悪魔城トレキュラ
1 : お兄ちゃん   2025/06/25 17:56:01 ID:utEhiWh9vw
注 作者はウマ娘エアプ勢です。そのうえ掲示板には人生初スレ立て。初SS。色々広い心で許して。

先祖代々伝わる聖鞭せいべんライアーキラー
を持って、突如現れた城、悪魔城トレキュラに
乗り込むバクシン。
なんやかやで色んな中ボスを倒し玉座に到着するサクラ家一行(チヨノオーとローレルもいます)
城主トレキュラにも特効のムチであるライアーキラーでボコボコに追いつめるものの
「オレは3600走れると信じてる‼︎」と叫ぶと、突如第二形態にトレキュラは変身した。

それはいつも支えてくれていたバクトレの姿だった……。
ライアーキラーがダメージを与えられなくなり、絶対絶命のピンチに陥いる。
なす術すべはないと思われたサクラ家の三人は、無意識に奥義トライアングルウソツキストームを繰り出す。
(ハイドロストーム+ペガサス三姉妹的な)
三角形に陣取りバクトレにウソツキという聖なる力が宿った言葉の雨を延々と降らせたのだ。
藤原竜也ばりの悲痛な叫び声を上げつつ、頭をおさえ、胸をかきむしりのたうちまわるトレキュラ。そうこうしているうちに朝日が入り込み城が崩壊しだす。

119 : すまぬ仮面   2025/06/30 09:38:13 ID:XGAqZjySzk
作戦室内に残っていた、ルドルフ、理事長、たづながそれぞれ忍者三人に目配せをする。むしろギロリとにらんだかんじだろうか。
ルドルフは「よろしく頼むぞ、三人とも」
と静かに言った。
120 : すまぬ仮面   2025/06/30 09:38:42 ID:XGAqZjySzk
忍者タイシン「……はいはい。あたしがバクシンね。それでいいんでしょ。」
あたまをぽりぽりかきながらそう答えた、

忍者クリーク「わたしはローレルちゃんね。」

忍者ヤエノ隊長「私の監視対象はチヨノオーです。みなさん抜かりなきよう。(ワンコおしゅおしゅ❤️)」
言い終えると、ヤエノムテキは、シュッとどこかに消えた。

忍者タイシン「やるから、ちゃんと。じゃ。」
そういうとナリタタイシンもどこかに一瞬で消えた。

忍者クリーク「御意です〜」
スーパークリークも影になったかと思うと一瞬で姿が見えなくなった。
121 : すまぬ仮面   2025/06/30 09:44:21 ID:XGAqZjySzk
ルドルフ「……頼むぞみんな……」

ウマ娘の全ての幸せのために……、という言葉を胸中でつぶやいて、ルドルフは静かに目を閉じながら背中の椅子に体を預けた。

そのルドルフに大丈夫といわんばかりに優しく肩に手をかける、たづなと理事長であった。
122 : すまぬ仮面   2025/06/30 09:49:49 ID:XGAqZjySzk
―――とある野営地テント内。

三人が寝ている。

チヨノオー「……むにゃむにゃ。……お手をすれば、……誰でも私の眷属……ひゃっはー……むにゃむにゃ……」

ローレル「……すーすー」

バクシン「……トレーナーさん……」

それと妖精もいた。

デジタル「……」

ウインディ「……また……締……切を……、なぜだ……、な……ぜ……なのだ……」
123 : すまぬ仮面   2025/06/30 09:56:52 ID:XGAqZjySzk
みんな静かに寝ていた。
そのテントのすぐ近くにドーベルはいた。

月光に照らされ、月と空をながめながらドーベルは

「……どうすればいいんだろう…………どうなっていくんだろうこの世界は……」

と月下の夜に物想いにふけるのであった。
124 : すまぬ仮面   2025/06/30 10:10:34 ID:XGAqZjySzk
―――時は少しさかのぼり、ちょうど死神がバイクと犬から消え去った時の、少しあとの話。

林道の中、一台の車(アストンマーティンのSUV)が走っていた。ちょうど、バイクと犬を後ろから追いかけていたのだ。

ナリタブライアン「……危なかったな。」

運転手のナリブが答える。なぜか、片手で運転している。

ノースフライト「ええ、死神がこっちにくるかと思いました。」
冷や汗を流しながら、ノースフライトは答えた。

アストンマーチャンが片手でナリタブライアンの手を握りながら、もう片方ではノースフライトの手を握っている。
125 : すまぬ仮面   2025/06/30 10:20:11 ID:XGAqZjySzk
アストンマーチャンは、能力のわすらるる少女(デスティニーカノン) で手をつないだ2人まで、完全に姿気配を消すことができるのだ。
(ハンターハンターのカメレオンのやつ)

アストンマーチャン「大丈夫です。マーチャンは無敵なのです。」
と彼女だけ平然としている。

アストンマーチャン「それより、あの死神を追ってください。ブライアンさん」

ナリタブライアン「……!?、正気か!?」
ノースフライト「ええーーーーー!!」
アストンマーチャン「だいじょうぶ。マーチャンとその仲間達は無敵です。」
126 : すまぬ仮面   2025/06/30 10:27:09 ID:XGAqZjySzk
ナリタブライアン「……」
ノースフライト「……」

ナリタブライアン「……ええい、ままよ!まずはあの犬とバイクを追い越すぞ!!」
アクセルを強く踏むブライアン。ブオっと音がする。
ノースフライト「ちょっとーー!!やめてー!!」

あっという間にバイクと犬を追い越す。
ウオッカ「ん?追い越しの車ァ?」
一瞬気を取られたが、再び運転に集中した。何かみたような気がするが……。
127 : すまぬ仮面   2025/06/30 10:45:29 ID:XGAqZjySzk
ナリタブライアン「追い越したぞ!」
アストンマーチャン「もう少し運転して死神に近づいたら、私を下ろしてどこか林の中で駐車して、かくれてまっていてください。」
ナリブ「わかった。」
どうやら車でできるだけ近づいてあとは走りらしい。
ナリタブライアンは空に黒い渦(うず)のようなものができたのに、気づいた。渦の周辺や中心には雷が何度も発生し、渦や雲を明るく照らしていた。
ナリタブライアン「なんなんだあれは」
そういつつしばらく運転した。
128 : すまぬ仮面   2025/06/30 10:48:14 ID:XGAqZjySzk
……

マーチャン「このへんでいいです」
そういってマーチャンは車を降り、林の中最短ルート走り出し、空の死神を追い始めた。
どうやら死神は黒いうずを目指して、飛行しているらしい。
その死神を追うアストンマーチャン。わすらるる少女(デスティニーカノン)は発動中だ。見つかっていない。

だいぶ飛行しただろうか。
やがて死神は空の黒い渦に到着した。
いつかはわからないが、突如現れた黒い渦は相変わらず雷をともなっている。
すぐに死神に追いつくマーチャン。
しばらく黒い渦の前で思案する死神。
それを遠くの地面に立ち眺めるマーチャン。死神の体と鎌がやっと確認できる距離だろうか。どうやらこのまま死神は渦の様子を見るらしい。
129 : すまぬ仮面   2025/06/30 10:50:59 ID:XGAqZjySzk
突如一際大きい雷とともに、ゴゴゴゴと黒い渦は音を出し、やがて亀裂が入り、亀裂から光が差した。
その瞬間、マーチャンは眩しくて一瞬何がおこっているかよくわからなかった。まぶしくて顔を少し渦から背けたのだ。
それでも頑張ってみようとする。激しい光が差すなか、死神は鎌を黒い渦に対してひとふりする。
その死神の鎌が渦をこわしたようには見えなかったが、一瞬で光は消え、見るとすでに黒い渦はなくなっていた。
それから黒い渦のあった場所に魔法陣ができた。それから数分すると、死神の体の周りに魔力の光と魔法陣とともに、死神は一瞬で消えた。
転移魔法を使ったのだろう。

マーチャン「……多分、お城に帰ったんですね。でも、何してたんでしょう?」
130 : すまぬ仮面   2025/06/30 10:58:08 ID:XGAqZjySzk
土を踏み締める音に気づいたのか、車によりかかったナリタブライアンはつぶやいた。口にくわえていた葉っぱなのか枝のようなものをぺっと地面に飛ばす。
ナリブ「戻ってきたか」
かっこつけているが、さっきまでびびってあちこちにかくれていたのだ。

アストンマーチャン「はい。でも収穫はなしでした。」
ノースフライト「命があるだけ、いいと思います。」

アストンマーチャン「ですね。お待たせしました。それでは野営地の予定場所まで行きましょうか」

ナリタブライアンと、ノースフライトは車に乗り込んだ。
ナリタブライアン「どうした?早く乗れ」

アストンマーチャンはさっきまで黒い渦と死神がいた方角の空を見ていたが、やがて車に乗り込んだ。
131 : すまぬ仮面   2025/06/30 11:01:18 ID:XGAqZjySzk
アストンマーチャン「実に不思議なことでした」
そういって自分の見てきたことを二人に語り始めた。


おおきなため息をつきながら、同時に安堵してナリタブライアンは車を運転し始めるのであった。



ー野営地編 終了ー
132 : すまぬ仮面   2025/06/30 11:03:35 ID:XGAqZjySzk
やっと野営地編終わったw

今日はここまでです。
ちょっと用事もできたので。

次から悪魔城に入ります。次の予定は未定です。……マジすまぬ。ゆっくりまってて。
133 : お前   2025/07/01 03:00:30 ID:YzDSmv2xps
>>39です

すまぬ仮面さん、気長に待ってまーす!
134 : すまぬ仮面   2025/07/04 18:46:57 ID:BMDUYFl.6M
投下しまーす。

いよいよですがやはり城内は短くなるかと思いますが。

もう最近の生活がメインが悪魔城トレキュラになって、私生活がサブになるぐらいもう
変です。やばいです。完成させないともう心身がまずいw


───それでは
135 : すまぬ仮面   2025/07/04 18:57:46 ID:BMDUYFl.6M
ー野営地ー

朝日が野営地内にさしこんでいる。


朝早くから自衛隊やウマ娘、トレーナーでそれなには賑やかだ。
とはいえ朝ごはんはもう終わり、片付け作業に入っている。

野営地内のはずれの一角では、倒したコウモリの土葬がしめやかに行われていた。
偵察に来ていた悪魔城のコウモリを警備の者達が夜通し倒したのだろう。そのままにするのは不便だったのだ。
静かにことを処理していたのか、バクシン達がそのコウモリを倒す音で寝不足になることはなかったのは幸いだ。
モンスターは倒してほおっておいても魔力が霧散して、自然やトレキュラ城に魔力が吸収され還元されるらしいが、それ(埋葬)をするのは人のサガなのかもしれない。
ワンダーアキュートが埋葬した場所に座り込んで、目を閉じながらぶつぶつ何かひとり言をいっている。
アキュート「……魂というのはね、帰るべきところにちゃんと帰るべきなんだよねぇ……。帰っていいんだよ。お前達も」
誰にも聞こえていないが、というより、地面の下のコウモリ達だけに話しているのだろう、アキュートはその後ナンマンダブと手をこすりながらまた何か言い始めた。
136 : すまぬ仮面   2025/07/04 19:00:02 ID:BMDUYFl.6M
バクシン「それでは出発しますね」

跳橋の手前で、お見送りにきた人たちにそう伝える。
ルドルフを中心として、理事長、樫本先生、ウォッカ、ダスカ、デュランダル、デュラトレなどがいた。
気のせいかもしれないが、朝からマートレの姿が見えない。着ぐるみだから目立つのだが。食事の時にはいたような気がする。
理事長「無事にみんな帰ってくるんだぞ。」
扇子をひらくことなく、神妙にしゃべる理事長。
137 : すまぬ仮面   2025/07/04 19:00:55 ID:BMDUYFl.6M
ダスカ「いつでも戻って来て、休んでね。」
ウォッカ「にんじんジュエルをいっぱい使った今のお前らならたとえ誰が相手でも勝てねぇぜ!」
デュランダル「私たちも後ほど、制圧された場所や間に女神像を設置しつつ追いかけますので。」

樫本「みなさん準備は大丈夫ですか?」
バクシン、ローレル、チヨノオーはうなずく。

三人「いってきます!」

ルドルフ「頼んだぞ」

悪魔城へ続く跳ね橋をわたり始める三人であった。
138 : すまぬ仮面   2025/07/04 19:02:31 ID:BMDUYFl.6M
<<悪魔城城内のマップです>>

139 : すまぬ仮面   2025/07/04 19:07:34 ID:BMDUYFl.6M
非常に大まかなマップだと思っていただければ幸いです。
精緻かつ矛盾の無いマップなどワイには無理です。
140 : すまぬ仮面   2025/07/04 19:45:05 ID:BMDUYFl.6M
ー入り口ー

跳ね橋をすぎると、そこには庭園とは言えないが、簡易で殺風景な庭があった。少し進んだところに入り口が見える。
枯れ木ばかりの小さな庭だ。枯れ木にコウモリがとまっていたので、バクシンはジャンプして鞭でひっぱたいて倒す。
その瞬間を狙って急降下してきたブルークロウをローレルがすかさず、レイピアで倒した。
ついでによたよた歩いてくるゾンビもチヨノオーのワンコオーが体当たりで倒す。

入り口手前の階段を登り、扉を開けっぱなしの城内に三人は入る。
1つめの城壁を過ぎたところだ。またも小さな庭がある。
ゾンビが十数匹ほどあちこちにいるが、動きものろく全滅させるまであまり時間はかからなかった。
地面からゾンビが無限に出る……といったようなことはない。

小さな階段を登り2つ目の門と城壁をすすむ。
141 : すまぬ仮面   2025/07/04 19:55:00 ID:BMDUYFl.6M
ちょっとした小休止の間というか、雰囲気が今までの陰気な空間よりは幾分良い部屋に出た。かなり小さい。
敵はいない。
次に進む三人(+3妖精)

(すまぬ。三人だけでなく、ドーベル、デジタル、ウインディの妖精もちゃんといます。書き忘れです。)
142 : すまぬ仮面   2025/07/04 19:58:13 ID:BMDUYFl.6M
少し進むとたくさんの柱がある部屋があった。

アックスアーマーとゾンビが出た。
だが、意外なことにアックスアーマーは逃げ出してしまった。
ドーベル「レアアイテムでも持ってるのかしら」
そういってたら、柱の影から別のアックスアーマーがいきなりドーベルに襲いかかって来た。
だが、バクシンが素早く反応して鞭の一撃であっけなく倒した。隠れていたのだろうが、殺気がだだもれだった。
にんじんジュエルを使っているせいか、重装の騎士を瞬殺できた。
使ってなければ、3、4度のひっぱたきが必要だろう。

ドーベル「か、隠れてって……こんな卑劣な戦いかたを騎士がしていいの!?」
ウインディ(……何もいいたくないのだ)

気にせずどんどん先にすすむ三人+三妖精。
143 : すまぬ仮面   2025/07/04 20:13:19 ID:BMDUYFl.6M

先ほどと似たようなところで、柱がたくさんあった。
無数の燭台が柱に取り付けられている。

ためしに鞭で引っ叩くと、真っ赤なハートが葉っぱみたいにひらひら落ちて来た。
バクシンは手で試しにとってみると、ハートは体にスッと消えた。それから体内の魔力や生命力が回復したのがわかった。

バクシン「……これは?」
デジタル「なんでも悪魔城にとらわれてしまって成仏できないあわれな魂がこういう燭台になってしまった……ということだそうです」
ローレル「ふーん。ってか燭台だかロウソクってこわしちゃっていいの?」
144 : すまぬ仮面   2025/07/04 20:14:07 ID:BMDUYFl.6M
ドーベル「まぁ色々雑(ざつ)いけど、それで魂の解放ってなってるっぽい」
ウインディ「お礼にハートをくれるってことなのだ?」
デジタル「そうです」
そう話しながら側でチヨノオーが別の燭台を壊す。
すると、羽がついた猫だか犬だかのぬいぐるみが落ちてくる。

ドーベル「なにそれ空でも飛べる犬のぬいぐるみ?」
チヨノオーは地面に落ちたぬいぐるみを持ち上げると、スッとチヨノオーの体内に羽つきの犬が吸収された。
試しにワンコオーを召喚してみると、羽を生やすことができる。かっこいい。
カードキャプターさ◯らのケロちゃんをみたいなものか。

どうやら羽のオンオフは自在だ。というよりオフにしないと魔力消費が激しい。
いつもは2段ジャンプみたいな技として使うのが丁度いいだろう。
145 : すまぬ仮面   2025/07/04 20:29:14 ID:BMDUYFl.6M
ルドルフ「……こちらルドルフ。バクシン、チヨノオー、ローレル、聞こえるか?」
ピアス型イヤホンに声が聞こえた。常時ONにしている。
バクシン「はい聞こえます!」
ルドルフ「そちらのスマコンに今までの簡略なマップを送信して表示させる。」
三人が装着しているコンタクトレンズに映像が届く。
バクシン「…………おおっ、きました!見えます!点滅してるのが現在の私たちの位置ですね」
ルドルフ「攻略の参考にしてくれ。」
バクシン「わかりました。」
ルドルフ「すでに後続部隊数十名は跳ね橋を通り過ぎたあたりの入り口は制圧して、女神像を設置している。先ほどもいったが君らには申し訳ないが、戦闘力を
託した分、きみらは先発隊であり強力なモンスターの討伐を頼みたい。ザコはこちらで処理する。ウマ娘やトレーナーの救出もできる限り我々も行う。
お互いやれることに集中しよう。」
バクシン「はい、わかりました」
ルドルフ「以上だ。」
146 : すまぬ仮面   2025/07/04 20:36:15 ID:BMDUYFl.6M
次の部屋にはいった。
大きな赤いカーテンと大きな窓の部屋だ。
スケルトンがいて骨を投げて来た。
ワンコオーが勝手に召喚されて、骨を口でくわえてキャッチをしようとしたが、
チヨノオーがだめ、と声をかけると、犬パンチをしてその骨を弾き飛ばしてスケルトンを倒した。
遊びたいさかりなのだろう。
にんじんジュエルをとりまくった三人にはこのあたりは全然余裕だ。三人は飛躍的に強くなっている。
いって見れば強くてニューゲームに近い難易度だろうか。
147 : すまぬ仮面   2025/07/04 20:45:28 ID:BMDUYFl.6M
次の間……はどうやら今までとは様子が違うようだ。扉からして青白い重厚な紋様の描かれた扉だった。
ボスだろう。

入念に準備をする。
バクシンはすーはーと深呼吸をした。

バクシン「みんなの準備が終わったら行きましょう」
チヨノオー「はーい」
ローレル「おっけーですよ」

バクシンは扉の前にたった。するとその青白い扉はずずずと上に自動でスライドした。魔力で動いているのだろうか。

───そこは闘技場とかコロシアム、というようなデザインの部屋だった。
ドーベル「あれは……」
向こう側の扉には巨大な魔獣、───ベヒモスがいた。
148 : すまぬ仮面   2025/07/04 20:46:11 ID:BMDUYFl.6M
(とりあえず、今日はこのへんまでです。読んだ頂きましてありがとうございました。)
149 : トレーナー君   2025/07/04 20:51:00 ID:ueIR4tly4s
>>39です

明日にも期待してます!
150 : すまぬ仮面   2025/07/04 20:59:31 ID:BMDUYFl.6M
>>149
はい!!
151 : すまぬ仮面   2025/07/05 08:21:10 ID:ODW9j3yyT2
コロシアム内にバクシンらは警戒しながらゆっくり侵入した。コロシアムの壁や扉にはところかしこに血が飛び散っていた。
ベヒモスは自分達と向かい側の1番奥にある扉の前にいた。
五体満足だ。
ベヒモスのうしろの扉の先が多分大きな「別の間」の領域だろう。コロシアム越しにデザインが変わるのがちらりと見える。
となると「入り口」のボスであり、それで次の領域への通せんぼをしているわけだ。どうせボスを倒さないと扉が開かないとか次の領域へはいけないシステムだろう。
ドーベル(肉体は半壊してるはずなのに、完全体だなんて。お腹がやぶれてて腰から下は千切れてたようなデザインのボスなのに)
ベヒモスの体に目立った傷はない。といっても腐乱◯体のような緑色の肌で、腹部には傷跡のようなものもみえ、全体からは腐臭がただよっていて健康体とはいえない。

こちらを確認したのか、ベヒモスは襲いかかって来た。
152 : すまぬ仮面   2025/07/05 08:32:48 ID:ODW9j3yyT2
まず、遠くから赤いかたまりのようなものを2、3個吐き出して来た。
バクシンが斜め上にむちを振りそれを撃墜する。肉の塊と血の塊が飛び散ったが、すぐさま粉々に霧散した。
バクシンらにふりかかる、といったことはなかった。が、これ終わったら野営地に戻ってシャワー浴びようとバクシンは思った。
おぞましい攻撃方法をしてくる。

気づくとk、わさわざもぞもぞ足元にせまるナニかがいた。
巨大なミミズのようなものがバクシンらに向けてうねって進んでくる。
おぞましい。
ワンコオーがなめプしてミミズを叩き潰そうとしたら、足をかじられたようだ。キャンといって後ろにひるむ。
たいしたケガではない。が、小さいがキバをもっているのだ。
153 : すまぬ仮面   2025/07/05 08:44:58 ID:ODW9j3yyT2
ミミズはよく見ると、いつのまにか裂けていたベヒモスの腹からわらわら大量に出現していた。
ローレル「……う。しばらくひき肉は無理かな。」
なんとなくその言葉はバクシンもわかった。
ミミズを倒しながら前に進むと、突如口から長い舌を2つ3つのばしてきた。
鞭で二回ほど、ひっぱたく。グオというような唸り声がベヒモスから聞こえた。効いている。

ベヒモスはすぐに舌をひっこめたが、あれは舌でなくて腸のようなものかもしれない。
154 : すまぬ仮面   2025/07/05 08:45:25 ID:ODW9j3yyT2
バクシン「弱点を探ります!フォローお願いします!」
バクシンの技であるディテクトチェーン(探知と推知の鎖)を使った。鞭を横、それから縦に構える。鎖の先の錘が揺れ出す。バクシンの足元に魔法陣ができ体全体が光輝く。若干スキができる。
(聖剣伝説2の魔法ディテクトとハンターハンターのダウジングチェーンを合わせたような技。相手の弱点の推知と探知を行う)
ローレル「任せて!」
チヨノオー「ラジャー!」
バクシンを守る二人。
すぐに技は終わり、鞭から反応があった。聖なるものと炎、そして切るものに弱いのだ。
155 : すまぬ仮面   2025/07/05 08:53:26 ID:ODW9j3yyT2
バクシンはベヒモスの真後ろの扉の上に燭台があるのに気づいた。
巨大な図体が邪魔して普通ならさわれないが、鞭で届く。眼前のベヒモスを避ける形で鞭をしならせ、それを破壊し、解放した。
小さなカギが落ちる。
デジタル「回収しまーす!」
高速飛行してベヒモスの後ろに周るデジタル。
ドーベル「危ないわ!!」
デジタル「だいじょぶ!」
ウインディ「ひぃっ、死にたくないのだ!」
余裕でベヒモスの背中に落ちたカギを回収し、バクシンの前に戻るデジタル。
デジタル「えへへ、やりました。これキーアイテ……」
その瞬間何かが後ろで光り出した。
デジタル「え?」
156 : すまぬ仮面   2025/07/05 08:59:55 ID:ODW9j3yyT2
ベヒモスは口からレーザー光線のようなものを出した。ブレス攻撃だ。
そのブレスは軌道上にいたデジタルとバクシンを直撃した。
だが、バクシンは自分の技のホーリーウィップ(小規模な神聖な結界を張る+その結界内で徐々にHP回復(初期イースのアドル君てきなやつ))
でブレスを真正面から受け切った。ぶっちゃけ気合いと魔力でガードするだけなのだが、強い。戦闘力にはやはり差がある。
結界内のデジタルはふーーっと息を吐いては安堵した。拾ったカギはバクシンのポケットに入れさせてもらった。

バクシン「それでは反撃といきましょう」
157 : すまぬ仮面   2025/07/05 09:09:50 ID:ODW9j3yyT2

戦闘から20分ほどたった。ベヒモスの行動パターンは完全に読めたので、よりさらに危なげない戦い方
で確実にしとめにかかっていた。
そもそもベヒモスが扉の前からほとんど動かないのだ。守ることを命じられているのか、時間稼ぎかはわからない。
が戦う側からしてみれば、至極簡単である。だが、鋼鉄のような皮膚と、生命力のせいで、かなり時間はかかったほうだ。
簡単な炎を鞭にまとわせてバクシンは何度もひっぱたいた。
ローレルもチヨノオーも何度も攻撃した。
158 : すまぬ仮面   2025/07/05 09:10:22 ID:ODW9j3yyT2
ベヒモスはずたぼろになり、最後の反撃として足でつぶそうとしてきたが、その足ごとひっぱたくと
「グオオオオオ」と唸り声をあげて、消滅した。
決め手という決め手はなかったような気もするが、まずは安全に倒せればいい。最初のボスだ。
時間はかかったが楽勝といっていいだろう。みんなにさしたる傷や重度の疲労はない。

チヨノオー「やりましたね」
ローレル「うん」
ローレルは少し、元気のない返事をした。にんじんジュエルを大量に吸収したから、であって
もしなければ、おそらく1時間ではまず済まないレベルの戦闘だったろう。
それを考えると、強すぎるといってもいいかもしれない。
159 : すまぬ仮面   2025/07/05 09:21:02 ID:ODW9j3yyT2
バクシン「ふー。……あれは?」
空中に魔力が集まりだし、赤い玉が出現した。
それが地面に落ちるとコツンコツンと音がして、何度か跳ね返った。ビー玉を巨大にしたみたいだ。
ドーベル「魔力の玉とかいうやつね」
ウインディ「ウインディちゃんも知ってる。あれとると強くなるのだ。」
つまり経験値であり、戦闘力であり、にんじんジュエルみたいなものか。
だが、一人だけとることもアレだ。三人はそれぞれ均等に分配になるように手を組んで祈った。
すると赤い球が3つに分裂し、それが三人に吸収されていく。

HP、MPともに全快だ。
ベヒモスの後ろの扉もズズズと上に開いた。

一旦シャワーを浴びてから次の間(りょういき)に行こう。
バクシンらは近くの女神像までひきかえすことにした。
160 : すまぬ仮面   2025/07/05 09:37:16 ID:ODW9j3yyT2
リフレッシュが終わると、次の間(服従の大階段)にバクシンらは入った。
階段がやたら多い。いくつかの階段はハデに崩壊していた。

ふとバクシンは自分のポケットに先ほどのベヒモス戦で手に入れたカギがないことに気づいた。
ディテクトチェーンを使うと、城内にあるのがわかる。というか、自分達のすぐ近くに
ある反応をする。わけがわからないが、みんなに状況を説明し、それからともかく先にすすむことにした。
161 : すまぬ仮面   2025/07/05 09:38:26 ID:ODW9j3yyT2
(今のところこんな感じです。)

162 : すまぬ仮面   2025/07/05 09:47:30 ID:ODW9j3yyT2
(ちなみに「入り口」のBGMの狂月の招きのイメージです)
163 : すまぬ仮面   2025/07/05 11:35:43 ID:ODW9j3yyT2
部屋をぐるっと見てみる。壁の材質、色、装飾などががらっとかわっている。
その中でも一部に最近できたのか、よく見ると壁の一部や床の一部が青緑色の何か古代文字が列挙したような石板がうまっていた。
緑色の文字はかすかに光っている。壁のデザインに上手く紛れていてわからなかったが、入り口にもいくつかあったように思う。
トラップが発動する床や壁ではない。城自体を強化、補助している魔法でも組み込まれているのだろうか。
164 : すまぬ仮面   2025/07/05 11:38:50 ID:ODW9j3yyT2
前にすすみたいのだが、階段がとにかく多い。数メートル跳躍しなければ届かないところも多い。
それを狙ったかのように、スケルトンアーチャーやスケルトンが弓矢で攻撃したり骨を投擲してくる。

スラントガーダーというモンスターも少しだけ手間取った。見た目はアックスアーマーより軽い鎧のようだが、
強い。2回ひっぱたいて倒れる。階段にしかいないのだろうか。しかしよく出る。壁を高速に這いずり回る
アルティバテラエなど上手く配置されている。また渡り廊下にはフライングスカルなどが出現した。前の間と違うモンスターがあきらかにでるようになった。戦闘力には
差があるため、やはり楽といえば楽だろう。ほぼ無傷だ。
2階以上の部分に行きたいが(おそらく玉座につながるのはこのルートだろうから)
ディテクトチェーンを使うと、入り口から続くまっすぐいった先に何かがあるらしい。とりあえず2階部分から引き返して、
一階部分をまっすぐ進んだ。
165 : すまぬ仮面   2025/07/05 11:45:33 ID:ODW9j3yyT2
突き当たりに近い部屋に入る。だいぶ大きな部屋だった。
中には巨大な白いおっさんの石像があった。
便所だが椅子だかに座ってトイレットペーパーくれよというようなポーズをとっていた。
左手の部屋からノッシノッシ怪物が出てくる。

ミノタウロスだ。巨大な斧をもっていた。半人半牛の神話上の生き物だ。
166 : すまぬ仮面   2025/07/05 11:53:45 ID:ODW9j3yyT2
ミノタウロスはジャンプしてその上で思い切り斧を振りかぶりバクシンたちがいた中心部分の地面にたたきつける。
石つぶて砂煙がそこを中心に発生した。目くらましだ。最初から斧を当てるつもりはなく、それが目的だ。
次にくるのは当然本命の攻撃。バクシンは鞭をかまえ結界をはる。

ブオオオ!と口からミノタウロスは何かを吐き出した。ローレルはとっさにチヨノオーの前にでて翼をひろげチヨノオー抱えるようにまもった。

石化ブレスだ。

ローレルは石像となった。チヨノオーもわずかに顔や体にかかった部分が石になった。
167 : すまぬ仮面   2025/07/05 12:00:40 ID:ODW9j3yyT2
バクシンはローレルの近くにより、そのまま三人と三妖精を守るように結界をはった。
デジタルとウインディは石化してないが、おろおろしている。
チヨノオーはあと1、2分でこの結界内で癒されて、もとの正常な状態に戻るだろう。だが、ローレルは20分は元に戻すのはかかる。
それまでミノタウロスの攻撃からは防ぎきれないだろう。チヨノオーにローレルの石像を担いで女神像から野営地に転移して
そこで治療してもらうしかない。そうつたえようとした矢先───。

ジェンティルドンナ「ピンチのようね」

そんななかジェンティルドンナが助けにきた。
168 : すまぬ仮面   2025/07/05 12:04:17 ID:ODW9j3yyT2
ジェンティル「なかなかすばらしい肉体ね。私と素手で勝負しない?」

ミノタウロスにそう言い放つ。女神像で近くまで転移してきたのだろうか。いつのまにかジェンティルがいた。強者の戦いに飢えている、といった感じだ。
オノを使わない、肉弾の勝負をしようとミノタウロスに申し込む。

ジェンティルはどうやら100%最高の戦闘能力の状態らしい。万全の警護のため、にんじんジュエルには託さなかったらしい。
全員が全員一律で戦闘能力を100%ジュエル化したわけでなくそのウマ娘の任務にって、0%から90%ぐらいまで様々なのだろう。
169 : すまぬ仮面   2025/07/05 12:06:41 ID:ODW9j3yyT2
ミノタウロス「ワカッタ。オノハツカワナイ」
人間語が話せたのか、斧を手放そうとする。
とみせかけて、オノをふりおろした。

ジェンティルドンナは2本の指(人差し指と中指)で斧をはさんでうけとめた。たった2本の指で。
それも完全にビタ止めだ。神谷活心流もびっくりだ。
170 : すまぬ仮面   2025/07/05 12:09:45 ID:ODW9j3yyT2
ジェンティルは二本指で受け止めたあとその指を離し残像を残しふところにもぐりこむ。それから拳で牛男のどてっぱらをぶんなぐった。ボディーブローをアッパー気味にうったのだ。
ミノタウロスの巨体が2、3メートル浮いた。

それからミノタウロスが吐いた胃液と唾と血液を無駄なく華麗によけてから、ジェンティルはこういった。

ジェンティルドンナ「所詮は牛かしら、紳士的でなくてよ」
171 : すまぬ仮面   2025/07/05 12:12:04 ID:ODW9j3yyT2
なんとかそのまま着地したミノタウロス。
その後怒り狂ったミノタウロスは斧をジェンティルにぶんなげる。だがそれも簡単に避けられた。
それからゆっくり近づいてパンチを上からたたきつけるようにジェンティルに放つ。
だが、パーのような形でジェンティルさも簡単にうけとめる。ミノタウロスはもう片方の手で
さらにパンチをはなつがこれもパーでふせがれる。
それから、手と手をあわせて力比べがはじまった。

ジェンティルが一瞬膝をまげる。同時にジェンティルの足が地面にめりこむ。
だが、次の瞬間彼女はブレーンバスターをかました。
ミノタウロスの体はドォンと床に激突した。
172 : すまぬ仮面   2025/07/05 12:13:44 ID:ODW9j3yyT2

ジェンティルドンナ「あなたの前にいるのは地上最高のフィジカルを持つウマ娘なのよ。」
背中のほこりを払いながら、そういって立ち上がるジェンティル。
それから、しばらくしてミノタウロスも立ち上がる。

ジェンティルドンナはミノタウロスに向かって、ゆっくり両手を広げフリーザポーズをした。
ジェンティルドンナ「全力できなさい。」

ミノタウロスの何かが激しく切れた。
ミノタウロス「オオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」
ミノタウロスは高速なパンチをジェンティル目がげて数十発連打した。
173 : すまぬ仮面   2025/07/05 12:14:10 ID:ODW9j3yyT2
ジェンティル「オラオラオラオラオラオラ!!!!」
全てを相殺するパンチをはなつジェンティル。
拳と拳が衝突し、爆弾のような音が部屋内にここだます。
ジェンティルの拳は無傷だったが、牛男は血だらけだ。血飛沫がぴっ、ぴっと部屋中に飛ぶ。 
牛男「───ヴッ!!」
痛みに耐え切れないのか、牛男の動きがとまる。
174 : すまぬ仮面   2025/07/05 12:15:49 ID:ODW9j3yyT2
その隙を逃さずジェンティルは拳を一つ胸にめりこませた。ミノタウロスはズザザと十数メートル後ろにたったまま吹き飛ばされる。
止まったと同時に、口から血を吐き出すミノタウロス。だがいっさいのひるみはない。
それからミノタウロスは助走のためか、その場で足踏みのようなことを始める。
そしてジェンティルめがけて突進した。
ジェンティル「その覚悟やよし!」
戦う者同士で何かをわかりあったのか、それからジェンティルは己の力を拳に凝縮しはじめる。
次で決まるのがお互いにもうわかっているのだ。

ジェンティルの右手と勢いをつけたミノタウロスの右手がぶつかった。
175 : すまぬ仮面   2025/07/05 12:16:33 ID:ODW9j3yyT2
───次の瞬間ミノタウロスが空中を錐揉み回転していた。
そしてあっという間に粉々になり、光の粒子、魔力となったかと思うと、光は収束し赤い玉となった。
コツンコツンと地面に赤い玉は落ちた。

ジェンティル「あっさり終わったわね。イタチの最後っ屁みたいな、アッパーでも期待したんだけど。」
ジェンティルは玉を拾うが、吸収せず、そのまま持ち帰ることにした。


そのあとジェンティルは赤い球(魔力の玉)を、バクシンらに渡した。
176 : すまぬ仮面   2025/07/05 12:17:30 ID:ODW9j3yyT2
(今はこんな感じです)

177 : すまぬ仮面   2025/07/05 15:06:19 ID:ODW9j3yyT2
ローレルの石化の治療を終え、ミノタウロスの赤い球ならぬ経験値をみんなで分け合った後、さきほどの二階のルートに戻った。
そこから先に進むと、新たな敵が出てきた。巨大な重装騎士グレートアーマー、スケルトンのくせに兜や盾を持ってるスケルトンリブ、ピーピングアイ。
ただ、もはや敵ではなかったので、どんどん先にすすんだ。

今はもうこの領域(服従の大階段)の青白い扉まできていた。入り口と同じであるなら、この先がボスだろう。

気になったのは途中のいくつかの小部屋に何もなかったことだ。何かアイテムでも落ちていてもおかしくない雰囲気だったが、ただのおもわせぶりな部屋だったのかもしれない。

にんじんジュエルを一つずつ吸収して、三人は万全の体勢をととのえる。

バクシン「みんな、いいですか?」
コクンと残りの5人はうなずいた。
178 : すまぬ仮面   2025/07/05 16:11:40 ID:ODW9j3yyT2
大きな部屋だった。天井がかなり高い。そこにポツンと真っ黒の人がひとり。いやウマ娘が一人。───マンハッタンカフェだ。


マンハッタンカフェ「ここから先にはいかせません。」
黒い何かオーラの塊のようなものが、カフェにたくさん吸収されていく。

やがてカラスのように黒い羽2枚とそれにコウモリのような黒く赤い羽2枚の合計4枚の羽をばさっと広げた。
黒い髪、全体的に黒い服、黄色の目、手袋越しにつけた赤い宝石と羽。可愛らしさと、不気味さが融合している。

空に逃げられてはまずいと思い、バクシンは技である爆神足(バクシンソク)をつかった。持ち前の足と魔力や気合いで、神速で移動する技だ。
そしてホーリーウィップは相手を無力化と捕縛をすることもできる技だ。一気に距離をつめて、最短で鞭で捕縛して戦いを終わらせるつもりだった。

だが、マンハッタンカフェの飛行速度は尋常ではなかった。
地上から消えるように空中へ高速移動するカフェ。この部屋は空を飛んで戦うには十分な広さと高さの部屋だ。
179 : すまぬ仮面   2025/07/05 16:13:27 ID:ODW9j3yyT2
ー玉座の間ー
場面は変わって、玉座の間。死神と城主トレキュラが話している。

死神「はじまりましたな」

トレキュラ「うむ。」
トレキュラはワイングラスに入った血かワインのようなものを飲みながら、そばにある水晶に映るバクシン達とカフェの戦いを
見ていた。
180 : すまぬ仮面   2025/07/05 16:13:50 ID:ODW9j3yyT2
死神「何かお気にさわることでも?」

トレキュラ「いや、肌の色や目の色とちがって血の色は万人が同じ……と思ってな。わかるか死神よ」

死神「存じております」
と答える。

トレキュラがいわんとすることは、死神にはわかる。命など平等のはずなのに、所詮肌の色、髪の毛の色、身分、金、宗教、政治、国境、そして血。
そういうことで争い、差別しあう人間同士が最終的に流す血の色は同じとは皮肉に思えないかということだろう。

トレキュラはワイングラスの中の赤い液体を見つつ、水晶の中のバクシン達を見続けた。
181 : すまぬ仮面   2025/07/05 16:37:01 ID:ODW9j3yyT2
ーマンハッタンカフェのいる部屋ー

場面は変わって、さっきの部屋。
マンハッタンカフェは空中にいながら、黒いカラスのような羽を羽ばたかせて、黒い羽を数十本バクシンらに飛ばした。
バクシンは全ての羽を結界でガードした。それほどの魔力は使ってないが、刃物ぐらいの貫通力はありそうだった。
ローレルもチヨノオーもなんとか全弾ガードしている。ただし、二人とも軽い切り傷は2、3箇所はできてるようだ。
182 : すまぬ仮面   2025/07/05 16:37:19 ID:ODW9j3yyT2
ローレルはすぐさま自分の羽を使って、空中のカフェに最短距離で地面から空中に突進した。
だが、カフェは自分の体を数十匹のクロウ(カラス)とコウモリに姿を変えてそれを回避した。
いや、回避しただけではない。回避しつつ、すれ違いざまに爪や牙でローレルに無数の傷をつくる。
空中で大勢をくずして、そのままローレルは落下する。地面に落下する前に、バクシンが優しくキャッチする。
なんとか立てるのか、バクシンの腕から降りるローレル。出血がひどい。ローレルは
にんじんジュエルを吸収した。体が全快する。出血もとまった。
残りは10個ぐらいはある。

攻防一体の移動だ。あれはイースのヴァジュ◯オンだと、ウインディがつぶやいた。
183 : すまぬ仮面   2025/07/05 16:52:57 ID:ODW9j3yyT2
その予想はあたった。嫌な意味でも。その攻防一体の移動技は本家同様非常に隙が少ないのだ。
15分ほど似たようなやりとりをローレルとカフェが続けた。レイピアで攻撃するするためカフェを追いかけるローレル。
それをよけつづけながら攻撃するカフェ。
カフェがウマ娘として実体化していないとダメージはほとんど与えられないyほうだ。
クロウとコウモリに分散してる間は、旋回性能というか敏捷性がケタ違いで空中ではほとんど攻撃が当たらない。
ウマ娘として実体化したところを狙わなければいけないが、ローレルよりも移動速度が速く、追いつけにくいし、実体後の隙も少ない。
バクシンとチヨノオーにはそこまで空中で隙なく攻撃することは難しい。反撃されてズタボロにされるだろう。
チヨノオーの召喚の犬に翼をONすれば飛べるが、飛行速度は3分の1ぐらいでまずあたらないだろう。
184 : すまぬ仮面   2025/07/05 16:53:56 ID:ODW9j3yyT2
だが、長期戦となれば、にんじんジュエルのあるこちらが勝てる。それはこのままいけば確実に勝てる。
カフェはポーカーフェイスだが、
体から発するオーラで、だいぶ疲れてきているのはバクシンに感じとれていた。

バクシン(しかし、時間稼ぎというか、まだ本気は見せてないような気がする)
───そう思った矢先。

カフェ「………………忌々しい。」
カフェの右手に鈍い痛みが走る。
それからカフェは右手の人差し指にはめた赤い指輪をにらみつけた。

カフェ「…………好みではありませんが。…………借りた以上」
というと右手と左手をグーで握ったまま、自分の胸の前で合わせた。
右手と左手が光るとそこには死神の鎌が召喚された。左手と右手を離し、やがて右手だけで鎌をにぎる。
185 : すまぬ仮面   2025/07/05 17:01:33 ID:ODW9j3yyT2
バクシン「なぜ戦うのですか!?」

カフェ「…………いまさらですか?。……そもそもいいましたよね……。…………ここから先へは行かせないためです……」
いい終わると、バクシンに急速落下してきた。
これぐらいならよけれる、と思った瞬間からだに何かジュっと音がして、一瞬バクシンはひるんでしまった。

鎌を思い切りふる、カフェ。
バクシンは体をマトリックスしてよけた。が完全にはよけきれず腹部を少し切られた。
そのままバクシンは手を床について、後転を繰り返し、距離を取る。
186 : すまぬ仮面   2025/07/05 17:02:34 ID:ODW9j3yyT2
気づくと天井から血がしたたり落ちていた。またコウモリからも血がしたたりおちている。
それがゆかに落ちると、ジュっと音がして床の一部が溶けた。強力な酸のようなものだろうか。
あれが自分の体に落ちたのだ。

カフェ「…………ブラッディティアーズ成功。…………それにしても鎌が重い。」
というと、鎌を消すカフェ。
187 : すまぬ仮面   2025/07/05 17:15:51 ID:ODW9j3yyT2
バクシンの出た血が吸い込まれていく。カフェの赤い指輪に吸い込まれるようにして消えていった。

地面にたったままのカフェに対してそのまま高速に接近する三人。
今がチャンスだ。

カフェ「…………黒冥電撃球」
手に力を込め3つの電撃球を作り出し、それらをバクシン、ローレル、チヨノオーに放つ。
ローレルはレイピアで攻撃して消滅させようとする。バクシンは結界を張った。チヨノオーは避けるつもりだ。

カフェ「……散れ」
すると一つの電撃球が十数個小さい電撃球に分裂し、勢いを更にまして、三人にそれぞれ何個か直撃した。
188 : すまぬ仮面   2025/07/05 17:16:28 ID:ODW9j3yyT2
バクシン「……いたぁっ!」
ローレル「くっ……!」
チヨノオー「がぁ……ッ!」

びりびりと身体中がしびれる。

それから、そのまま空中に飛び立とうとするカフェ。
身体中の痺れを無視するかのようにローレルは、気合いを入れ奮い立たせ、まだ地面にいるカフェに突進する。
カフェは人差し指をクンと自分に向けると、自分の体の前に無数の電撃球の壁をつくった。
電撃のカウンターを恐れたローレルは立ち止まり、咄嗟に高速に魔法を唱える。
ローレル「エメラルドスワロー!」
咄嗟に唱えた魔法だから、極めて威力は低いが、簡単な切り傷をカフェにつくる。
189 : すまぬ仮面   2025/07/05 17:29:47 ID:ODW9j3yyT2
バクシン「……強い!!」
なぜ今まであの技を使わなかったのだろう。いや、カフェも追い詰められているのだ。

ルドルフ「バクシンオー!!聞け!!今から私のいうことを実行しろ!!」
いきなり通信のはいったバクシンはカフェを警戒しつつ声を聞いた。
いろいろ通信を通じて話す二人。
もちろんチヨノオーもローレルも聞いていた。
190 : すまぬ仮面   2025/07/05 17:38:59 ID:ODW9j3yyT2
通信は終わった。

それからにんじんジュエルを一つ吸収すると、バクシンは魔力を集中し始めた。
その魔力を足に集中したかと思うと、一瞬で空中のマンハッタンカフェまで跳躍した。
時がとまったかのように、空中で向かい合う二人。
次の攻撃をはずせばバクシンは致命傷をおうかもしれない。
だがバクシンは自信満々で鞭を振るった。
そこにいたるまでの全てはカフェの反応速度をはるかに超えていた。

───カフェの右手の赤い指輪が鞭によって破壊された。
191 : すまぬ仮面   2025/07/05 17:40:14 ID:ODW9j3yyT2
「カフェ!!」
戦闘中のこの広い部屋に突然男の声がひびいた。

二人はまだ空中にいた。指輪が壊れた直後だ。
バクシンが見ると部屋の入り口には見覚えのある男性がたっていた。
カフェトレ「俺は無事だ。ナリブとノースフライトとマーチャンに助けてもらった!」
カフェがカフェトレを見て、バクシンに攻撃するのを咄嗟にやめた。
そのままバクシンは地面に着地した。

カフェも少ししてゆっくり空中から降りてきた。
カフェ「……本当にトレーナーさんですか」
そういうとカフェトレは走っていって、カフェの前に立ち笑いながら本物だろ?といった。
カフェはトレーナーの顔や体をぺたぺたひとしきりさわって、くんくん匂いをかぐと
カフェ「……本物ですね。お友達もそういってます」
といってどうやら納得したようだ。
192 : すまぬ仮面   2025/07/05 18:01:19 ID:ODW9j3yyT2
カフェ「───私はトレーナーを人質にとられていました。監禁場所はわかりません。それで仕方なく
トレキュラと死神のいいなりになっていたのです。あなたが壊してくれた赤い指輪はトレキュラの監視の指輪だったのです
私の行動は全てチェックされていました。」
もう敵意はない。双方武器はすでに収めてあった。

バクシン「だから時間稼ぎっぽかったんですね。」
ローレル「そういう別働隊もいたんだ。そりゃそっか」
チヨノオー「教えてくれればよかったのに」

カフェトレ「あそこにはたくさんのトレーナーやウマ娘がとらわれていた。まぁ俺は特注の鍵つきだったけど。」
カフェ「私はある方と偶然出会い、密かに私のトレーナーの救出をその方に依頼してました。知ってたのはその方を含めてごく少数でしょう。
ばれたら、捕まってる人たちが◯されたでしょうから。」
193 : すまぬ仮面   2025/07/05 18:03:42 ID:ODW9j3yyT2
バクシン「じゃあなくなった鍵ってもしかして……」
カフェトレ「マーチャンがすれちがった君からスったらしい。」
すれちがったって全然きがつかなかったけど。
チヨノオー「ある方ってだれなんですか?」
カフェ「どうしても秘密にしてくれと言われているので……。申し訳ありません」

カフェ「ですが、これはせめてものお礼です。」
というと、カフェからドーベルに聖なる光をまとう金色のコウモリの輪っかが送られた。
194 : すまぬ仮面   2025/07/05 18:03:56 ID:ODW9j3yyT2
バクシン「これは?」
カフェ「どこでも鞭をひっかけて、ターザンみたいに移動できる輪っかです。」
スーパーファミコン版のあれだな、とウインディはつぶやいた。

ドーベル「おもしろいわね!!空中でもどこでも自由に設置できるわ!」
そこらへんの空中に2個3個出したり消えたりしてドーベルは遊んでる。


とりあえず事情は大体わかった、カフェとカフェトレは野営地で休んでもらうことにした。
195 : すまぬ仮面   2025/07/05 18:06:29 ID:ODW9j3yyT2
その後の通信によるとミノタウロスの近くに隠し通路をマーチャンたちはみつけて、苦労のすえカフェトレを含むたくさんのトレーナーやウマ娘を助け出してくれたようだ。
196 : すまぬ仮面   2025/07/05 18:09:00 ID:ODW9j3yyT2
(今こんな感じです。今日はこのあたりまです。見てくださり、ありがとうございました。
仕事がまた忙しくなるので、7月12日ぐらいからまた投下できれば。それでは!)

197 : お姉さま   2025/07/06 14:00:31 ID:ayrWngvzTg
>>39です

待ってまーす!お仕事も頑張って!
198 : すまぬ仮面   2025/07/06 17:11:05 ID:PU1zYztnGE
>>197
39さんいつもありがとうございます!
199 : すまぬ仮面   2025/07/13 14:21:01 ID:t8M0u1yf16
投下します。大体予定していた12日に投下できずすみません。
(仕事による、ある不具合のため、かなり疲れがでて無理でした。)
200 : すまぬ仮面   2025/07/13 14:23:12 ID:t8M0u1yf16
ー玉座の間ー

マンハッタンカフェがカフェトレに説得されるのを見るトレキュラ。
別に水晶玉を通さなくても、城内外のコウモリを通じて映像を見ることができるのだ。

トレキュラのそばに壺を持った子供のような小さい石像があり、そこから血のようなワインがどこからともなく流れ出す。
ワイングラスでトレキュラはそれをこぼさないよう受け、ワインの流れが止まるとグラスの中のそれをトレキュラは飲んだ。

トレキュラ「……。デスよ、お前にやはり任せることにした。好きにするがいい」
死神デス「……わかりました。ですがよろしいのですか?」

トレキュラ「よい。おそらくお前がいったことは真実だ。だからこそ、お前に任せるしかないだろう。それも一興だ。」
二人にしかわからない会話だったが、どうやらこのマンハッタンカフェとの戦いでトレキュラは何かを見極めようとしていたのだろう。

口の中の鉄サビのような味に恍惚を感じながら、トレキュラは目を瞑った。
201 : すまぬ仮面   2025/07/13 14:24:38 ID:t8M0u1yf16
アストンマーチャン達のおかげで辛くもマンハッタンカフェとの戦いをやめることができた。
処刑場や地下水脈といった新しい場所も発見したが、それら地下は別部隊で攻略することに司令室は決定したらしい。
敵があまり強くなく、余剰部隊の戦力でも攻略できるという見込みのようだ。

どうもマーチャンは会長や理事長からその能力をいかして敵情視察というか城内視察を前もって1度したことがあるらしい。
セキュリティが堅く全てをみれたわけではないが、いろいろ知っているらしい。
地下については任せておこう。

次の間は時計塔だ。歯車が多く、敵というよりステージ上のギミックが限りなく厄介だった。
足場が少なく、大小様々な歯車に乗って上へ下へと目指すようなつくりだった。
メデューサヘッドが限りなくいやらしかった。
202 : すまぬ仮面   2025/07/13 14:38:08 ID:t8M0u1yf16
ー野営地ー

ルドルフ「……ふむ。なんだかんだでこの3人は順調だな。」
時計塔攻略を始めた、バクシン、ローレル、チヨノオーをモニターで見ながらルドルフはつぶやいた。

トランセンドトレーナー「……おいっ!!トラン!!どうした!!!」
中央司令室で待機してモニターを眺めていた、トランセンドのトレーナーが突然大きな声を出した。
周りの人も騒ぎ出す。

トランセンド「……え!?、な……なにコレ!!……トレちゃん……これ……」
トランセンドの体が半透明になったり透明になったり、不思議なオーラと雷のようなものにつつまれていく。
203 : すまぬ仮面   2025/07/13 14:38:56 ID:t8M0u1yf16
トランセンド「…………たすけて!!トレ……っ……」
手をトラトレに伸ばしたかと思うと、プツンと消えてしまった。

そこにいたトランに手を伸ばしたトラトレはあっけにとられている。
トランセンドは跡形もなくきえてしまった。

カルストンライトオ(……いよいよきたか。やはり同時に存在はできないんだ。理屈はしらないけど。)
腕を組みながら落ち着いてその一部始終を見ていた。

すると突然逆再生のように電撃が走り、不思議なオーラとともにトランセンドが同じ場所にヴンッという効果音とともに出現した。
204 : すまぬ仮面   2025/07/13 14:47:48 ID:t8M0u1yf16
カルストンライトオ「……それでは出発しよう。……ええと」

トランセンド「レッカだよ。令和のル●カだからレッカでしょ。ええとライ子ちゃん」
ライトオならぬライ子「そうだったな」

二人のやりとりをさらにあっけにとられながらトラトレは見ていた。
205 : すまぬ仮面   2025/07/13 14:48:09 ID:t8M0u1yf16
トランことレッカ「ん?───ああ、ええとトレちゃ〜ん、だっけ?」
ライ子「うむ。ライトオトレーナーちょっとあのサクラの三人を助けに行きます。すぐ戻るから安心して待っててください。」

ライトレ「…………え!?え!、ああはいわかった……!」
トラトレ「……え!うん!……って一瞬トラン消えなかった!?気のせい!?」

レッカ「……う〜ん、わかいときは結構イケメンなんだねぇ……ぶつぶつ」
トラトレはその言葉に照れながらも、トランの虹色でちょっと赤く光る宝石のペンダントを身につけた、レッカを見送った。

ライ子「では。」
そういって、ライトオならぬライ子はレッカとともに中央司令室を出て行った。
206 : すまぬ仮面   2025/07/13 15:00:05 ID:t8M0u1yf16
ー時計塔ー

乗ったと思ったら、すぐ回転して落下させようとする床。取り憑いて、肉体を操作しようとするインプ。
飛行しながら剣で攻撃してくるフライングアーマー。さして強くはなかったが、かなり邪魔だった。
ともかく時間はかかったものの、青白い扉の前にいた。ここから先はボスの部屋だ。

準備を整えて部屋に入る。三人+三妖精。
207 : すまぬ仮面   2025/07/13 15:03:34 ID:t8M0u1yf16
背後で青白い扉がバタンとしまる。と同時にあおい強力なオーラが扉をつつんだ。
ちょっとやそっとの力では破壊して外に出れなさそうだ。

そこには5つの棺桶があった。
そして中から、五人の人間らしきものが出てきた。
───リヒター、アルカード、マリア、ジョナサン、シャーロット。

フェイク(偽物)の五人との戦いが始まった。
208 : すまぬ仮面   2025/07/13 15:27:45 ID:t8M0u1yf16
リヒターフェイクが初っ端で天を指差し、突如部屋内に血のようなどすぐろい赤い雨を降らした。
それをローレルが自前の翼と、魔法テンペストの合わせ技で嵐というか突風を発生させて、みんなを血の雨から守った。

タイシン「くっ、雨でマントが───っ!!」
クリーク「壊れた───!?ステルス機能がっ!」
今までマントという魔導器の力で隠れていた三人が姿を現した。血の雨の攻撃を突風で全てはじきかえすのは無理だったらしい。
数滴ずつあたったのか三人のステルスマントが破損した。
ヤエノ「───一時撤退!!」
だが、青白い扉は普段以上に強力な力によって守られていてビクともしない。開く気配はない。
209 : すまぬ仮面   2025/07/13 15:28:58 ID:t8M0u1yf16
ヤエノ「──ならば、かくなるうえは!!」
といって手裏剣を5個敵に向かってなげつけた。
ジョナサンフェイクもそれを見て手裏剣を相殺するように5個なげた。そしてヤエノの手裏剣を全て弾き飛ばした。
そのまま無常にヤエノの腕に、一つ、タイシンの胸に、クリークの足にささる。

アルカードフェイクが無謀にも、こちら六人のただなかにつっこんできた。そのまま、ヤエノに剣でおそいかかる。
もちろんそうはさせないと、他の五人は行動にうつった。
だが、五人の攻撃が直撃し、アルカードフェイクの片手片足を切り飛ばし、はらわたを噛みちぎってなお、ヤエノの胴体を
アルカードは横一文字にきれいに切り裂いた。死ぬのが怖くないのだろうか。

ヤエノの胴体が二つにわかれる。血がほと走る。
210 : すまぬ仮面   2025/07/13 15:29:37 ID:t8M0u1yf16
その血を接着剤にするかのごとく、片手をくっつけ、片足をくっつけるアルカードフェイク。そのまま近くの五人の生気を
魔法によって、少しずつうばいとった。
その隙を逃さないように全員が攻撃をしかけようとするが、フェイクアルカードは亜空間に逃げて消え失せたかと思うと、
死角からたくさんの炎の塊をはなった。必死に残った五人がガードする。ヤエノが死んだことを気にする時間などない。
シャローットフェイクが手から曲線的な光線(ライトスピリッツ)のようなものを放つ。

タイシンの脳天をその2つの光線が射抜いた。
211 : すまぬ仮面   2025/07/13 15:41:58 ID:t8M0u1yf16
リヒターフェイクが凄まじい勢いでクリークに対してナイフを投げる。
魔力で生成したナイフだろうか。数十本以上、おそらく100本以上なげている。
がほとんど、チヨノオーによる召喚犬デュランダルのパリィ技の水鏡剣で受け流していた。
がそのナイフを援護するかのように、黒い鳩がデュランダルの喉元に噛み付く。デュランダルが最後のナイフを気合いで受けながした
かと思うと、その召喚された霊体は消滅した。チヨノオーがぐっ!と軽いうめき声をあげる。
すかさず、巨大なフェニックスのような鳥がクリークに対して無数のファイアーボールを放った。
クリークは一瞬で黒焦げになった。

バクシン「……うぁぁぁあああ゛あ゛!!!!」
切れたバクシンは身体中の全エネルギーを鞭に込めて、神速で移動し攻撃しようとした。
半ばやけくそで、敵に隙がない状態からの雑な大振りの攻撃だった。

その時───。
212 : すまぬ仮面   2025/07/13 15:54:23 ID:t8M0u1yf16
───時間の高速の逆再生がバクシンの前で起こった。
信じられないが、時間が逆戻りしたのだ。

制服を着て日本刀を持ったライトオがいつのまにか部屋にいたかと思うと、これまたいつのまにかいたトランセンドが
不思議なスチームパンク的銃をライトオに向け発射した。

その日本刀にトランの弾が着弾して強力な炎がまとったかと思うと、
ライトオ「火炎車輪ッ!!」
といって刀を振ったかと思うと、熱風と炎がリヒター達五人に襲いかかった。
敵五人に直撃した。
213 : すまぬ仮面   2025/07/13 15:57:19 ID:t8M0u1yf16
トランセンド「少し前の過去に戻ったよ、バクシンさん!」
ライトオ「同じ手は使えない!。理由があって今回限りだ!」
バクシン「───あの!!」
トラン「とにかく今もってるにんじんジュエル全部つかって!!出し惜しみして勝てる相手じゃないと思う!!」
ライトオ「あの忍者三人ならなんとか部屋の外に放り投げて出したぞ!」

言われてとにかく手持ちのにんじんジュエル全てをおのおの吸収する三人。
その隙を逃さないように、シャーロットフェイクがいちはやく氷の魔法アイスニードルでまとわりつく炎を
中和しつつ、こちら巨大なつららを飛ばしてきた。
214 : すまぬ仮面   2025/07/13 16:15:15 ID:t8M0u1yf16
トランは氷を魔法銃の炎の弾丸で撃ち落としつつ、牽制射撃を五人に放つ。そして、再度、ライトオの刀にも1発炎の弾丸を当てる。

ライトオ「桜火狂咲(おうかきょうしょう)!」
空中に無数の火の粉を放つ。その火の粉はよく見ると桜の花びらに似ていた。さらにトランが特注の弾丸を銃に込めて空中に放つ。
ライトオの火の粉を強化する魔法薬を込めた弾だ。
これは魔力の流れを乱すジャミング能力のある火の粉(桜の花びら)を空中にたくさん出して、相手や味方に魔法を使わせない
技だ。しかし狭い範囲───身体強化のための魔法や技ならできる。つまり物理職とか前衛の攻撃系の魔力による技、能力までは封じ切れない。
215 : すまぬ仮面   2025/07/13 16:15:30 ID:t8M0u1yf16
火炎耐性でもあるのか、アルカードフェイクが炎で体を焼かれながらも動き出してこちらに突進してきた。
ライトオ「一刀流──────九・血・鬼・斬りッ!!!」
居合抜きからの光速の斬撃で4箇所ほど切り刻まれるアルカードフェイク。
だが半分以上は盾によって防がれた。アルカードフェイクの再生能力ならまだ4分の1もけずってないだろう。
バクシン「───もらいました!!」
ライトオの後ろから現れたバクシンの渾身のムチの一撃で、アルカードフェイクはあとかたもなく、消滅した。
216 : すまぬ仮面   2025/07/13 16:29:23 ID:t8M0u1yf16
チヨノオーは今がチャンスだと思い、再度デュランダルを召喚する。
デュランダル「神空列波(エクスカリバー)!!」
大剣が起こす真空刃が距離の離れたマリアフェイクに襲いかかる。巨大な亀の甲羅のようなもので、
マリアフェイクは咄嗟にガードする。甲羅に大きな傷跡がひとつできた。そのまま手と手を合わせて
銃のような形にすると、気を練りデュランダルに気の銃弾を発射する。だが、少し遅れて
発射された神空列波の2発目が気の銃弾を木っ端微塵に相殺し、マリアフェイクの銃のように構えた両手を切断する。
神空列波は腕を切断した勢いで消滅したが、その後にデュランダルの大剣が高速回転して飛んできて、
マリアフェイクにトドメをさした。
デュランダル「……三日月剣(クレッセントンムーン)……、決まった。」
剣の残像から命名した必殺技だった。
217 : すまぬ仮面   2025/07/13 16:38:18 ID:t8M0u1yf16
魔力妨害の火の粉は徐々に消え去り、もう魔法は使えそうだ。
ローレルはすかさずテンプテーションをある人物にはなった。
───その人物、ジョナサンフェイクは魅了されてしまい、近くのシャーロットフェイクにカイザーナックルの百裂拳をお見舞いした。
激怒したシャーロットフェイクにイーヴァルワーズを使われ魔力をほとんど失ったあげく、魔法の箒にのって距離を取られ攻撃があてられなくなり、サモンメディウサを
使われ石化させられたあと、ライトニングレイでジョナサンはこなごなにくだかれてしまった。
218 : すまぬ仮面   2025/07/13 16:51:29 ID:t8M0u1yf16
そのフェイク同士の痴話喧嘩?中に貯めていた力で一気にバクシンはシャーロットに跳躍して近づくと、ムチの一撃で粉砕した。
そのまま壁にぶつかるところを三角跳びして、床に着地する。

少し離れたところで、四人がリヒターフェイクとやりあっているのがバクシンに見えた。
リヒターの禍々しいクロス(十字架)を漆黒の翼の方でローレルはガードすると、そのままレイピアを突き出した。
リヒターはぎりぎりのところでよけ反撃しようとするが、腹部に刀傷を受けて一瞬怯む。さらに頭部に火炎の銃弾をうけ、最後にワンコオーに喉を噛まれてリヒターフェイクは消滅した。

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