理かな。」
なんとなくその言葉はバクシンもわかった。
ミミズを倒しながら前に進むと、突如口から長い舌を2つ3つのばしてきた。
鞭で二回ほど、ひっぱたく。グオというような唸り声がベヒモスから聞こえた。効いている。
ベヒモスはすぐに舌をひっこめたが、あれは舌でなくて腸のようなものかもしれない。
154 :
すまぬ仮面
2025/07/05 08:45:25
ID:ODW9j3yyT2
バクシン「弱点を探ります!フォローお願いします!」
バクシンの技であるディテクトチェーン(探知と推知の鎖)を使った。鞭を横、それから縦に構える。鎖の先の錘が揺れ出す。バクシンの足元に魔法陣ができ体全体が光輝く。若干スキができる。
(聖剣伝説2の魔法ディテクトとハンターハンターのダウジングチェーンを合わせたような技。相手の弱点の推知と探知を行う)
ローレル「任せて!」
チヨノオー「ラジャー!」
バクシンを守る二人。
すぐに技は終わり、鞭から反応があった。聖なるものと炎、そして切るものに弱いのだ。
155 :
すまぬ仮面
2025/07/05 08:53:26
ID:ODW9j3yyT2
バクシンはベヒモスの真後ろの扉の上に燭台があるのに気づいた。
巨大な図体が邪魔して普通ならさわれないが、鞭で届く。眼前のベヒモスを避ける形で鞭をしならせ、それを破壊し、解放した。
小さなカギが落ちる。
デジタル「回収しまーす!」
高速飛行してベヒモスの後ろに周るデジタル。
ドーベル「危ないわ!!」
デジタル「だいじょぶ!」
ウインディ「ひぃっ、死にたくないのだ!」
余裕でベヒモスの背中に落ちたカギを回収し、バクシンの前に戻るデジタル。
デジタル「えへへ、やりました。これキーアイテ……」
その瞬間何かが後ろで光り出した。
デジタル「え?」
156 :
すまぬ仮面
2025/07/05 08:59:55
ID:ODW9j3yyT2
ベヒモスは口からレーザー光線のようなものを出した。ブレス攻撃だ。
そのブレスは軌道上にいたデジタルとバクシンを直撃した。
だが、バクシンは自分の技のホーリーウィップ(小規模な神聖な結界を張る+その結界内で徐々にHP回復(初期イースのアドル君てきなやつ))
でブレスを真正面から受け切った。ぶっちゃけ気合いと魔力でガードするだけなのだが、強い。戦闘力にはやはり差がある。
結界内のデジタルはふーーっと息を吐いては安堵した。拾ったカギはバクシンのポケットに入れさせてもらった。
バクシン「それでは反撃といきましょう」
157 :
すまぬ仮面
2025/07/05 09:09:50
ID:ODW9j3yyT2
戦闘から20分ほどたった。ベヒモスの行動パターンは完全に読めたので、よりさらに危なげない戦い方
で確実にしとめにかかっていた。
そもそもベヒモスが扉の前からほとんど動かないのだ。守ることを命じられているのか、時間稼ぎかはわからない。
が戦う側からしてみれば、至極簡単である。だが、鋼鉄のような皮膚と、生命力のせいで、かなり時間はかかったほうだ。
簡単な炎を鞭にまとわせてバクシンは何度もひっぱたいた。
ローレルもチヨノオーも何度も攻撃した。
158 :
すまぬ仮面
2025/07/05 09:10:22
ID:ODW9j3yyT2
ベヒモスはずたぼろになり、最後の反撃として足でつぶそうとしてきたが、その足ごとひっぱたくと
「グオオオオオ」と唸り声をあげて、消滅した。
決め手という決め手はなかったような気もするが、まずは安全に倒せればいい。最初のボスだ。
時間はかかったが楽勝といっていいだろう。みんなにさしたる傷や重度の疲労はない。
チヨノオー「やりましたね」
ローレル「うん」
ローレルは少し、元気のない返事をした。にんじんジュエルを大量に吸収したから、であって
もしなければ、おそらく1時間ではまず済まないレベルの戦闘だったろう。
それを考えると、強すぎるといってもいいかもしれない。
159 :
すまぬ仮面
2025/07/05 09:21:02
ID:ODW9j3yyT2
バクシン「ふー。……あれは?」
空中に魔力が集まりだし、赤い玉が出現した。
それが地面に落ちるとコツンコツンと音がして、何度か跳ね返った。ビー玉を巨大にしたみたいだ。
ドーベル「魔力の玉とかいうやつね」
ウインディ「ウインディちゃんも知ってる。あれとると強くなるのだ。」
つまり経験値であり、戦闘力であり、にんじんジュエルみたいなものか。
だが、一人だけとることもアレだ。三人はそれぞれ均等に分配になるように手を組んで祈った。
すると赤い球が3つに分裂し、それが三人に吸収されていく。
HP、MPともに全快だ。
ベヒモスの後ろの扉もズズズと上に開いた。
一旦シャワーを浴びてから次の間(りょういき)に行こう。
バクシンらは近くの女神像までひきかえすことにした。
160 :
すまぬ仮面
2025/07/05 09:37:16
ID:ODW9j3yyT2
リフレッシュが終わると、次の間(服従の大階段)にバクシンらは入った。
階段がやたら多い。いくつかの階段はハデに崩壊していた。
ふとバクシンは自分のポケットに先ほどのベヒモス戦で手に入れたカギがないことに気づいた。
ディテクトチェーンを使うと、城内にあるのがわかる。というか、自分達のすぐ近くに
ある反応をする。わけがわからないが、みんなに状況を説明し、それからともかく先にすすむことにした。
161 :
すまぬ仮面
2025/07/05 09:38:26
ID:ODW9j3yyT2
(今のところこんな感じです。)
162 :
すまぬ仮面
2025/07/05 09:47:30
ID:ODW9j3yyT2
(ちなみに「入り口」のBGMの狂月の招きのイメージです)
163 :
すまぬ仮面
2025/07/05 11:35:43
ID:ODW9j3yyT2
部屋をぐるっと見てみる。壁の材質、色、装飾などががらっとかわっている。
その中でも一部に最近できたのか、よく見ると壁の一部や床の一部が青緑色の何か古代文字が列挙したような石板がうまっていた。
緑色の文字はかすかに光っている。壁のデザインに上手く紛れていてわからなかったが、入り口にもいくつかあったように思う。
トラップが発動する床や壁ではない。城自体を強化、補助している魔法でも組み込まれているのだろうか。
164 :
すまぬ仮面
2025/07/05 11:38:50
ID:ODW9j3yyT2
前にすすみたいのだが、階段がとにかく多い。数メートル跳躍しなければ届かないところも多い。
それを狙ったかのように、スケルトンアーチャーやスケルトンが弓矢で攻撃したり骨を投擲してくる。
スラントガーダーというモンスターも少しだけ手間取った。見た目はアックスアーマーより軽い鎧のようだが、
強い。2回ひっぱたいて倒れる。階段にしかいないのだろうか。しかしよく出る。壁を高速に這いずり回る
アルティバテラエなど上手く配置されている。また渡り廊下にはフライングスカルなどが出現した。前の間と違うモンスターがあきらかにでるようになった。戦闘力には
差があるため、やはり楽といえば楽だろう。ほぼ無傷だ。
2階以上の部分に行きたいが(おそらく玉座につながるのはこのルートだろうから)
ディテクトチェーンを使うと、入り口から続くまっすぐいった先に何かがあるらしい。とりあえず2階部分から引き返して、
一階部分をまっすぐ進んだ。
165 :
すまぬ仮面
2025/07/05 11:45:33
ID:ODW9j3yyT2
突き当たりに近い部屋に入る。だいぶ大きな部屋だった。
中には巨大な白いおっさんの石像があった。
便所だが椅子だかに座ってトイレットペーパーくれよというようなポーズをとっていた。
左手の部屋からノッシノッシ怪物が出てくる。
ミノタウロスだ。巨大な斧をもっていた。半人半牛の神話上の生き物だ。
166 :
すまぬ仮面
2025/07/05 11:53:45
ID:ODW9j3yyT2
ミノタウロスはジャンプしてその上で思い切り斧を振りかぶりバクシンたちがいた中心部分の地面にたたきつける。
石つぶて砂煙がそこを中心に発生した。目くらましだ。最初から斧を当てるつもりはなく、それが目的だ。
次にくるのは当然本命の攻撃。バクシンは鞭をかまえ結界をはる。
ブオオオ!と口からミノタウロスは何かを吐き出した。ローレルはとっさにチヨノオーの前にでて翼をひろげチヨノオー抱えるようにまもった。
石化ブレスだ。
ローレルは石像となった。チヨノオーもわずかに顔や体にかかった部分が石になった。
167 :
すまぬ仮面
2025/07/05 12:00:40
ID:ODW9j3yyT2
バクシンはローレルの近くにより、そのまま三人と三妖精を守るように結界をはった。
デジタルとウインディは石化してないが、おろおろしている。
チヨノオーはあと1、2分でこの結界内で癒されて、もとの正常な状態に戻るだろう。だが、ローレルは20分は元に戻すのはかかる。
それまでミノタウロスの攻撃からは防ぎきれないだろう。チヨノオーにローレルの石像を担いで女神像から野営地に転移して
そこで治療してもらうしかない。そうつたえようとした矢先───。
ジェンティルドンナ「ピンチのようね」
そんななかジェンティルドンナが助けにきた。
168 :
すまぬ仮面
2025/07/05 12:04:17
ID:ODW9j3yyT2
ジェンティル「なかなかすばらしい肉体ね。私と素手で勝負しない?」
ミノタウロスにそう言い放つ。女神像で近くまで転移してきたのだろうか。いつのまにかジェンティルがいた。強者の戦いに飢えている、といった感じだ。
オノを使わない、肉弾の勝負をしようとミノタウロスに申し込む。
ジェンティルはどうやら100%最高の戦闘能力の状態らしい。万全の警護のため、にんじんジュエルには託さなかったらしい。
全員が全員一律で戦闘能力を100%ジュエル化したわけでなくそのウマ娘の任務にって、0%から90%ぐらいまで様々なのだろう。
169 :
すまぬ仮面
2025/07/05 12:06:41
ID:ODW9j3yyT2
ミノタウロス「ワカッタ。オノハツカワナイ」
人間語が話せたのか、斧を手放そうとする。
とみせかけて、オノをふりおろした。
ジェンティルドンナは2本の指(人差し指と中指)で斧をはさんでうけとめた。たった2本の指で。
それも完全にビタ止めだ。神谷活心流もびっくりだ。
170 :
すまぬ仮面
2025/07/05 12:09:45
ID:ODW9j3yyT2
ジェンティルは二本指で受け止めたあとその指を離し残像を残しふところにもぐりこむ。それから拳で牛男のどてっぱらをぶんなぐった。ボディーブローをアッパー気味にうったのだ。
ミノタウロスの巨体が2、3メートル浮いた。
それからミノタウロスが吐いた胃液と唾と血液を無駄なく華麗によけてから、ジェンティルはこういった。
ジェンティルドンナ「所詮は牛かしら、紳士的でなくてよ」
171 :
すまぬ仮面
2025/07/05 12:12:04
ID:ODW9j3yyT2
なんとかそのまま着地したミノタウロス。
その後怒り狂ったミノタウロスは斧をジェンティルにぶんなげる。だがそれも簡単に避けられた。
それからゆっくり近づいてパンチを上からたたきつけるようにジェンティルに放つ。
だが、パーのような形でジェンティルさも簡単にうけとめる。ミノタウロスはもう片方の手で
さらにパンチをはなつがこれもパーでふせがれる。
それから、手と手をあわせて力比べがはじまった。
ジェンティルが一瞬膝をまげる。同時にジェンティルの足が地面にめりこむ。
だが、次の瞬間彼女はブレーンバスターをかました。
ミノタウロスの体はドォンと床に激突した。
172 :
すまぬ仮面
2025/07/05 12:13:44
ID:ODW9j3yyT2
ジェンティルドンナ「あなたの前にいるのは地上最高のフィジカルを持つウマ娘なのよ。」
背中のほこりを払いながら、そういって立ち上がるジェンティル。
それから、しばらくしてミノタウロスも立ち上がる。
ジェンティルドンナはミノタウロスに向かって、ゆっくり両手を広げフリーザポーズをした。
ジェンティルドンナ「全力できなさい。」
ミノタウロスの何かが激しく切れた。
ミノタウロス「オオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」
ミノタウロスは高速なパンチをジェンティル目がげて数十発連打した。
173 :
すまぬ仮面
2025/07/05 12:14:10
ID:ODW9j3yyT2
ジェンティル「オラオラオラオラオラオラ!!!!」
全てを相殺するパンチをはなつジェンティル。
拳と拳が衝突し、爆弾のような音が部屋内にここだます。
ジェンティルの拳は無傷だったが、牛男は血だらけだ。血飛沫がぴっ、ぴっと部屋中に飛ぶ。
牛男「───ヴッ!!」
痛みに耐え切れないのか、牛男の動きがとまる。
174 :
すまぬ仮面
2025/07/05 12:15:49
ID:ODW9j3yyT2
その隙を逃さずジェンティルは拳を一つ胸にめりこませた。ミノタウロスはズザザと十数メートル後ろにたったまま吹き飛ばされる。
止まったと同時に、口から血を吐き出すミノタウロス。だがいっさいのひるみはない。
それからミノタウロスは助走のためか、その場で足踏みのようなことを始める。
そしてジェンティルめがけて突進した。
ジェンティル「その覚悟やよし!」
戦う者同士で何かをわかりあったのか、それからジェンティルは己の力を拳に凝縮しはじめる。
次で決まるのがお互いにもうわかっているのだ。
ジェンティルの右手と勢いをつけたミノタウロスの右手がぶつかった。
175 :
すまぬ仮面
2025/07/05 12:16:33
ID:ODW9j3yyT2
───次の瞬間ミノタウロスが空中を錐揉み回転していた。
そしてあっという間に粉々になり、光の粒子、魔力となったかと思うと、光は収束し赤い玉となった。
コツンコツンと地面に赤い玉は落ちた。
ジェンティル「あっさり終わったわね。イタチの最後っ屁みたいな、アッパーでも期待したんだけど。」
ジェンティルは玉を拾うが、吸収せず、そのまま持ち帰ることにした。
そのあとジェンティルは赤い球(魔力の玉)を、バクシンらに渡した。
176 :
すまぬ仮面
2025/07/05 12:17:30
ID:ODW9j3yyT2
(今はこんな感じです)
177 :
すまぬ仮面
2025/07/05 15:06:19
ID:ODW9j3yyT2
ローレルの石化の治療を終え、ミノタウロスの赤い球ならぬ経験値をみんなで分け合った後、さきほどの二階のルートに戻った。
そこから先に進むと、新たな敵が出てきた。巨大な重装騎士グレートアーマー、スケルトンのくせに兜や盾を持ってるスケルトンリブ、ピーピングアイ。
ただ、もはや敵ではなかったので、どんどん先にすすんだ。
今はもうこの領域(服従の大階段)の青白い扉まできていた。入り口と同じであるなら、この先がボスだろう。
気になったのは途中のいくつかの小部屋に何もなかったことだ。何かアイテムでも落ちていてもおかしくない雰囲気だったが、ただのおもわせぶりな部屋だったのかもしれない。
にんじんジュエルを一つずつ吸収して、三人は万全の体勢をととのえる。
バクシン「みんな、いいですか?」
コクンと残りの5人はうなずいた。
178 :
すまぬ仮面
2025/07/05 16:11:40
ID:ODW9j3yyT2
大きな部屋だった。天井がかなり高い。そこにポツンと真っ黒の人がひとり。いやウマ娘が一人。───マンハッタンカフェだ。
マンハッタンカフェ「ここから先にはいかせません。」
黒い何かオーラの塊のようなものが、カフェにたくさん吸収されていく。
やがてカラスのように黒い羽2枚とそれにコウモリのような黒く赤い羽2枚の合計4枚の羽をばさっと広げた。
黒い髪、全体的に黒い服、黄色の目、手袋越しにつけた赤い宝石と羽。可愛らしさと、不気味さが融合している。
空に逃げられてはまずいと思い、バクシンは技である爆神足(バクシンソク)をつかった。持ち前の足と魔力や気合いで、神速で移動する技だ。
そしてホーリーウィップは相手を無力化と捕縛をすることもできる技だ。一気に距離をつめて、最短で鞭で捕縛して戦いを終わらせるつもりだった。
だが、マンハッタンカフェの飛行速度は尋常ではなかった。
地上から消えるように空中へ高速移動するカフェ。この部屋は空を飛んで戦うには十分な広さと高さの部屋だ。
179 :
すまぬ仮面
2025/07/05 16:13:27
ID:ODW9j3yyT2
ー玉座の間ー
場面は変わって、玉座の間。死神と城主トレキュラが話している。
死神「はじまりましたな」
トレキュラ「うむ。」
トレキュラはワイングラスに入った血かワインのようなものを飲みながら、そばにある水晶に映るバクシン達とカフェの戦いを
見ていた。
180 :
すまぬ仮面
2025/07/05 16:13:50
ID:ODW9j3yyT2
死神「何かお気にさわることでも?」
トレキュラ「いや、肌の色や目の色とちがって血の色は万人が同じ……と思ってな。わかるか死神よ」
死神「存じております」
と答える。
トレキュラがいわんとすることは、死神にはわかる。命など平等のはずなのに、所詮肌の色、髪の毛の色、身分、金、宗教、政治、国境、そして血。
そういうことで争い、差別しあう人間同士が最終的に流す血の色は同じとは皮肉に思えないかということだろう。
トレキュラはワイングラスの中の赤い液体を見つつ、水晶の中のバクシン達を見続けた。
181 :
すまぬ仮面
2025/07/05 16:37:01
ID:ODW9j3yyT2
ーマンハッタンカフェのいる部屋ー
場面は変わって、さっきの部屋。
マンハッタンカフェは空中にいながら、黒いカラスのような羽を羽ばたかせて、黒い羽を数十本バクシンらに飛ばした。
バクシンは全ての羽を結界でガードした。それほどの魔力は使ってないが、刃物ぐらいの貫通力はありそうだった。
ローレルもチヨノオーもなんとか全弾ガードしている。ただし、二人とも軽い切り傷は2、3箇所はできてるようだ。
182 :
すまぬ仮面
2025/07/05 16:37:19
ID:ODW9j3yyT2
ローレルはすぐさま自分の羽を使って、空中のカフェに最短距離で地面から空中に突進した。
だが、カフェは自分の体を数十匹のクロウ(カラス)とコウモリに姿を変えてそれを回避した。
いや、回避しただけではない。回避しつつ、すれ違いざまに爪や牙でローレルに無数の傷をつくる。
空中で大勢をくずして、そのままローレルは落下する。地面に落下する前に、バクシンが優しくキャッチする。
なんとか立てるのか、バクシンの腕から降りるローレル。出血がひどい。ローレルは
にんじんジュエルを吸収した。体が全快する。出血もとまった。
残りは10個ぐらいはある。
攻防一体の移動だ。あれはイースのヴァジュ◯オンだと、ウインディがつぶやいた。
183 :
すまぬ仮面
2025/07/05 16:52:57
ID:ODW9j3yyT2
その予想はあたった。嫌な意味でも。その攻防一体の移動技は本家同様非常に隙が少ないのだ。
15分ほど似たようなやりとりをローレルとカフェが続けた。レイピアで攻撃するするためカフェを追いかけるローレル。
それをよけつづけながら攻撃するカフェ。
カフェがウマ娘として実体化していないとダメージはほとんど与えられないyほうだ。
クロウとコウモリに分散してる間は、旋回性能というか敏捷性がケタ違いで空中ではほとんど攻撃が当たらない。
ウマ娘として実体化したところを狙わなければいけないが、ローレルよりも移動速度が速く、追いつけにくいし、実体後の隙も少ない。
バクシンとチヨノオーにはそこまで空中で隙なく攻撃することは難しい。反撃されてズタボロにされるだろう。
チヨノオーの召喚の犬に翼をONすれば飛べるが、飛行速度は3分の1ぐらいでまずあたらないだろう。
184 :
すまぬ仮面
2025/07/05 16:53:56
ID:ODW9j3yyT2
だが、長期戦となれば、にんじんジュエルのあるこちらが勝てる。それはこのままいけば確実に勝てる。
カフェはポーカーフェイスだが、
体から発するオーラで、だいぶ疲れてきているのはバクシンに感じとれていた。
バクシン(しかし、時間稼ぎというか、まだ本気は見せてないような気がする)
───そう思った矢先。
カフェ「………………忌々しい。」
カフェの右手に鈍い痛みが走る。
それからカフェは右手の人差し指にはめた赤い指輪をにらみつけた。
カフェ「…………好みではありませんが。…………借りた以上」
というと右手と左手をグーで握ったまま、自分の胸の前で合わせた。
右手と左手が光るとそこには死神の鎌が召喚された。左手と右手を離し、やがて右手だけで鎌をにぎる。
185 :
すまぬ仮面
2025/07/05 17:01:33
ID:ODW9j3yyT2
バクシン「なぜ戦うのですか!?」
カフェ「…………いまさらですか?。……そもそもいいましたよね……。…………ここから先へは行かせないためです……」
いい終わると、バクシンに急速落下してきた。
これぐらいならよけれる、と思った瞬間からだに何かジュっと音がして、一瞬バクシンはひるんでしまった。
鎌を思い切りふる、カフェ。
バクシンは体をマトリックスしてよけた。が完全にはよけきれず腹部を少し切られた。
そのままバクシンは手を床について、後転を繰り返し、距離を取る。
186 :
すまぬ仮面
2025/07/05 17:02:34
ID:ODW9j3yyT2
気づくと天井から血がしたたり落ちていた。またコウモリからも血がしたたりおちている。
それがゆかに落ちると、ジュっと音がして床の一部が溶けた。強力な酸のようなものだろうか。
あれが自分の体に落ちたのだ。
カフェ「…………ブラッディティアーズ成功。…………それにしても鎌が重い。」
というと、鎌を消すカフェ。
187 :
すまぬ仮面
2025/07/05 17:15:51
ID:ODW9j3yyT2
バクシンの出た血が吸い込まれていく。カフェの赤い指輪に吸い込まれるようにして消えていった。
地面にたったままのカフェに対してそのまま高速に接近する三人。
今がチャンスだ。
カフェ「…………黒冥電撃球」
手に力を込め3つの電撃球を作り出し、それらをバクシン、ローレル、チヨノオーに放つ。
ローレルはレイピアで攻撃して消滅させようとする。バクシンは結界を張った。チヨノオーは避けるつもりだ。
カフェ「……散れ」
すると一つの電撃球が十数個小さい電撃球に分裂し、勢いを更にまして、三人にそれぞれ何個か直撃した。
188 :
すまぬ仮面
2025/07/05 17:16:28
ID:ODW9j3yyT2
バクシン「……いたぁっ!」
ローレル「くっ……!」
チヨノオー「がぁ……ッ!」
びりびりと身体中がしびれる。
それから、そのまま空中に飛び立とうとするカフェ。
身体中の痺れを無視するかのようにローレルは、気合いを入れ奮い立たせ、まだ地面にいるカフェに突進する。
カフェは人差し指をクンと自分に向けると、自分の体の前に無数の電撃球の壁をつくった。
電撃のカウンターを恐れたローレルは立ち止まり、咄嗟に高速に魔法を唱える。
ローレル「エメラルドスワロー!」
咄嗟に唱えた魔法だから、極めて威力は低いが、簡単な切り傷をカフェにつくる。
189 :
すまぬ仮面
2025/07/05 17:29:47
ID:ODW9j3yyT2
バクシン「……強い!!」
なぜ今まであの技を使わなかったのだろう。いや、カフェも追い詰められているのだ。
ルドルフ「バクシンオー!!聞け!!今から私のいうことを実行しろ!!」
いきなり通信のはいったバクシンはカフェを警戒しつつ声を聞いた。
いろいろ通信を通じて話す二人。
もちろんチヨノオーもローレルも聞いていた。
190 :
すまぬ仮面
2025/07/05 17:38:59
ID:ODW9j3yyT2
通信は終わった。
それからにんじんジュエルを一つ吸収すると、バクシンは魔力を集中し始めた。
その魔力を足に集中したかと思うと、一瞬で空中のマンハッタンカフェまで跳躍した。
時がとまったかのように、空中で向かい合う二人。
次の攻撃をはずせばバクシンは致命傷をおうかもしれない。
だがバクシンは自信満々で鞭を振るった。
そこにいたるまでの全てはカフェの反応速度をはるかに超えていた。
───カフェの右手の赤い指輪が鞭によって破壊された。
191 :
すまぬ仮面
2025/07/05 17:40:14
ID:ODW9j3yyT2
「カフェ!!」
戦闘中のこの広い部屋に突然男の声がひびいた。
二人はまだ空中にいた。指輪が壊れた直後だ。
バクシンが見ると部屋の入り口には見覚えのある男性がたっていた。
カフェトレ「俺は無事だ。ナリブとノースフライトとマーチャンに助けてもらった!」
カフェがカフェトレを見て、バクシンに攻撃するのを咄嗟にやめた。
そのままバクシンは地面に着地した。
カフェも少ししてゆっくり空中から降りてきた。
カフェ「……本当にトレーナーさんですか」
そういうとカフェトレは走っていって、カフェの前に立ち笑いながら本物だろ?といった。
カフェはトレーナーの顔や体をぺたぺたひとしきりさわって、くんくん匂いをかぐと
カフェ「……本物ですね。お友達もそういってます」
といってどうやら納得したようだ。
192 :
すまぬ仮面
2025/07/05 18:01:19
ID:ODW9j3yyT2
カフェ「───私はトレーナーを人質にとられていました。監禁場所はわかりません。それで仕方なく
トレキュラと死神のいいなりになっていたのです。あなたが壊してくれた赤い指輪はトレキュラの監視の指輪だったのです
私の行動は全てチェックされていました。」
もう敵意はない。双方武器はすでに収めてあった。
バクシン「だから時間稼ぎっぽかったんですね。」
ローレル「そういう別働隊もいたんだ。そりゃそっか」
チヨノオー「教えてくれればよかったのに」
カフェトレ「あそこにはたくさんのトレーナーやウマ娘がとらわれていた。まぁ俺は特注の鍵つきだったけど。」
カフェ「私はある方と偶然出会い、密かに私のトレーナーの救出をその方に依頼してました。知ってたのはその方を含めてごく少数でしょう。
ばれたら、捕まってる人たちが◯されたでしょうから。」
193 :
すまぬ仮面
2025/07/05 18:03:42
ID:ODW9j3yyT2
バクシン「じゃあなくなった鍵ってもしかして……」
カフェトレ「マーチャンがすれちがった君からスったらしい。」
すれちがったって全然きがつかなかったけど。
チヨノオー「ある方ってだれなんですか?」
カフェ「どうしても秘密にしてくれと言われているので……。申し訳ありません」
カフェ「ですが、これはせめてものお礼です。」
というと、カフェからドーベルに聖なる光をまとう金色のコウモリの輪っかが送られた。
194 :
すまぬ仮面
2025/07/05 18:03:56
ID:ODW9j3yyT2
バクシン「これは?」
カフェ「どこでも鞭をひっかけて、ターザンみたいに移動できる輪っかです。」
スーパーファミコン版のあれだな、とウインディはつぶやいた。
ドーベル「おもしろいわね!!空中でもどこでも自由に設置できるわ!」
そこらへんの空中に2個3個出したり消えたりしてドーベルは遊んでる。
とりあえず事情は大体わかった、カフェとカフェトレは野営地で休んでもらうことにした。
195 :
すまぬ仮面
2025/07/05 18:06:29
ID:ODW9j3yyT2
その後の通信によるとミノタウロスの近くに隠し通路をマーチャンたちはみつけて、苦労のすえカフェトレを含むたくさんのトレーナーやウマ娘を助け出してくれたようだ。
196 :
すまぬ仮面
2025/07/05 18:09:00
ID:ODW9j3yyT2
(今こんな感じです。今日はこのあたりまです。見てくださり、ありがとうございました。
仕事がまた忙しくなるので、7月12日ぐらいからまた投下できれば。それでは!)
197 :
お姉さま
2025/07/06 14:00:31
ID:ayrWngvzTg
>>39
です
待ってまーす!お仕事も頑張って!
198 :
すまぬ仮面
2025/07/06 17:11:05
ID:PU1zYztnGE
>>197
39さんいつもありがとうございます!
199 :
すまぬ仮面
2025/07/13 14:21:01
ID:t8M0u1yf16
投下します。大体予定していた12日に投下できずすみません。
(仕事による、ある不具合のため、かなり疲れがでて無理でした。)
200 :
すまぬ仮面
2025/07/13 14:23:12
ID:t8M0u1yf16
ー玉座の間ー
マンハッタンカフェがカフェトレに説得されるのを見るトレキュラ。
別に水晶玉を通さなくても、城内外のコウモリを通じて映像を見ることができるのだ。
トレキュラのそばに壺を持った子供のような小さい石像があり、そこから血のようなワインがどこからともなく流れ出す。
ワイングラスでトレキュラはそれをこぼさないよう受け、ワインの流れが止まるとグラスの中のそれをトレキュラは飲んだ。
トレキュラ「……。デスよ、お前にやはり任せることにした。好きにするがいい」
死神デス「……わかりました。ですがよろしいのですか?」
トレキュラ「よい。おそらくお前がいったことは真実だ。だからこそ、お前に任せるしかないだろう。それも一興だ。」
二人にしかわからない会話だったが、どうやらこのマンハッタンカフェとの戦いでトレキュラは何かを見極めようとしていたのだろう。
口の中の鉄サビのような味に恍惚を感じながら、トレキュラは目を瞑った。
201 :
すまぬ仮面
2025/07/13 14:24:38
ID:t8M0u1yf16
アストンマーチャン達のおかげで辛くもマンハッタンカフェとの戦いをやめることができた。
処刑場や地下水脈といった新しい場所も発見したが、それら地下は別部隊で攻略することに司令室は決定したらしい。
敵があまり強くなく、余剰部隊の戦力でも攻略できるという見込みのようだ。
どうもマーチャンは会長や理事長からその能力をいかして敵情視察というか城内視察を前もって1度したことがあるらしい。
セキュリティが堅く全てをみれたわけではないが、いろいろ知っているらしい。
地下については任せておこう。
次の間は時計塔だ。歯車が多く、敵というよりステージ上のギミックが限りなく厄介だった。
足場が少なく、大小様々な歯車に乗って上へ下へと目指すようなつくりだった。
メデューサヘッドが限りなくいやらしかった。
202 :
すまぬ仮面
2025/07/13 14:38:08
ID:t8M0u1yf16
ー野営地ー
ルドルフ「……ふむ。なんだかんだでこの3人は順調だな。」
時計塔攻略を始めた、バクシン、ローレル、チヨノオーをモニターで見ながらルドルフはつぶやいた。
トランセンドトレーナー「……おいっ!!トラン!!どうした!!!」
中央司令室で待機してモニターを眺めていた、トランセンドのトレーナーが突然大きな声を出した。
周りの人も騒ぎ出す。
トランセンド「……え!?、な……なにコレ!!……トレちゃん……これ……」
トランセンドの体が半透明になったり透明になったり、不思議なオーラと雷のようなものにつつまれていく。
203 :
すまぬ仮面
2025/07/13 14:38:56
ID:t8M0u1yf16
トランセンド「…………たすけて!!トレ……っ……」
手をトラトレに伸ばしたかと思うと、プツンと消えてしまった。
そこにいたトランに手を伸ばしたトラトレはあっけにとられている。
トランセンドは跡形もなくきえてしまった。
カルストンライトオ(……いよいよきたか。やはり同時に存在はできないんだ。理屈はしらないけど。)
腕を組みながら落ち着いてその一部始終を見ていた。
すると突然逆再生のように電撃が走り、不思議なオーラとともにトランセンドが同じ場所にヴンッという効果音とともに出現した。
204 :
すまぬ仮面
2025/07/13 14:47:48
ID:t8M0u1yf16
カルストンライトオ「……それでは出発しよう。……ええと」
トランセンド「レッカだよ。令和のル●カだからレッカでしょ。ええとライ子ちゃん」
ライトオならぬライ子「そうだったな」
二人のやりとりをさらにあっけにとられながらトラトレは見ていた。
205 :
すまぬ仮面
2025/07/13 14:48:09
ID:t8M0u1yf16
トランことレッカ「ん?───ああ、ええとトレちゃ〜ん、だっけ?」
ライ子「うむ。ライトオトレーナーちょっとあのサクラの三人を助けに行きます。すぐ戻るから安心して待っててください。」
ライトレ「…………え!?え!、ああはいわかった……!」
トラトレ「……え!うん!……って一瞬トラン消えなかった!?気のせい!?」
レッカ「……う〜ん、わかいときは結構イケメンなんだねぇ……ぶつぶつ」
トラトレはその言葉に照れながらも、トランの虹色でちょっと赤く光る宝石のペンダントを身につけた、レッカを見送った。
ライ子「では。」
そういって、ライトオならぬライ子はレッカとともに中央司令室を出て行った。
206 :
すまぬ仮面
2025/07/13 15:00:05
ID:t8M0u1yf16
ー時計塔ー
乗ったと思ったら、すぐ回転して落下させようとする床。取り憑いて、肉体を操作しようとするインプ。
飛行しながら剣で攻撃してくるフライングアーマー。さして強くはなかったが、かなり邪魔だった。
ともかく時間はかかったものの、青白い扉の前にいた。ここから先はボスの部屋だ。
準備を整えて部屋に入る。三人+三妖精。
207 :
すまぬ仮面
2025/07/13 15:03:34
ID:t8M0u1yf16
背後で青白い扉がバタンとしまる。と同時にあおい強力なオーラが扉をつつんだ。
ちょっとやそっとの力では破壊して外に出れなさそうだ。
そこには5つの棺桶があった。
そして中から、五人の人間らしきものが出てきた。
───リヒター、アルカード、マリア、ジョナサン、シャーロット。
フェイク(偽物)の五人との戦いが始まった。
208 :
すまぬ仮面
2025/07/13 15:27:45
ID:t8M0u1yf16
リヒターフェイクが初っ端で天を指差し、突如部屋内に血のようなどすぐろい赤い雨を降らした。
それをローレルが自前の翼と、魔法テンペストの合わせ技で嵐というか突風を発生させて、みんなを血の雨から守った。
タイシン「くっ、雨でマントが───っ!!」
クリーク「壊れた───!?ステルス機能がっ!」
今までマントという魔導器の力で隠れていた三人が姿を現した。血の雨の攻撃を突風で全てはじきかえすのは無理だったらしい。
数滴ずつあたったのか三人のステルスマントが破損した。
ヤエノ「───一時撤退!!」
だが、青白い扉は普段以上に強力な力によって守られていてビクともしない。開く気配はない。
209 :
すまぬ仮面
2025/07/13 15:28:58
ID:t8M0u1yf16
ヤエノ「──ならば、かくなるうえは!!」
といって手裏剣を5個敵に向かってなげつけた。
ジョナサンフェイクもそれを見て手裏剣を相殺するように5個なげた。そしてヤエノの手裏剣を全て弾き飛ばした。
そのまま無常にヤエノの腕に、一つ、タイシンの胸に、クリークの足にささる。
アルカードフェイクが無謀にも、こちら六人のただなかにつっこんできた。そのまま、ヤエノに剣でおそいかかる。
もちろんそうはさせないと、他の五人は行動にうつった。
だが、五人の攻撃が直撃し、アルカードフェイクの片手片足を切り飛ばし、はらわたを噛みちぎってなお、ヤエノの胴体を
アルカードは横一文字にきれいに切り裂いた。死ぬのが怖くないのだろうか。
ヤエノの胴体が二つにわかれる。血がほと走る。
210 :
すまぬ仮面
2025/07/13 15:29:37
ID:t8M0u1yf16
その血を接着剤にするかのごとく、片手をくっつけ、片足をくっつけるアルカードフェイク。そのまま近くの五人の生気を
魔法によって、少しずつうばいとった。
その隙を逃さないように全員が攻撃をしかけようとするが、フェイクアルカードは亜空間に逃げて消え失せたかと思うと、
死角からたくさんの炎の塊をはなった。必死に残った五人がガードする。ヤエノが死んだことを気にする時間などない。
シャローットフェイクが手から曲線的な光線(ライトスピリッツ)のようなものを放つ。
タイシンの脳天をその2つの光線が射抜いた。
211 :
すまぬ仮面
2025/07/13 15:41:58
ID:t8M0u1yf16
リヒターフェイクが凄まじい勢いでクリークに対してナイフを投げる。
魔力で生成したナイフだろうか。数十本以上、おそらく100本以上なげている。
がほとんど、チヨノオーによる召喚犬デュランダルのパリィ技の水鏡剣で受け流していた。
がそのナイフを援護するかのように、黒い鳩がデュランダルの喉元に噛み付く。デュランダルが最後のナイフを気合いで受けながした
かと思うと、その召喚された霊体は消滅した。チヨノオーがぐっ!と軽いうめき声をあげる。
すかさず、巨大なフェニックスのような鳥がクリークに対して無数のファイアーボールを放った。
クリークは一瞬で黒焦げになった。
バクシン「……うぁぁぁあああ゛あ゛!!!!」
切れたバクシンは身体中の全エネルギーを鞭に込めて、神速で移動し攻撃しようとした。
半ばやけくそで、敵に隙がない状態からの雑な大振りの攻撃だった。
その時───。
212 :
すまぬ仮面
2025/07/13 15:54:23
ID:t8M0u1yf16
───時間の高速の逆再生がバクシンの前で起こった。
信じられないが、時間が逆戻りしたのだ。
制服を着て日本刀を持ったライトオがいつのまにか部屋にいたかと思うと、これまたいつのまにかいたトランセンドが
不思議なスチームパンク的銃をライトオに向け発射した。
その日本刀にトランの弾が着弾して強力な炎がまとったかと思うと、
ライトオ「火炎車輪ッ!!」
といって刀を振ったかと思うと、熱風と炎がリヒター達五人に襲いかかった。
敵五人に直撃した。
213 :
すまぬ仮面
2025/07/13 15:57:19
ID:t8M0u1yf16
トランセンド「少し前の過去に戻ったよ、バクシンさん!」
ライトオ「同じ手は使えない!。理由があって今回限りだ!」
バクシン「───あの!!」
トラン「とにかく今もってるにんじんジュエル全部つかって!!出し惜しみして勝てる相手じゃないと思う!!」
ライトオ「あの忍者三人ならなんとか部屋の外に放り投げて出したぞ!」
言われてとにかく手持ちのにんじんジュエル全てをおのおの吸収する三人。
その隙を逃さないように、シャーロットフェイクがいちはやく氷の魔法アイスニードルでまとわりつく炎を
中和しつつ、こちら巨大なつららを飛ばしてきた。
214 :
すまぬ仮面
2025/07/13 16:15:15
ID:t8M0u1yf16
トランは氷を魔法銃の炎の弾丸で撃ち落としつつ、牽制射撃を五人に放つ。そして、再度、ライトオの刀にも1発炎の弾丸を当てる。
ライトオ「桜火狂咲(おうかきょうしょう)!」
空中に無数の火の粉を放つ。その火の粉はよく見ると桜の花びらに似ていた。さらにトランが特注の弾丸を銃に込めて空中に放つ。
ライトオの火の粉を強化する魔法薬を込めた弾だ。
これは魔力の流れを乱すジャミング能力のある火の粉(桜の花びら)を空中にたくさん出して、相手や味方に魔法を使わせない
技だ。しかし狭い範囲───身体強化のための魔法や技ならできる。つまり物理職とか前衛の攻撃系の魔力による技、能力までは封じ切れない。
215 :
すまぬ仮面
2025/07/13 16:15:30
ID:t8M0u1yf16
火炎耐性でもあるのか、アルカードフェイクが炎で体を焼かれながらも動き出してこちらに突進してきた。
ライトオ「一刀流──────九・血・鬼・斬りッ!!!」
居合抜きからの光速の斬撃で4箇所ほど切り刻まれるアルカードフェイク。
だが半分以上は盾によって防がれた。アルカードフェイクの再生能力ならまだ4分の1もけずってないだろう。
バクシン「───もらいました!!」
ライトオの後ろから現れたバクシンの渾身のムチの一撃で、アルカードフェイクはあとかたもなく、消滅した。
216 :
すまぬ仮面
2025/07/13 16:29:23
ID:t8M0u1yf16
チヨノオーは今がチャンスだと思い、再度デュランダルを召喚する。
デュランダル「神空列波(エクスカリバー)!!」
大剣が起こす真空刃が距離の離れたマリアフェイクに襲いかかる。巨大な亀の甲羅のようなもので、
マリアフェイクは咄嗟にガードする。甲羅に大きな傷跡がひとつできた。そのまま手と手を合わせて
銃のような形にすると、気を練りデュランダルに気の銃弾を発射する。だが、少し遅れて
発射された神空列波の2発目が気の銃弾を木っ端微塵に相殺し、マリアフェイクの銃のように構えた両手を切断する。
神空列波は腕を切断した勢いで消滅したが、その後にデュランダルの大剣が高速回転して飛んできて、
マリアフェイクにトドメをさした。
デュランダル「……三日月剣(クレッセントンムーン)……、決まった。」
剣の残像から命名した必殺技だった。
217 :
すまぬ仮面
2025/07/13 16:38:18
ID:t8M0u1yf16
魔力妨害の火の粉は徐々に消え去り、もう魔法は使えそうだ。
ローレルはすかさずテンプテーションをある人物にはなった。
───その人物、ジョナサンフェイクは魅了されてしまい、近くのシャーロットフェイクにカイザーナックルの百裂拳をお見舞いした。
激怒したシャーロットフェイクにイーヴァルワーズを使われ魔力をほとんど失ったあげく、魔法の箒にのって距離を取られ攻撃があてられなくなり、サモンメディウサを
使われ石化させられたあと、ライトニングレイでジョナサンはこなごなにくだかれてしまった。
218 :
すまぬ仮面
2025/07/13 16:51:29
ID:t8M0u1yf16
そのフェイク同士の痴話喧嘩?中に貯めていた力で一気にバクシンはシャーロットに跳躍して近づくと、ムチの一撃で粉砕した。
そのまま壁にぶつかるところを三角跳びして、床に着地する。
少し離れたところで、四人がリヒターフェイクとやりあっているのがバクシンに見えた。
リヒターの禍々しいクロス(十字架)を漆黒の翼の方でローレルはガードすると、そのままレイピアを突き出した。
リヒターはぎりぎりのところでよけ反撃しようとするが、腹部に刀傷を受けて一瞬怯む。さらに頭部に火炎の銃弾をうけ、最後にワンコオーに喉を噛まれてリヒターフェイクは消滅した。
219 :
すまぬ仮面
2025/07/13 17:00:00
ID:t8M0u1yf16
終わってみれば短い間の攻防だった。
だが全員とんでもない汗をかいていた。
ぜーはーぜーはーいっている。エリクサー症候群を払いのけてのリスクある勝利だったとはいえる。
バクシン「……本当にわけがわかりませんが、ありがとうございました。ライトオさん。トランさん。」
トラン「まぁウチらはほんとはトランとかライトオじゃないけどね。」
ライトオ「くわしいことは話してはダメらしい。時空復元力とか、パラドックスとかめんどくさいのがあるらしいから。」
バクシン「はぁ」
おそらく、未来からきた子孫か何かだろうが、余計なことは言わない方がいいのだろう。未来のために。
220 :
すまぬ仮面
2025/07/13 17:06:23
ID:t8M0u1yf16
トランセンドはテレビの小型のリモコンみたいな機械をいじりながらぶつぶつつぶやいている。
トラン「帰りのエネルギーはだいじょうぶみたい。夢石(ドリームストーン)に十分まだのこってる」
───つまり、タイムマシンで帰るためには帰りの分のエネルギーが必要とかそんなところだ。
さしあたって二人がつけてる、赤く虹色の宝石がおそらくそのエネルギーというところだろう。
トランのペンダントには赤くて虹色の宝石が、ライトオの刀の鞘にも同じような赤い宝石が巻き付けてあった。
221 :
すまぬ仮面
2025/07/13 17:21:00
ID:t8M0u1yf16
トラン「……なんとか無事終わったし、そろそろ帰らな───」
そういっている途中で、赤いオーラが5個分空中に収束しはじめる。
チヨノオー「あ、経験値のやつ」
すると、扉がいつのまにかあいていたのか、いつのまにか誰かがしれっと部屋にいた。
そのしれっといたウマ娘は掃除機でその赤いオーラごと吸い始めた。
ゴーと掃除機の音がした。───プロセルピナのような格好をしたエアグルーヴだ。
どうやら経験値を掃除機ですっているらしい。
ローレル「ダークネスホール!」
エアグルーヴ「な!!にぃ!!?」
スカートが暗闇の渦にすいこまれるので、とっさに掃除機を手放しスカートを押さえながらグルーヴは叫んだ。
チヨノオー「あ!エアグルーヴさんのトレーナーさんならちょっと前に救出しましたよ!!」
エアグルーヴ「た、たわけ!それを早く言ってくれ!!いろんな場所をひたすら掃除してたから知らなかった!広すぎる!!」
そういって掃除機の中の血液パックみたいになった経験値をビニルのゴミ袋ごとグルーヴは取り出した。
エアグルーヴ「すまない。返す」
222 :
すまぬ仮面
2025/07/13 17:32:25
ID:t8M0u1yf16
エアグルーヴから少し遠くにいたバクシン達は近寄ろうとした。
その瞬間───エアグルーヴの首が床に転がっていた。
ライトオ「……ッ!!───時よ止まれ!!!」
帰りのエネルギーを考えている暇はなかった。すでに巻き戻すほどの容量は夢石に残っていなかった。
そのため時をとめることにした。
夢幻刀の力を使い時をわずかながらに止める。空間が彩りをうしないモノクロに包まれる。
そして時が止まった。動いているのはライトオとトランだ。
223 :
すまぬ仮面
2025/07/13 17:33:13
ID:t8M0u1yf16
視界の端に不気味な色をしたまるで映画のシザーハ◯ズのような格好をしたモンスターをとらえる。部屋から逃げようとしている。
トランが特殊な弾を装填して、そのモンスターであるゼファルの足元をうった。氷が一瞬で広がり、
足元が凍結してゼファルは動けなくなった。
ライトオ「光速直線突き!!!」
あっけなくゼファルは消滅した。
刀を鞘にチンと収めると、それに合わせたかのように、空間が彩を取り戻し時が再び動き出した。
224 :
すまぬ仮面
2025/07/13 17:47:09
ID:t8M0u1yf16
エアグルーヴは床によこたわっていた。
大量の出血とともに生気は一切ない。
───アストンマーチャンが突然部屋に現れた。
マーチャン「……まだ間に合うかもしれません」
マーチャンはそういうとエアグルーヴの胸に木の枝をそっと置くと、膝をついて祈り始めた。
木の枝とエアグルーヴの体がまばゆい強い光に照らされる。5分ほどその状態がつづいた。
マーチャンの顔に汗が流れる。やがてエアグルーヴの体が発光したかと思うと、儀式は終わったようだ。
225 :
すまぬ仮面
2025/07/13 17:47:41
ID:t8M0u1yf16
マーチャンの切なる願いが起こす技、大樹に宿るひとかけらの思い(デスティニーワン)だ。
エアグルーヴがゲホっと咳をすると、口から少し血をはき出した。
どうやら生き返ったようだ。目を開けゆっくりとエアグルーヴは体を起こした。
グルーヴ「……はぁ……はぁ……一体何が起こった……_
マーチャン「この先の庭園で手に入れた、伝説の大樹の枝、───葉っぱでもいいんですが、その力によって、
奇跡がおこったのです。」
Vサインをするマーチャン。
226 :
すまぬ仮面
2025/07/13 17:52:57
ID:t8M0u1yf16
だが次の瞬間、マーチャンの心臓はえぐられていた。ゼファルの鉤爪でもって。
トランはもっていたリモコン型タイムマシンで時を止めた。これでもう帰ることはできないだろう。
目の前にいたのはクロノメイジだ。それがゼファルの鉤爪でマーチャンの心臓をつらぬき、えぐりだしていた。
トランは銃でクロノメイジを撃った。
あっさりクロノメイジは消滅した。
227 :
すまぬ仮面
2025/07/13 18:02:28
ID:t8M0u1yf16
仲間の死が何度も発生しては生き返る。その繰り返しだった。
それとも結局誰かが必ず死ぬ強固な運命でそれを変えられないということだろうか。そういう運命なのだろうか。
この短い間でさまざまなできごとがジェットコースターのようにバクシン達におきていた。
感情がバグってしまったのか、部屋の中には静寂が訪れていた。
ガシャンガシャンと部屋にアックスアーマーが入ってきた。
全員攻撃体勢に入る。
???「待ってくれ。僕だ。アストンマーチャンのトレーナーだ!」
兜を脱ぎながら、話すアックスアーマー。たしかにその顔は野営地で見たマートレだった。
マートレ「───僕に任せてくれ。」
228 :
すまぬ仮面
2025/07/13 18:14:35
ID:t8M0u1yf16
マートレがマーチャンの心臓部分に手を当てる。
マートレ(───空なる人形に分つ命(デスティニーエアー))
マートレの手からドクンドクンと脈打つように光輝くオーラがマーチャンの体に流れていく。
マートレの顔に大量の脂汗が流れ始める。少しずつ生気増していくマーチャン。
───数分後、マーチャンの心臓の傷跡は完全にふさがりマーチャンは息を吹きかえした。
マートレ「……あまり心配かけないでくれよ」
目を覚ましたマーチャンに向けて優しく呟くマートレ。
そのマートレはほとんど死にそうな顔をしていたが、どうやら全員が無事生き残ったようだ。
ひとまず安心するバクシンだった。
そのあと、ひとしきりバクシンは三女神像にこころから感謝を祈った。
229 :
すまぬ仮面
2025/07/13 18:15:34
ID:t8M0u1yf16
(とりあえず今日はここまでで。ありがとうございました。)
230 :
トレぴっぴ
2025/07/13 19:11:00
ID:YUYcmYM026
>>39
です
お疲れ様です!
231 :
モルモット君
2025/07/14 11:13:23
ID:eaZ/6eQrlw
>>230
がんばります。
232 :
アナタ
2025/07/14 11:13:39
ID:eaZ/6eQrlw
では投下します。
233 :
あなた
2025/07/14 11:14:29
ID:eaZ/6eQrlw
ゼファルとクロノメイジの魔力の玉は特殊で、夢石(ドリームストーン)の力を補充できるものだった。時間に関係するモンスターだからだろうか。
これによってトランとライトオはバクシン達に見送られながら元の未来にタイムマシンで戻った。
すぐに野営地のトランとライトオも普段の彼女達に戻ったようだ。
マートレはマーチャンが心配になって、着ぐるみを脱ぎ捨てて、悪魔城内でマーチャンを探していたらしい。
アックスアーマーの抜け殻はたまたま城内で見つけたらしい。敵とやりあわずにすんだそうだ。
忍者三人達はボスの扉がしまりはじめた時に、ライトオやトランにぶん投げられて、部屋の外に強引に出されたのだが、
そのときのショックでステルスマントは破壊されてしまい、その後野営地勤務となったらしい。
234 :
トレーナー
2025/07/14 11:15:17
ID:eaZ/6eQrlw
マーチャン「これはただの気のせいかもしれませんが……、たぶんもう人を生き返らせることはできません。」
バクシン「大樹の枝、というか世界樹の枝や葉を庭園でひろえばまたできるのでは?」
マーチャン「よく探しましたが、もうみつかりませんでした。マーチャンの推測なのですが……、世界樹そのものが、意志をもっていてそうなん度も世界に
干渉しないようにしているのでしょう。神様からの一度きりの素敵なプレゼントということです。」
そういうものなのかもしれない。
ともかくマーチャンはマートレを野営地に連れ帰りたいらしい。その後マーチャンはまだ悪魔城内を探索するつもりらしい。
バクシン「それでは」
マーチャン「はい」
エアグルーヴの掃除機の中の経験値や他の残りの赤い玉を吸収して、バクシン達は次の間に向かうことにした。
235 :
すまぬ仮面
2025/07/14 11:16:21
ID:eaZ/6eQrlw
<<参考までに>>
236 :
すまぬ仮面
2025/07/14 11:30:26
ID:eaZ/6eQrlw
次の庭園は敵もボスもいなかった。おそらくいたのだろうが、ボス自体各個撃破されないようにまとめたのだ。
大体主人公側をあなどってボスはいつも単独でいて倒されて力をつけられていく……創作物はそんなストーリーが大半だ。
庭園にも誰かしらモンスターやボスがいたのだろうが、まとまっている、もしくはもうボスにザコモンスターの力が吸収されているとか
、そんなところだろう。
礼拝堂には敵がそれなりにいたが、バクシン達は全てのにんじんジュエルを吸収し、フェイクの五人を倒し飛躍的に強くなっていた。
とくに難という難もなくバクシン的に攻略&突破していった。
礼拝堂のボス手前の青白い扉まで来ていた。
バクシン「では行きますよ!」
ボスの間に入った。
237 :
すまぬ仮面
2025/07/14 12:12:12
ID:eaZ/6eQrlw
中の部屋にいたのは四人だった。
スイープトウショウ「あいつやっぱりこないじゃない。」
カレン「……そうだね。」
バクシン達がこの部屋に入るなり、そんな会話が始まった。あいつとはデュラトレのことだろう。
スイープ「きたら服従の呪文をかけてやろうと思ったのに。」
カレン「それはやめてっていったでしょ。」
カレンが凄まじい顔でスイープに圧をかけた。
スイープトウショウは二十歳前後の姿をして大人になっていた。彼女自身の魔法の力なのか、トレキュラ城に蔓延する魔力とウソの力のせいかわからない。
カレンチャンはコウモリっぽい羽がついててセクシーな格好になっている。サキュバス風なのだろう。
238 :
すまぬ仮面
2025/07/14 12:14:25
ID:eaZ/6eQrlw
スイープトウショウ「ま、とにかくもうちょっとこのトレキュラ城で遊ばせてよ。バクシンオー?」
そう問いかけてきた。
バクシンは無言で首を振る。
スイープトウショウ「いいでしょあとちょっとぐらいの間。この大人の格好気にいってるんだから。───ね、ニシノフラワー。あんただってそうでしょ?」
同じく二十歳そこそこになったニシノフラワーは完全に地面にうまって咲いたモンスターアルラウネのような格好になっている。
ニシノフラワー「……私はもう、やめたいです。」
そういうと、草であるウネから足を出して抜け出し、部屋の向こう側から逃げてしまった。
意外なことにボスが一人減った。
239 :
すまぬ仮面
2025/07/14 12:44:10
ID:eaZ/6eQrlw
向こう側の青白い扉が閉まりニシノフラワーの姿が見えなくなった。
スイープトウショウ「あ゛ーーーっ!何アイツ!!」
サイレンススズカ「……いいでしょ。別に私たちだけで」
サイレンススズカもサキュバス風の服にコウモリの羽がついている。胸には赤い宝石が軽く埋め込まれている。───そして胸部装甲がドトウなみになっている。
やっぱりコンプレックスだったのだろうか。
よくみると全員胸に赤い宝石が埋め込まれている。
240 :
すまぬ仮面
2025/07/14 15:18:29
ID:eaZ/6eQrlw
バクシン「……もうやめて戻ってきてくれませんか。あとはあなた達だけのようです。」
というと、一瞬で前方空中にいたスズカの姿が消えていた。背後の空中に回られていたのだ。速さなら今までの相手でもトップだろう。
スズカ「もう少しこのままでいたい」
ウマ娘の素体能力を爆上げする魔の力に魅入られたのだろうか、怪しく目が光っている。
そのままスズカの体が五人分に増えた。残像というやつだろう。それも高度な。幻覚なのか超スピードによるものかはわからない。
───だがバクシンには確信があった。
体全体を使いバクシン思い切りよく鞭を振った。スズカは軽く身をスウェーするように最低限の動きで避けた。
───はずだったが。
241 :
すまぬ仮面
2025/07/14 15:19:04
ID:eaZ/6eQrlw
スズカの胸の宝石ごと、5体全ての胸に鞭はあたっており、幻影を含む全ての胸と宝石を消滅させたのだ。
ライアーブレイクという幻影や嘘を破壊する技でもって。
(見た目はただ鞭をふっているだけだがそれ相応の気や魔力を込めている)
スズカ「……うそ……でしょ……」
はだけそうな服をおさえながら、スズカは地面にドタっと体を叩きつけて気絶した。コウモリの翼は消えていく。死んではいない。
スピード&パワーともにバクシンは成長しているのだ。スズカがその超速度のムチに反応しきれなかったのだろう。
もしくは慣れない体の変化についてこれ……まぁ野暮なことはいうまい。
242 :
すまぬ仮面
2025/07/14 15:20:10
ID:eaZ/6eQrlw
スイープ「……あ〜あ、じゃああたしもやめる!」
そういって箒にのって空中に逃げていたスイープトウショウはバクシン達の前に降りてきた。
箒と魔法の杖を投げ捨て、
スイープ「さっさとやんなさいよ!」と胸の宝石をアピールする。
バクシンがそっとその宝石にムチを接触させると、こなごなになって空中に消えていった。
───バシィ!!
スイープトウショウのほほがビンタされた。
チヨノオー「……ひどいですよスイープさん!!みんな大変な思いしてるのに、そんないい方なんて!!!」
叩いたのはチヨノオーだ。
スイープ「───ふん!!!」
そういうとスイープはバクシン達が入ってきた扉から出ていった。
───ごめんなさい。というかぼそい声とともに。
243 :
すまぬ仮面
2025/07/14 15:31:13
ID:eaZ/6eQrlw
残るのは一人だけだった。
バクシン「お願いです。もうここにいるのはやめて、おとなしく帰っていただけませんか。」
カレンチャンはその問いには無言だった。
カレンチャン(……わかってる。結局はわがままっていうか、やつあたりしたいだけ……)
チヨノオー「バクシンオーさん。わたし我慢できません。」
チヨノオーがいいにくいことを強い声で主張しだした。
チヨノオー「カレンさん!、こんなとこにいて一体何をしてるっていうんですか!?もっと自分をふりむかせるために努力するとか、
あきらめて、次の……ごにょごにょを探すとかっ!……デュ、デュランダルさんのトレーナーさんならこんなとこきませんよ!」
彼氏という点はさすがに言い淀んだが、直球をぶつけてしまった。
244 :
すまぬ仮面
2025/07/14 15:34:38
ID:eaZ/6eQrlw
チヨノオーがカレンチャンを言葉でせめた。
なぜふりむかせようとしないのか。もしくは新しいのを始めないのか。
カレン「……………………さい」
バクシン達「?」
カレン「…………ハエのようにうるさいわね。」
カレン「私のカワイイにみんなひれふせばいいのに!」
───カレンの体に凄まじいオーラと魔力が集中していく!!
245 :
すまぬ仮面
2025/07/14 15:40:39
ID:eaZ/6eQrlw
カレンが一瞬光輝くと、カレンは格好が変化していた。
コウモリの羽ではなく黒い堕天使のような羽となり、周りは幽霊のような陽気が漂っている。
内側のスカートは花柄模様となった。
そして、カレンロックブーケによく似た女性の幽霊の雁首(がんくび)が
カレンの近くにただよっている。サモンゴーストをつかったのだろうか。強力な魔力を雁首から感じる。
デジタル「そっちできた!!カレンチャン+カレンロックブーケで……つまり!!」
ドーベル「親和性や類似性はあったわね。迂闊だったわ。───てか夏コミで使える!!もうあのリメイク版のBGMが聞こえてきたわ!!」
バクシン「……くる!!」
戦闘が始まった。
246 :
すまぬ仮面
2025/07/14 15:59:55
ID:eaZ/6eQrlw
カレン「エクソシストスライム!!サモンゴースト!!」
カレンは自前の羽で空中に逃げつつ、緑色のスライムとゴーストを召喚してきた。
エクソシストの少女の吐瀉物(としゃぶつ)が元ネタだろう。
さっきまでバクシン達が立っていた地点の空中に魔法陣が現れてそこからそれぞれスライムが落下してゆく。
そしてゴースト達がゆっくりバクシン達に近づく。
攻撃の手はとまらない。
カレン「シャイニングアーム!!」
空間に一筋の亀裂が入りそこから光がもれる。その亀裂に巨大な指を突っ込み無理やり亀裂を押し広げ、中から鬼のような顔をした巨大なおっさんが、
バクシン達を睨む。にらんだかと思うと、巨大な手を突っ込みバクシン達を捕まえようと腕がこちらの世界で暴れ出した。
ホラー映画のシャイニングだろう。
247 :
すまぬ仮面
2025/07/14 16:00:20
ID:eaZ/6eQrlw
バクシン「ぐっ!!」
もろに体に鬼の拳がぶちあたり壁に吹き飛ばされるバクシン。
チヨノオーも鬼の拳が錐揉み回転しながら壁に激突する。
チヨノオー「げほっ!!」
壁に激突したチヨノオーは血反吐をはいた。
ローレルがレイピアで拳ごと切り落とす。すると巨大な鬼の手はひっこんだが───。
カレン「リボルバーキャビン!!」
そう叫ぶと空中に透明な巨大な銃が出現した。
銃の弾倉部分も透明で巨大な箱のような中にさまざまな化物が6種類はいっていた。
ロシアンルーレットのように弾倉部分が回転したかと思うと、銃が発射され、弾丸が破裂した。
弾丸というより小さな部屋から黒く長い髪で白い服の化物が出てきた。
248 :
すまぬ仮面
2025/07/14 16:16:49
ID:eaZ/6eQrlw
髪の毛が突然伸びたかと思うと、ローレルの体を髪で拘束した。
ローレル「きもっ!!」
自分たちにせまりつつあった、スライムやゴーストをけちらす、なるべくローレルに近づこうとするチヨノオーとバクシン。
カレン「イヴィルピエロ(it)!!!」
突然ローレルの後ろに現れた不気味なピエロが指ぱっちんすると、ローレルは地面に生えた赤い死者の手に引き込まれるようにズブズブ
床にのめりこんでゆく。Sキングが泣くぜ!!!
髪が邪魔でローレルは動けない。そのままゆっくりずぶずぶしていく。
249 :
すまぬ仮面
2025/07/14 16:17:45
ID:eaZ/6eQrlw
バクシンが爆神足で白い服の女に近づきムチで瞬殺し、その後ローレルを抱えて赤い手の沼から守った。
追撃してきたピエロの背後からチヨノオーが霊体犬でピエロを瞬殺する。赤い手も消えた。
カレン「───ウフフ、やるね!これならどう!?」
カレンは両手を波動拳のようにかまえてそこに魔力を集中した。
カレン「にゅ!!」
変なかけ声とともにあたり一面が不思議な霧に包まれる。
だが、ムチをふりまわしただけでバクシンの周りの霧が簡単に晴れてゆく。
それとは別にレイジングファイアの火で霧を晴らしてゆくローレル。
カレン(……ファナティックミストが簡単に払われてゆく。混乱させようと思ったのに!)
250 :
すまぬ仮面
2025/07/14 16:25:22
ID:eaZ/6eQrlw
カレン「まだだよ!……私兄(しけい)!!」
バクシン達からはまだ残った霧で見えなかったが、
死神もどきとデュラトレそっくりの男が空間に現れたかと思うと、死神もどきがデュラトレもどきを殺した。
お兄ちゃん「……ぅぅ……なんで……おれが……」
といったかと思うと、黒い怨念を大量に撒き散らして消滅した。その怨念がバクシン達を襲う。
カレン「……ハァハァ……これでもまだダメ……!?」
といいつつなるべくバクシン達から距離をとる。霧の中で怨念と格闘する三人がかろうじて視認できる。
251 :
すまぬ仮面
2025/07/14 16:32:45
ID:eaZ/6eQrlw
───1、2分もすると霧は完全に晴れ、三人はほぼ無傷のままそこ立っていた。お兄ちゃんの怨念は全て消滅させられた。
カレン「……はやっ。……これも通用しないなんて。……お兄ちゃん私を見守って……」
両手を胸の前で合わせて、お祈りポーズをするカレン。
チヨノオー「……ん゛ん゛ん゛!?気のせいですか、さっきデュラトレ犠牲にしてませんでしたか?」
カレン「うるさい!」
全ての怒りをぶつけるように叫ぶ。
───そして。
カレン「龍王!!!」
そう声の限り叫ぶと
バハム◯トみたいなドラゴンが空中のカレンの前に守るように現れた。そのまま口にとんでもないエネルギーが光の粒子を伴いながら集まる。
ドラゴンのブレス攻撃だ。
252 :
すまぬ仮面
2025/07/14 16:34:06
ID:eaZ/6eQrlw
チヨノオー「ローレルさん!!バクシンさん!!私の背中に隠れて!!」
ローレル「うん!!」
バクシン「わかりました!!」
素早く隠れる二人。
カレン(───全て)
カレン(消しちゃえ───!!!!)
全てが放たれた。
253 :
すまぬ仮面
2025/07/14 16:42:50
ID:eaZ/6eQrlw
その光をガードするように直線的に龍王に飛翔する霊体が一人。───デュランダルだ。
大剣の柄で結界をつくりガードしながら高エネルギーのブレスをかきわけ、かきけすように突っ込む。
ブレスは霧散して、バクシン達には届いていない。
光速に飛翔したデュランダルは龍王の口に届きブレスを完全破壊する。
そのまま勢いで柄尻で龍王を突かず、剣を上段に構え───
デュランダル「神魔竜破斬!!!」
───竜を一刀両断した。
カレンチャンの赤い宝石も技の衝撃で破壊された。
カレンは気を失い地面に落下した。
254 :
すまぬ仮面
2025/07/14 16:48:01
ID:eaZ/6eQrlw
バクシン「───ひとまず、なんとか全員無事でしたね。」
戦いを終え深呼吸をするバクシン。
チヨノオー「…………」
心配そうにカレンチャンを見るチヨノオー。
まぁ体は無傷ではあるが、カレンの心が立ち直ったかというとそうでもない結果だろう。
ローレル「ん〜私にちょっとまかせてくれない?」
何か考えがあるようだった。
255 :
すまぬ仮面
2025/07/14 16:48:56
ID:eaZ/6eQrlw
ー失われた彩画ー
───その日、カレンは夢を見た。
懐かしい夢だった。
自分は幼くなっていて、迷子になったのかどこか暗いところで泣きつづけていた。
全てが逆さになったおかしな古城で誰かに助けられる夢だった。
彼はカレンと手をつなぎ、時には背負い、古城からどこかに連れ出してくれた。
夢だとは半ば気づいていたが、誰かの温もりはまるで本物のようだった。
256 :
すまぬ仮面
2025/07/14 16:49:31
ID:eaZ/6eQrlw
───現実。
カレン「……お兄ちゃん」
野営地内の医務室のベッドで寝ているカレン。寝言を言いながら涙が流れていた。
デュラトレ「……もう少し…………もう少しで…ここから出れる…から、カレン…………だいじ……ょ…………」
デュラトレは椅子に座りながら寝ていて、体勢を崩してベッドのカレンにもたれかかっていた。
壁に寄りかかりながらそれらを見ているデュランダル。
デュランダル「……今日だけ。…………今日だけだから」
と言いながら殺意マシマシのジト目でそれらを見ていた。二人はすやすやと手をつなぎながら寝ていた。
257 :
すまぬ仮面
2025/07/14 16:50:11
ID:eaZ/6eQrlw
───懐かしい子守唄のような雰囲気が三人を包みながら、時間はゆっくり過ぎていた。
ローレル(……どうやらうまくいった……かな?)
部屋の外で聞き耳を立てていたローレルは心の中でそうつぶやいた。
カレンチャンの夢にデュラトレを入らせたのだ。うまいことやってくれるのを期待して。
サキュバスお得意の夢の力でもって。
死者のようだった寝顔はやがて鮮やかな彩を取り戻し、淡い桜色をほほに宿すようになったのはそれから
まもなくのことであった。
258 :
すまぬ仮面
2025/07/14 16:52:15
ID:eaZ/6eQrlw
<<参考までに>>
259 :
すまぬ仮面
2025/07/14 17:26:12
ID:eaZ/6eQrlw
スイープトウショウもスズカもすぐに野営地でいつもどおりの姿を見せていた。
これなら大丈夫だろう。バクシン達は礼拝堂のカレンチャン達がいた部屋に戻った。
260 :
すまぬ仮面
2025/07/14 17:26:40
ID:eaZ/6eQrlw
ー庭園ー
ニシノフラワー「…………こんなとこにこなければよかった」
魔が差してしまったというしかなかった。自分が大人になった姿になるのはすこし魅力的だった。
とはいえあのあと自分で赤い宝石を外し、こなごなにくだいて、にげまわっていたらこんなところに来てしまった。
ネコ「どうしたの?」
突然白いネコが現れてしゃべりかけてきた。
フラワー「え?え?」
261 :
すまぬ仮面
2025/07/14 17:27:14
ID:eaZ/6eQrlw
なんてね、とネコがしゃべったかと思うと、ボワンとねこから煙が出て一気に人の姿に返信した。
セイウンスカイ「───わたし。セイちゃんだよ。」
いたずらっぽい笑顔を浮かべながら、いつもの頭の後ろに手を組むポーズをとってそういってきた。
抱きつくフラワー。優しく受け止めつつ、帰ろっかといって、フラワーの頭をなでなでした。
フラワー「これは……?」
私を食べてと包装紙に印刷されたクッキーを一枚渡された。食べると、フラワーの体が小さくなった。
そしてねこに変身するスカイ。
フラワー「ちかくの女神像までネコバスするから捕まって」
といって小さくなったフラワーをのせて、とことこ出発した。
───十数分後二人は無事に野営地に戻った。
262 :
すまぬ仮面
2025/07/14 18:42:02
ID:eaZ/6eQrlw
カレンチャン達がいた部屋に今、バクシン達はいた。チヨノオーがシュヴァルの犬を召喚してそれに乗る。
青白い扉を開け(といってもかってに開くのだが)次の間に進む三人。細い通路をひた走る。
何かの違和感を感じるも、通路を突き進む三人。
広い部屋に出た。
ブローネル「きたか」
ボス用の青白い扉もなくいきなりボス戦が始まるようだ。絵を描く吸血鬼、ブローネルだ。
さっきの青白い扉はあくまでカレンチャンの部屋の出口の扉だ。ここまで結構通路をはしってきたので、
本当は手前に青白い扉があってもいいぐらいなのだが。まぁ細かいことだ。
ブローネル「トレキュラなる輩の使い走りのため無理やり生き返らせられたなど不愉快だが、これも
死神に我が魂を遊ばれている以上仕方あるまい。」
ブローネルは操られているということだろうか。
263 :
すまぬ仮面
2025/07/14 18:42:39
ID:eaZ/6eQrlw
シュヴァルの犬が何かくんくん匂いを嗅いでいる。途端にワンと吠え出した。
ブローネル「ゆくぞ」
すると、今まで戦った大勢の相手がブローネルの前にぬるっと地面から立ち上がった。周りには絵の具がこぼれたようなあとがひろがった。
ブローネルのまわりにはベヒモス、ミノタウロス、マンハッタンカフェ、リヒターフェイク達、カレンチャンなどたくさんいる。
今まで倒してきた相手だ、数が多かろうとこわさ、威圧感は不思議となかった。
バクシン、ローレル、チヨノオーは三人何か通じ合ったように、覚悟の表情を決め、同時にうなずいた。
───そして。
ブローネル「なにっ!!」
バクシン達は元来たほうに走り出した。つまり逃げ出した。
264 :
すまぬ仮面
2025/07/14 18:42:57
ID:eaZ/6eQrlw
チヨノオー「やっぱりほんとうだったんですね」
バクシン「ええ」
ローレル「私たちはいつのまにかブローネルの絵の中に入ってたんだね。」
幼稚なトリックだが、通路にでかいだまし絵(広い部屋に見せた)を通せんぼのようにおいて、無理やりそれに入るように仕組んだらしい。
バクシンはそのだまし絵にムチをふるった。
だまし絵は大きな炎をまとい、消滅した。だが、消滅寸前にブローネル自身が絵から飛び出してきた。
ブローネル「きさまら……」
シュヴァルの犬はコミュニケーションが苦手なシュヴァルを反映してか、テレパシーフィールドを狭いながらも展開できる。
あの絵の中で、チヨノオーはシュヴァルの犬から絵の世界に閉じ込められたことを読心術で教えられ、さらにそれをみんなに伝え共有したのだ。
倒してきた敵が復活したように見えたが、所詮ハリボテだったので、オーラや魔力はほとんどないため威圧感も怖さもない。
戦うまでもない紙屑のような強さだったのだ。ただ絵の中にとじこめ、時間稼ぎをするつもりだったのだろう。
265 :
すまぬ仮面
2025/07/14 18:44:53
ID:eaZ/6eQrlw
ブローネル「まぁいい、私の偉大なる絵の力を見せてやろう。───なっ!?」
突如死神がブローネルの近くに現れる。
死神「───こうも簡単に見破られるとはな。」
死神が手に力を込めると、ブローネルの体が粉々に砕け散り、死神の手に赤い玉となって収束する。
ギャラリーオブラビリンスとは違ってカマすら使わず、瞬殺か。
死神「貴様の力とて、今は必要なのだ。むざむざ敵にわたすこともあるまい」
そういって消える死神。
バクシン「待て!!」
バクシン達は次の間に向けて走り出した。
266 :
すまぬ仮面
2025/07/14 18:46:42
ID:eaZ/6eQrlw
<<参考までに>>
267 :
すまぬ仮面
2025/07/14 18:55:28
ID:eaZ/6eQrlw
(今日はここまでで。ようやくここまできた〜。あともう少しかな?もう少しで終わらせることがやっとできます
読んでくれてありがとうございました)
268 :
相棒
2025/07/14 21:54:30
ID:tT/SdAAmAA
>>39
です
もう少しで終わり?がんばれ!
269 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:49:23
ID:wo5LFVvNDY
投下します
270 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:50:19
ID:wo5LFVvNDY
ちょうどその時ルドルフから通信が入った。
マーチャンが地下で大きな隠し部屋を見つけたことと、宝物庫は別働隊で制圧したが、バクシン達が使えそうなものはなかったとのこと。
すでに宝物庫は死神の手によって荒らされ破壊されたあとだったらしい。
マーチャンが見つけた隠し部屋はパソコンがおいてあったり、盗まれたとみられる我々の女神像が1つ置いてあったり、
何かを研究していたような奇妙な部屋だったらしいがこれももぬけのからだった。
そのまま最後の間であろう、玉座の間へとすすむバクシン達。
それなりに強いモンスターはちらほらいたが、すぐに玉座のある部屋に到着した。
長い階段を登る、バクシン達。階段を登る中、いよいよ最後の敵という気がしてきた。
登りきると豪華でいかにも雰囲気のある廊下に到着した。これまでとは違い青白い扉は廊下になかった。
もうこの廊下の先から強烈な威圧感がただよっていた。
バクシン「準備はいいでしょうか?」
全員うなずく。
271 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:51:59
ID:wo5LFVvNDY
───バクシン達はトレキュラのいる玉座の部屋に入った。
城主トラキュラが足を組みながら不敵に玉座に座っていた。いかにも吸血鬼という感じの、青白い顔をした不気味な中年の男性の顔だった。
バクシン「トレーナーさんはどこですか!?返してください!!」
トレキュラ「その男なら自分の意思で、自分の足でもってこの城に来た。欲深な人間が自ら勝手な行動をとったまで。返すも何もその男の帰る場所がここなのだろう。」
バクシン「そんなのウソです!!」
272 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:52:18
ID:wo5LFVvNDY
トレキュラ「ふっ。それはお前の勝手な言い草にすぎぬ。」
バクシン「私とトレーナーさんは同じ信念のもと、共に歩み、共に走り、共に慈しみあってきたんです。ここが帰る場所なんて───。」
トレキュラ「くだらん。どちらが正しいか死を持ってわからせてやろう。」
戦いが始まった。
273 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:52:39
ID:wo5LFVvNDY
トレキュラは尋常でなく強かった。
一瞬で背後にまわるとローレルの羽を2枚とも素手でちぎり捨て、その後ローレルの腕をつかみ、壁に投げつけるトレキュラ。
全身を強く打ち吐血するローレル。
霊体犬を全て召喚し全力攻撃をする、チヨノオー。
火炎弾(ヘルファイア)を投げつけられ、チヨノオーも霊体犬にも全て直撃し霊体犬が消滅した。
バクシンが全力で鞭をトレキュラに対してふったが、亜空間に逃げられ、背後から黒い炎の弾を発射される。
バクシンは鞭でとっさにガードしようとするが、鞭を貫通をし炎が直撃してしまった。
勝負は一瞬でついてしまった。三人とも体を振るわせながらなんとか立とうとするが……。
274 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:52:59
ID:wo5LFVvNDY
中央司令室で映像を見ていたルドルフは、
「みんな!力を貸して!!彼女らに力が届くように女神像に祈るんだ!!」
そう言って、中央司令室に置いてあった女神像に近づきひざまずいて祈り始めた。
他のウマ娘や人も、やがて野営地にいた全ての人もひざまずいて祈りだした。
275 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:53:34
ID:wo5LFVvNDY
バクシン、ローレル、チヨノオーに、光が降りそそいだ。
ウマ娘たちが遠く離れた場所から女神像を通じて彼らに今一度、力を与えたのだ。
バクシン達の傷が癒える。ローレルの羽は復活しなかったが、
戦いには十分なほど生命力とありったけの戦闘力が彼女達に満ち溢れた。
無敵とも思える力だった。絶対に勝てると思えるほどの力が3人に溢れていた。
きっと、多くの人が限界まで祈ってバクシン達に力を分け与えているのだろう。
バクシン達はそれでもトレキュラに対して注意深く距離をとりながら、正確に時間をかけて
確実にダメージを与え続けた。一方的なほどにボコボコ攻撃し続けた。
276 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:54:26
ID:wo5LFVvNDY
突然トレキュラは
「オレは3600走れると信じている!!」
と叫んだ。そして第二形態にトレキュラは変身した。
それはいつも支えてくれていたバクトレの姿だった……。
ライアーキラーがダメージを与えられなくなり、三人は絶対絶命のピンチに陥いった。
なす術はないと思われたサクラ家の三人は、無意識に奥義トライアングルウソツキストームを繰り出した。
277 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:54:46
ID:wo5LFVvNDY
三角形に陣取りバクトレにウソツキという聖なる力が宿った言葉の雨を延々と降らせたのだ。
心の中にふつふつと湧き上がる何かが彼女らを導き突き動かしたのだろうか。
藤原竜也ばりの悲痛な叫び声を上げつつ、頭をおさえ、胸をかきむしりのたうちまわるトレキュラ。いや今の姿はバクトレだ。
そうこうしているうちに窓が壊れ、朝日がその窓から差しこんだ。
城全体にゴゴゴゴという巨大な地響きが発生した。玉座の部屋の壁が壊れる。天井がくずれさる。
278 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:55:02
ID:wo5LFVvNDY
チヨノオー「城が崩れてきます!!」 ローレル「バクちゃん!逃げよう!!」 バクシン「…でもっ!」
床に横たわるトレキュラ=バクトレを見るバクシン。
床を残して玉座の部屋の全てが崩れてゆく。
それだけではなかった。城全体が崩れているのではなかった。
この玉座の部屋だけ切り離されて空に浮上していっているのだ。高く高く浮遊してやがて雲を追い越していく。
279 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:55:21
ID:wo5LFVvNDY
ドーベル「……くっくっく」
壁が崩れ去り、辺り一面地平線と雲がちらほら見える。中央司令室が遥か遠くに小さく見えた。
ドーベルは倒れて動かないバクトレの前に飛行移動し、バクトレの顔の近くにおりたった。それからドーベルは巨大化した。人間と同じサイズぐらいに。そして、バクトレの
目にドーベルは右手で指をつっこむ。目からぐちゅっと出血する。つぶしたのか、ひっこぬいたのかはわからない。
バクトレの右目からは血がしんじられないぐらい飛び出た。
それからドーベルの左目をドーベルは自分の手ででひっこぬき、それをバクトレの血まみれの右目につっこんだ。
突如ドーベルの体に亀裂が入ったかと思うと、中から死神デスがでてきた。
死神デスは自分の体をバクトレに重ね合わせるとそのままバクトレと融合した。
ドーベルの体だったものから金色の輪っかが落ちてそのまま浮遊した玉座の部屋から転げ落ちて、空中に落下していった。
バクトレの体には幾何学的な刺青のような模様がうかびあがった。右目が死神のような不気味な光を放つ恐ろしい目となった。
いきなりのことで、あっけにとられてみんなは呆然とたっていた。
280 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:55:39
ID:wo5LFVvNDY
バクトレ「……さてはじめようか」
いやバクトレではない、死神デスだ。この声は死神デスだ。
死神デス「私のドーベルはいかがだっただろうか。」
驚く三人と、ウインディ、デジタル。
彼女らの表情を見て、一人得心したのか
死神デス「聞くまでもなかったか。」
とつぶやいた。
同時に今、彼女ら三人に、ピアス型イヤホンからルドルフの声で、本物の妖精ドーベルが地下の隠し部屋で監禁されていたのが見つかったとの連絡が聞こえていた。
───最終戦の始まりだ。
281 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:56:50
ID:wo5LFVvNDY
尋常でない血の量が床にある。全てはバクトレの目から流れたものだ。なのに彼はぴんぴんしている。
死神=バクトレは血溜まりに手をつっこむと、中からズズズと死神の鎌を取り出した。そして、床の血は全て鎌にきれいに吸収されてゆく。
チヨノオー「ド……ドーベルさんは……し」
それを遮るように
死神デス「くだらぬやりとりはもう必要あるまい。」
声をかぶせ、瞬間移動をし、バクシンの前に現れる。
282 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:57:10
ID:wo5LFVvNDY
死神は天高く鎌を構えると、バクシンに振り下ろした。
死神「去ね(いね)」
バクシンは出会いの時と、同じように鞭でもってガードをする。
───が、ライアーキラーは粉々に破壊されてしまった。持ち主の命を一つ一つの鎖で全力で守るかのように、全ては粉々に破壊されてしまった。
バクシン「──────っ!!!!」
283 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:58:08
ID:wo5LFVvNDY
バクシンが驚くのもつかのま、
すかさず、もう一度天高く鎌を振り上げる死神デス。
感慨も余韻も刹那すら許容しない。
あるのは厳然とした死のみ。
それを防ぐため、必死でチヨノオーとローレルが同時に攻撃をしようとする。が、手のひらを死神は彼女らに向けると、風圧のようなもので二人を吹き飛ばした。
デス「一度ならず、二度までも。」
そういい全ての力を両手と鎌にこめる。
トレキュラ城を軽く粉々にいや跡形もなく破壊するほど───そのぐらいの力が集まった。
284 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:58:30
ID:wo5LFVvNDY
───そして無常に鎌を振り下ろす。
もうはやなす術はない。神々しいほどの力と、無機質な死神の瞳が、絶対的な運命(し)を下賜するだけの
事象となった。そこに感情などという塵芥が入り込むすきは無い。ゆっくり、───ゆっくり時だけが流れる。鎌が自分に振り下ろされてゆく。
完全に心があきらめている。死の前の凝縮された走馬灯(しゅんかん)に彼の最後の笑顔がバクシンは脳裏に蘇っていた。
それでもチヨノオーとローレルが手を自分に伸ばしているような……そんなことを目の端にとらえながら、ごめんねとゆっくり瞼をバクシンは閉じた。
285 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:58:52
ID:wo5LFVvNDY
死んでない
まだ自分は死んでない
なぜ死んでいないのだろう。
気づくと両手に何かをにぎっていた。
それはバクトレがくれたネックレスだった。
そのネックレスで死神の鎌を防いでいた。
死神デス「…………!!!!」
286 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:59:13
ID:wo5LFVvNDY
理屈はわからないが、ネックレスを芯としてそれをつつむかのように気(オーラ)でできた、短い鞭が両手にはあった。
───気の鞭、それで防いでいたのだ。
いつの間にか両手で防ぐポーズをとっていたのは、無意識にしていたのだろうか。
死神デス「……………こんなもので私の鎌が……!!」
3度目。鎌の攻撃でこなごなになったのは死神の誇りだ。
バクシン「……こんなもの?切れるはずが……ないんです」
鍔迫り合いのような状態で、鎌を徐々に押し返していくバクシン。
バクシン「……あの人がくれたこのネックレスが、あなたなんかに切れるはずがないんです!」
デス「…………ぐっ!」
余裕がなくなる死神。
287 :
すまぬ仮面
2025/07/18 07:59:33
ID:wo5LFVvNDY
バクシン「魂は切れても、縁を切ることはあなたにはできないはずだから!」
バクシンは死神デスをオーラの鞭で弾き飛ばし数メートル弾きとばした。
彼女の意思で伸縮自在なのか、ネックレスの先からオーラの鞭が伸びていた。
死神デス「…………恐るべきは両方だったか」
鎌に先ほどエネルギーを込めまくったのか、死神デスには余裕がない。
何度か激しい攻防をやり合うバクシンとデス。徐々に体に亀裂のようなものがはいってゆく死神=バクトレ。
もうだれが見ても、バクシンの勝ちだ。闘気ともいうべき、オーラがバクシンにはあふれるようにほとばしっている。
だが、死神がバクトレの体から出ていかない。
288 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:00:00
ID:wo5LFVvNDY
───答えは出ていた。バクトレごと殺すしかないのだ。
その躊躇をしかしチヨノオーとローレルは敏感に感じていた。
そんな三人の心を読んだのかもしれない。
───突然、
「苦しいぜ」
とバクトレは空(うつろ)な目でセリフをいうと、ぴたっと動きがとまってしまった。
それに合わせてバクシンも動きをとめる。
チヨノオーとローレルはすぐにわかった。これは罠だと。まだ死神の鎌は握っている。最後の抵抗だ。
289 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:00:20
ID:wo5LFVvNDY
バクシンを近くに誘って油断させて殺すつもりだ。
バクシンは攻撃体勢を解き、ゆっくりバクトレに近づいた。
その瞬間、バクトレは鎌で攻撃した。
───だが。
バクトレ「すまない……バクシン、……勝手に…いなくなって」
死神(……こやつ、我が支配を自力で解いたのか)
鎌がバクトレの胸にささっていた。バクトレが自分で自分に刺したのだ。
バクトレ「それと……」
バクトレ「うそをついて…ごめん」
そういうなり、バクトレは浮遊した玉座の部屋から身を投げた。
バクシンもすぐに後を追うように勢いをつけて飛び降りた。
290 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:00:47
ID:wo5LFVvNDY
落下してまもなくバクシンが追いつき、そのままバクトレを両手で抱いた。
(もう離れないでください)
そう心の中で言いながら最後の力をふりしぼって、抱きつきながら両手で結界術を使うバクシン。
これでは死神がバクトレの体から出ていけない。そして落下したら死神もバクシンもバクトレも、助からないだろう。
死神を内包したままのバクトレに
バクシンは再び心の中で、もう離れないでください、
とつぶやいた。
ウソなんかいらないから、ただそばにいてくれさえすればそれでよかった。
いや、ただそばにいてくれればウソはいらなかった。
……そう思い、あとはバクシンは目を閉じ覚悟を決めた。
291 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:01:10
ID:wo5LFVvNDY
だが死神の力はやはり神の力だった。
残された全ての死神の力をバクトレの身体中からあつめ、
結界内で抵抗にあいながらも無理やりバクトレから死神の体に分かれ、鎌を抜き
そのまま無理やり結界をつきやぶると、浮遊した間に高速飛行していった。転移する力はさすがになかったのだろう。
不思議なことに鎌から血がでなかったが、死神が体に宿っていたことの恩恵か宿主が死なないために死神が止血したのだろう。
───そして、そのまま落下してゆくバクトレとバクシン。
再び、浮遊した玉座の部屋のローレルとチヨノオーに姿をあらわす死神。
死神「よもや、こんな目にあうとはな……。」
ローレル「バクちゃん……!」
チヨノオー「……死神、まだ生きてるんですか!」
292 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:02:04
ID:wo5LFVvNDY
死神「ふん」
そういうとドス黒いオーラが死神から二人に放たれた。
ローレル「……かはっ!!」
チヨノオー「……っ!!」
ふきとばされ、血反吐を吐く二人。
だが死んではない。
死神「……トドメすらさせんとはな。」
死神「だがそれも終わりだ。」
もう一度同じようにドス黒いオーラを飛ばそうとした。
だが、その前に、ローレルとチヨノオーの後ろの空中に死神は目をやった。
293 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:03:01
ID:wo5LFVvNDY
───そこには、人間サイズになった妖精メジロドーベルが両手で金の輪っかを持ちその輪っかに右手でぶら下がっているバクトレと
、彼に抱きついているバクシンが空中に浮かんでいた。
メジロドーベル「……ちょっと!!クソ重いわ!!はやく降りて!!」
そういって二人とも輪っかから降りて、浮遊した玉座の部屋に着地した。
マーチャンによって隠し部屋から助け出されたドーベルはそのまま、バクシン達のいる玉座の部屋に飛んでむかっていたのだ。
その時たまたま天から降ってきた金色の輪っかを手に入れて、今にいたる。
睨み合うバクシン達と死神。
バクシンはみんなに目配せをした後、
「まかせて」といった。
みんなはうなずく。どのみち戦えるのはバクシンだけだ。
294 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:04:00
ID:wo5LFVvNDY
死神「……よかろう。くるがよい」
その言葉にコクっとうなずくバクシン。
死神とバクシンはそれぞれ数秒の間、己の気を集中させた。魂までも燃え尽きるぐらいの凄まじくまばゆい光が
二人を包む。黒と白の光が野営地からも見えるぐらいだった。
一瞬だった。
バクシンが一瞬で死神の前に移動し、上段からオーラの鞭を振り下ろした。
それを鎌で受ける死神。だが、受け止める間もなく、鞭は鎌と死神を一刀両断したかのようにそのまま地面に叩きつけられた。
体が真っ二つになった死神は、そのまま強烈な光を一瞬放ったかと思うとそのまま体も魂も粉々になって空気中のちりとなり消滅した。
295 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:04:47
ID:wo5LFVvNDY
バクシンにかけよるバクトレ。
体力を使い果たして、片膝をつくバクシン。
そのままバクトレはバクシンオーの肩を抱いた。
よたよたと後ろから、チヨノオーとローレルも二人に近づくために歩き出す。
296 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:06:19
ID:wo5LFVvNDY
───ゴゴゴゴゴ!
と、突然地割れのような音がしたかと思うと、
全員が空中に投げ出されていた。というより、浮遊した玉座の部屋の床が崩壊し亀裂が入り、今まで立っていた
床が分解され、徐々に粉々になっていく。それと同時に玉座の部屋は落下し始めた。城主がいなくなって最後の崩壊が始まったのだ。
城全体がくずれてゆく。
それで投げ出された格好になった。ドーベルは慌てて金の輪っかをつくる。
落下中に近くにいたローレルがそれをつかみ、チヨノオーがなんとか抱きつく。また二人分の体重を
ドーベルが空中で支える格好になった。
だが、少し離れたところにいたバクシンとバクトレには届かない。
空中にぎりぎり止まっているローレルとチヨノオーとは違い、どんどん落下していく二人。
297 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:06:34
ID:wo5LFVvNDY
ローレル「バクちゃん!!!!」
チヨノオー「バクシンオーさん!!!!!」
二人の声は玉座の部屋の床の崩壊の音と、落下中の風切り音にかき消され、バクシンとバクトレはやがて見えなくなるぐらい
もうスピードで落下していった。
298 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:06:50
ID:wo5LFVvNDY
ー白い世界ー
バクシンは気づくと、全てが霞がかかったような世界にいた。
足元はまるで雲のような煙のような、もやもやがかかっていた。自分は雲の上に立っているのだろうか。ハリポタのハリーとダ◯ブルドアのあの時の世界や
無職転◯の人神とかそんな感じか。
見ると地平線まではっきりみえるほど、広い世界だ。
ふと、自分の手を見ると、一瞬ちょっとだけ透き通ってみえたような気がした。
バクシン「ここは……」
死後の世界だろうか。そんなイメージだった。
299 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:08:09
ID:wo5LFVvNDY
死神「さて」
ふりかえると死神がいた。ただ衣装が違って清潔感があっておしゃれで荘厳で、正装という感じだ。
今までたたかっていた死神のぼろきれとは全然違った。鎌も持っていない。
死神「何から話そうか」
バクシン「……」
死神「ふむ。まずは今までいた、つまり最初からお前に付き添っていたメジロドーベルは偽物だ。そして、私は妖精アグネスデジタルの魂に擬態していた。」
バクシン「化けていた……ということですか?」
その問いにうなずく。
死神「───化けるか、似たようなものだな。主の命により、必要最低限助けるようにとな。」
バクシン「主(あるじ)?」
300 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:08:25
ID:wo5LFVvNDY
死神「そこから話さなくてはならぬか。……この世界においての死神はドラキュラと同化ないし吸収されたトレキュラの腹心、使い走りでしかないが、
正しくは死神とは、主の命により現世にてさまよえる魂をあの世へと導くもの、いわば善に近い役割のものなのだ。放っておけば、地縛霊や怨霊となり
双方に悪影響をもたらす。決してゲームや本における殺人鬼のようなモンスターのことではない。」
それではいま説明してくれているのが、本物の死神ということなのだろうか。
死神「そしてここは、マンガ家メジロドーベルが作りし本の世界だ。お前はその登場人物にすぎない。」
急には受け入れらない話だ。
死神「この小説というか、いずれマンガ化するための簡単な脚本用として短い小説を現実世界でメジロドーベルは執筆中だった。」
死神「我が主は気まぐれにも遊びのような気持ちにも似た同情でこの現実のマンガ家に干渉することを決意し、ドーベルを本の世界を送り込むことにした。ま、理由という理由を気にすることもない。他愛ないことだ。」
死神「送り込んだ直後、ドーベルは本の中の死神と遭遇し捕まってしまった。すぐに殺そうとしたようだが無理だったため、捕まえて研究してみることにしたらしい。
特殊な加護に守られていたようだからな。その後ドッペルゲンガーや死神の力を用いてドーベルそっくりの複製体を作り、その複製体と同化および擬態をしていたようだ。」
301 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:08:41
ID:wo5LFVvNDY
死神「この時の複製体のドーベルは記憶も感情も複製されていた。そして偽死神デスは魂と同化したためその記憶や感情全てが読み取ることができたのだ。
だから偽死神はこの小説世界における先の展開や筋が読めるようになったのだ。それによって貴様らからしてみれば、敵が強すぎたり、攻略上のHPMAXアップや有用なアイテムなどはほとんど手に入らなかったはずだ。」
思わせぶりな部屋はそういうことだったのか。
死神「ただしヤツも誤算があった。お前達の監視が厳しく偽ドーベルは主であるトレキュラの元に帰ることができなかった。トレキュラは不便だと思ったか、使い走りとして最低限の力を使い、死神2号を作り、雑用をさせていた。お前達が到着直前にはその死神2号を吸収したようだが……。」
死神「偽死神のそうした対策を見越して、我が主は手助けをいくつかした。」
バクシン「にんじんジュエルですか」
死神「そうだ」
302 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:09:03
ID:wo5LFVvNDY
死神「また、アストンマーチャンやマンハッタンカフェに夢の中に神として現れ必要な連絡を行った。だから捕まったトレーナーやウマ娘も救えた。」
バクシン「全部は助けてくれないんですね」
少し怒りを込めてバクシンは死神にいった。
死神「我が主は人の成長を尊(たっと)ぶ。橋渡しやお膳立てはするが、労力、苦労はしなければならぬというお考えだ。」
バクシン「……そんなこといったって……いつだれが死んでもおかしくなかった。ぎりぎりしか助けてくれなかったじゃないですか」
と愚痴る。
そんなバクシンに対して、死神がためいきしたようにも見えた。
死神「物事には道理や規則がおのずとできる。干渉しすぎると、世界そのものが滅ぶもしくは望まぬ方にかえって振り切れてしまうものだ。
貴様らの言葉でいう時空干渉や時空復元力のようなルールがな、あるのだ。それは神とて適用される。」
303 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:09:49
ID:wo5LFVvNDY
死神「───神はドーベルの複製体に同化した偽死神が現実世界とこの世界を出入りできぬよう細工をした。そののち、この世界を見守ることにした。
またシンコウウインディの妖精も造った。なぜならこの本の世界は危険で、死んでしまった場合は現実世界に帰ることはできない。通常の死と同じことを意味する。
この世界において、魂が浮遊し怨霊と化すのだ。偽物のドーベルが現実世界からシンコウウインディを召喚する前にそれ(複製)を行った。ゆえにシンコウウインディは
異世界から来たのでなく、この本の世界の別の場所にいたところ、あの場所に転移させられただけの話。」
バクシン「神様は一体何がしたかったのしょうか?」
死神「───さきほども言ったがひとつは人の成長だ。もう一つは……お前が見つけ出せ。またドーベルに同情した理由も同じこととなる。それに全ては帰結する。
今までのお前達のあゆみを繰り返し思い出して見れば、わかるはずだ。慈悲深き神とな。」
304 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:10:18
ID:wo5LFVvNDY
バクシン「───私は、何か成長したんでしょうか?」
死神「この物語がこういう結果になったのは全てお前の心が成長したから、───そういえよう。」
死神の体が少しずつ透明になる。
バクシン「あのっ、───ありがとうございました。できれば神様にもお伝えしていただけ」
死神「直接いうがよい」
───我が主はこの世界に来ているぞ、そういうと死神は完全に消えた。
白く、白く、全てがフェードアウトしていった。
305 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:10:39
ID:wo5LFVvNDY
バクシンは目を覚ました。───よかった、死んではいなかったらしい。
すぐ周りでビュービューいっている風の自然な音が、現実であると教えてくれる。
気を失っている間のことがあやふやでほとんど思い出せない。
バクトレ「よかった。目を覚ましたんだな」
気づくとバクトレの肩に頭を預けるようにしていた。
バクシンは辺りを見回す。ここは、巨大な鋼鉄の手の上にいた。わかりやすくいえば、ガ◯ダムみたいな手の上だ。
辺りを見回すと、シュガーライツ博士のサティを大きくしたようなガンダムが、バクシンとバクトレを手に乗せて空を飛行中だった。
あのあと、このガンダムみたいなのでバクシンとバクトレを受け止めたのだろう。
それを少し離れたところから見ていた、妖精ドーベルは心の中で、「ゼノギアスのクレスケンスに似てる」とつぶやいていた。
306 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:13:15
ID:wo5LFVvNDY
シュガーライツ「ははははっはっはっは!!すごいだろー!!空をっ!!空を飛んでる!!!!」
かなりハイになっている。
シュガーライツ博士「ウソや魔力がなくても夢はかなえらるからな。悪魔城トレキュラなんていらなかった!!はっはっは!!!」
生き別れの妹なんていなかった、なんていいそうな勢いだ。どこかについた巨大サティのスピーカーから声が二人にも聞こえてくる。
ライツ博士はコクピットで操縦しているのだろう。
こんなこともあろうかということで、秘密の地下格納庫を作って準備してたんだとか、声が聞こえる。
ライツ博士の声を聞きながら、バクシンは髪をしばっていた布をほどき、優しくバクトレの片目に結んであげた。傷跡と血が少し痛々しかったからだ。
307 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:13:32
ID:wo5LFVvNDY
バクトレ「……ありがとう」
バクシンはふふふと意味ありげに笑うと次にこういった。
バクシン「…………それで、わたしに何かいうことはありませんか?」
ぎくっとしたが、バクトレはやがて覚悟を決めたようで、切り出した。
きちんと言って欲しいのだろう。
308 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:13:49
ID:wo5LFVvNDY
バクトレ「うそをついていてすまない。君に長距離を」
バクシンは途中で遮るように人差し指をバクトレの唇にあてた。
バクシン「十分です、それで。しってましたから。」
意地悪っぽく笑う。
バクトレ「あと、勝手にいなくなってすまない。」
頭を下げるバクトレ。
バクシン「───もう。うそなんていいですから。」
そういうと、二人の間のわだかまりがとけていくような気がした。
309 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:14:07
ID:wo5LFVvNDY
バクトレはそれからさらに何かを決意したようにはなしはじめた。
バクトレ「……ええと、なんていうか君と僕はもうだいぶ前から、生徒と先生みたいな関係じゃなくなってて…………」
バクトレ「なんていえばいいんだ……。………………。───もし、君が嫌じゃなければだけど…………」
何かにピンときたバクシンオーは、すぐにスマコンとチョーカー型カメラを空に投げすてた。
───中央司令室ではいかにも残念な声の、ああ〜!、が鳴り響いた。みんな固唾をのんでみていたのだ。
バクトレ「──────僕は君と─────────」
二人がその後何をいったかはわからない。1番近くにいたであろうシュガーライツ博士はのちほど質問ぜめにあったのはいうまでもない。
310 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:14:56
ID:wo5LFVvNDY
ー野営地ー
すでに撤収に向けての作業がだいぶすすんでいた。もう少しで解散となるだろう。
野営地内では、最後ということであちこちで名残惜しいのか会話するもの達もちらほらいた。
───そんな中。
野営地の一角で、最後に敵のモンスターが埋葬された墓でお線香をあげてお経を唱えているアキュート達がいた。
ハッピーミーク「……終わったね」
手を合わせたあと目を開けてそう話すミーク。
311 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:15:15
ID:wo5LFVvNDY
アキュート「ほんとに終わったのう」
そういうと最初と同じように、帰るべきところに帰っていいんじゃよ、ナンマンダブとぶつぶつしゃべりだした。
バクシン、チヨノオー、ローレル、ドーベル、デジタル、ウインディも同じように手を合わせ祈った。
アキュート「ところで…………、?」
バクシン「どうかしましたか?」
アキュート「今まで誰かそこにいなかったかのう?」
ローレル「うん?」
チヨノオー「誰もいませんよ。最初から私たち三人だけですよ。」
妖精達は消えていた。
312 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:16:13
ID:wo5LFVvNDY
ー現実世界のドーベルの家の書斎ー
書斎にラジオが流れている。
『───Mr.ChildrenのHEROをお送りしました。さて、次は今人気のお笑い芸人の───さんにゲストとしてお越し───』
ドーベル「はっ!」
机の上で突っ伏して眠ってしまっていた。原稿というか書きかけのSS(ショートショート)の原稿用紙がちらばっている。
雰囲気出すためにアナログで執筆を、と思ったがラジオをつけっぱなしにして途中で寝てしまったようだ。
313 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:16:28
ID:wo5LFVvNDY
今回は脚本からきっちりするぞと意気込んだはいいものの、結局これである。
見本用の仮の完成本は一応できていたものの、修正作業中だった。というかほとんど修正中であった。
最近は1冊から製本を受けてくれて、小説家とか漫画家気分を味わえるのだからいい時代になったものだ。
しかし、いつのまに「千里眼スキルを持つ1000年に一人の美少女妖精メジロドーベル(不死設定)がこの本の世界に入った。サクラ家の案内人をするため。」
とか書き込んだのだろう。我ながらきもい。他にも書き込んだ覚えがないものもある。
314 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:16:53
ID:wo5LFVvNDY
ウインディ「おい!!!どぼめじろう!!!書斎にいるんだろ!!!出てこい!!!!」
近所迷惑なぐらいの大声で編集者がどなっている。例の大阪の警察ぐらいのヤバさだ。
ウインディ「殺すぞ!!!!開けないと殺すぞ!!!!!」
ドーベル「はいはい、今開けるわ」
ドアのロックを解除して開けると、血相を変えてシンコウウインディが入ってきた。
ドーベル「人としてどうかと思うわ、その言葉」
ウインディ「お ま え !!!!」
ドーベル「はいはい。今日はお説教ちゃんと全部聞くわ。あっちの部屋でコーヒーとシュンケル(ユンケルとシュークリーム)決めながら
話聞かせて」
ウインディ「……くっ!!、その太々しさはなんなんだ!!!」
ドーベル「なんかいい案でそうなのよ。説教とシュンケルの組み合わせでね。」
315 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:17:39
ID:wo5LFVvNDY
わちゃわちゃしながら別の部屋に行く二人。
書斎では窓が開けっぱなしなのか、カーテンが風で揺れている。
一陣の風が書斎に入ってきた。
パラパラと見本用の本、「悪魔城トレキュラ」がぱらぱらとめくれる。
そして止まる。
表紙の裏側にはこう鉛筆で書いてあった。
神の許可なく本と現実世界の出入りを禁ず、と記してあった。
316 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:19:39
ID:wo5LFVvNDY
やがて窓からさしこんでくる太陽の光がその文字にあたると、不思議なことにその文字はゆっくりと消えてしまった。
ドーベルの字ではなかった。
そしてまた風によってぱらぱらと本はめくれた。
やがて最後のページで風は止まった。
-fin-
317 :
すまぬ仮面
2025/07/18 08:26:32
ID:wo5LFVvNDY
やっと終わりました。
不快なことがたくさんあったと思いますが最後まで付き合っていただいた方、
本当にありがとうございました。ってか完成させるのにいっぱいいっぱいでこれちゃんと
話になってんのかな、という感じ申し訳ないです。どうしてこうなったw
……まぁおおまかに伝わればヨシ!!……です。
39さんありがとうです。バクシン的展開っていってくれた人、かなり気持ち楽になりました。
あと最後にすまぬ。最後の最後まで俺はエアプだったよ……。
以上!!バクシン!!!!ありがとうございました!!!!!!
318 :
お兄さま
2025/07/18 11:49:30
ID:ar.2VzXz2M
>>39
です
ついに終わりですか?お疲れ様でした!!
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