安価で決める自由なスポ根
1 : お姉ちゃん   2023/07/04 08:19:30 ID:6VsVIHkGTs
前作
https://umabbs.com/patio.cgi?read=2378&ukey=0&cat=sc

・安価によって行き当たりばったりのストーリーを展開していきます
・必ずしも史実通りの成績にはなりません
・安価による指定さえあれば翌日中には更新します

主人公の性別は>>4(ヒト男性・ヒト女性・ウマ娘のいずれか)
643 : アネゴ   2024/03/19 22:18:54 ID:2fnsjX1wHM
「かっ、はぁ、はぁ」
スカイは肩を上下させながら、掲示板を見る。
「三着、かー」
スカイの走りは良かった。
ミスも無かったし、いつも通りの力を出せていただろう。
だが、先着した二人はその上を行った。
特にマチカネタンホイザの強さは見ている者を惹き付けた。
「やったー!トレーナー!うは〜っ!」
「タンホイザ!すごいぞ!」
トレーナーが飛び出し、マチカネタンホイザを抱き上げる。
世界のウマ娘と走るこのジャパンカップを制した喜びは言葉に出来ないくらい大きなものであるだろう。
「スカイの所へ行こう」
地下バ場道でスカイを出迎えた。
「お疲れ様。惜しかったな」
「いや〜もうちょっとだったんですけどね〜」
スカイはあまり落ち込んでいないように見えた。
「・・・大丈夫なのか?」
「・・・ま、今日の負けは仕方無いですね。相手がとにかく強かった」
スカイは飄々と言った。
「切り替えていきましょ。有馬記念も近いんですし」
「・・・無理はなさらず」
644 : トレーナーさま   2024/03/19 22:19:00 ID:2fnsjX1wHM
ルビーはスカイを心配して言う。
正直、今のスカイの態度は強がりだろう。
だが、それを指摘するのは良くないような気がした。
「走ったらお腹空いちゃいましたよ〜。何か食べません?」
「・・・そうだな。何か買ってくるから待っていてくれ」
控え室の外に出て売店へ向かう。
その途中。
「おーちょうど良い所に!これ買ってくれよー!」
「ゴールドシップ?ここで何をしてるんだ?」
「何って、焼きそば売ってるに決まってんだろ?」
「関係者以外立ち入り禁止なんだけど」
まだ外に出ていないはずなのだが。
「んな事はどうでも良い!頼むから買ってくれよー売れ残っちまったんだよー」
立ち入り禁止エリアで売っているからではないかとは思ったが、あえて言わなかった。
「まぁ、ちょうど良いし買っていくか」

ゴールドシップの焼きそばの価格は>>645(一つ当たり何円か)
645 : トレーナー君   2024/03/19 22:19:49 ID:zAwDx2G8Ts
564円
646 : アンタ   2024/03/20 22:31:42 ID:K9VUYFXoRU
「じゃあ三つ買おうかな」
「おう、一つ564円だから、三つで1500円で良いぜ!」
少しだけ割り引いてくれるようだ。
しかし。
「そもそも高くないか・・・?」
500円を超えるのは、焼きそばにしては高価に思える。
「一つ100円の焼きそばをぴったり5.64倍のボリュームにするのは苦労したんだぞ?文句言うんじゃねぇ!」
「わざわざ 5.64倍にする必要って・・・?」
とりあえずゴールドシップから山盛りの焼きそばを買い、控え室に戻った。
「おう、遅かったやないか」
タマモクロスが控え室にいた。
そう言えばレース後、自然と別れる形になってしまっていた。
「私が呼んでおきました」
ルビーがタマモクロスを控え室に呼んだらしい。
「困ったな・・・三つしか無い」
「いや、ウチは別にええわ。あんま食えへんし」
小食なのだろうか。
「そうか。じゃあその分スカイはお腹いっぱい食べられるな!」
「こんなに買ってくるとは思わなかったですけど・・・せっかくだし食べます」
スカイは焼きそばを食べた。
「あむ、うん、美味しいです。濃いめのソースが良いですね」
「そうだろ?ゴルシちゃん特製ソースだかんな?」
「うわっ!?」
いつの間にかゴールドシップがルビーの背後に立っていた。
「苦節40年、研究に研究を重ねて開発したこのソースには、寿命を3年延ばす効能があるとか無いとか」
「あるわけ無いやろ!てか40年も生きとらんやん!」
タマモクロスは律儀にツッコミを入れる。
「あはは」
スカイはこのやり取りを見て笑った。
それを見て、ルビーは微笑む。
「やっぱり、楽しむのが一番ですよね」
スカイは何かの核心を掴んだようだった。

セイウンスカイがタマモクロスと共に行うトレーニングは>>647(スピード・スタミナ・パワー・根性のいずれか)
647 : トレピッピ   2024/03/20 22:32:40 ID:QQf9OT5jBw
スピード
648 : キミ   2024/03/21 22:11:02 ID:hIMmSnp/tw
「・・・なんでタマモさんも?」
「なんや、何か文句あるんかいな」
ジャパンカップから数日、トレーニングを再開する。
有馬記念まであまり時間が無いので、一日当たりの充実度を上げていく必要がある。
という事で、最も効果的な方法を実践する事にしたのだ。
「トレーナーがどーしてもゆうて聞かんから来たんや。一緒にトレーニングしてくれってなぁ」
タマモクロスも有馬記念に出走する予定。
当然スカイのライバルとなる。
レース前の大事なこの期間にライバルと合同トレーニングをする事はまず無い。
だが、スカイのために頼み込んだ。
「タマにとっても有益だからな。今日はよろしく頼むよ」
タマモクロスのトレーナーも快く受け入れてくれた。
「じゃあ早速始めるよ」
「どんなトレーニングをするんです?」
スカイはトレーニングにも前向きだ。
やはりジャパンカップ後に何かを掴み、メンタルが安定してきたのだろう。
649 : お兄さま   2024/03/21 22:11:08 ID:hIMmSnp/tw
「空手だ」
「「え?」」
何故か聞き返された。
「いや、普通並走とかちゃうんか。わざわざウチ呼んだんやろ?」
「ああ、うちのトレーナーさんはいつもこんな感じなんですよ〜」
空手は瞬発力、判断力、精密性など、とにかく色々な能力を鍛えられる。
「二人で高速板割りをして競ってもらう。もちろん勝った方にはご褒美だ!」
「なるほど、ご褒美でモチベーションを上げるのはあまりやってこなかったな」
タマモクロスのトレーナーとはトレーニングの方針が違うようだ。
普段と異なるトレーニングを取り入れる事で、より成長出来るだろう。
「トレーナーさん、お持ちしました」
「ゴルシちゃん使いが荒すぎるぜ」
ルビーとゴールドシップに板の運搬を頼んでいた。
台車の上に山のように積み上がった板をこれから全て割ってもらう。
「まずはスカイ!」
「は〜い」

セイウンスカイが一分間に割った板の数は>>650(100枚以上500枚未満)
650 : お兄ちゃん   2024/03/21 22:11:54 ID:UnjYfOYl.Y
120枚
651 : 貴様   2024/03/22 22:21:22 ID:szCx7ac2MU
五人で板を構える。
スカイは深呼吸をして精神を研ぎ澄ます。
「はっ!」
右の突き、身体を半周回して左の手刀、右の上段回し蹴り、軸足を変えて左の回し蹴り、そして再び右の突き。
その間に新たな板を構え直し、スカイはまた割る。
次々と板を割っていく。
流れるような動きだ。
タイマーの音が鳴り響き、終了の合図。
「すごいなスカイ。一分間に120枚も割ってるぞ!」
「ふっふっふ〜。意外と出来るでしょ?」
トレーニングで空手をやったのはこれが初めてだったが、他に経験があったのだろうか。
とても未経験とは思えない。
「空手の経験がおありで?」
「実はグラスちゃんに空手体験に連れて行かれた事がありまして。やっぱり一日でもやってると違いますね〜」
それにしても上手い気がする。
実はスカイには武術の才能もあるのかもしれない。
「タマ、君の実力も見せてやってくれ!負けられないぞ!」
「なんでウチより張り合おうとしとんねん」
一度板を片付け、再びセッティングする。
「ほな、行くで」
タマモクロスも精神を集中させる。
652 : トレーナー君   2024/03/22 22:21:28 ID:szCx7ac2MU
「らあぁぁぁぁっ!」
スカイ以上の凄まじいスピードで板を割っていく。
その荒々しさと速さは、まさに稲妻。
五人で分担していても次の板を出すのが間に合わなくなってしまいそうだ。
「最後!」
「どらぁぁぁっ!のわっとと!?」
最後の一枚への回し蹴りの高さがギリギリ届かなかった。
空振りとなり、ふらついてしまった。
「惜しかったなタマ」
「あーもうちょいやったんやけどなぁ」
悔しがるタマモクロス。
それでもスカイの記録を上回り、一分間に160枚もの板。割った。
「前やったらこんくらい行けそうやったんやけど・・・」
「縮んだんじゃね?」
ゴールドシップが言った。
「何やとコラァ!もっぺん言ってみぃ!」
「タマ!落ち着いて!タマ!」
羽交い締めにされるタマモクロス。
「わりーわりー」
「ふん!」
タマモクロスは腹を立ててしまったようだ。

次にタマモクロス達と行うトレーニングは>>653(自由な形式)
653 : お姉ちゃん   2024/03/22 22:22:21 ID:/1uGhAUTr.
いつもより重い蹄鉄で並走
654 : 貴方   2024/03/23 22:32:28 ID:q7v/0OjQfE
「まあまあ、そう怒ってばかりいるともっと小さくなるぞ」
「アンタまで乗らんでええわ!」
言葉だけ聞くと腹を立てているようにも思えるが、ゴールドシップとトレーナーとでは明確に言葉に乗っている気持ちの違いがあるように感じた。
「ほんで?次は何するんや」
予定していたのは空手のトレーニングだけではない。
むしろ、こちらの方がメインだ。
「次のトレーニングにはこれを使ってもらう」
見せたのは蹄鉄。
しかし、普通の蹄鉄より数倍重い。
「この蹄鉄はいつも使っているような物よりもかなり重い。これを付けて負荷をかけた状態で並走をしてもらう」
きっと有馬記念ではとてつもなく重いプレッシャーがのしかかる事になるだろう。
プレッシャーに負けないパワーをつけるのだ。
「わっ、おも!」
スカイはシューズに重い蹄鉄を付けた状態で数回ジャンプして言った。
「前から思ってたけどコイツ結構鬼畜だよな」
「失礼です」
ルビーが否定してくれたが、実際はゴールドシップの言う通りなのかもしれない。
だが、鬼になってでも、スカイやルビーには夢を叶えてもらいたい。
夢を掴ませるためなら、多少嫌われても仕方ないとさえ思っていた。
優しく聡明な彼女達はそうしなかったが。
655 : お姉ちゃん   2024/03/23 22:32:36 ID:q7v/0OjQfE
「よーい!」
ピッ!
笛の音に合わせて二人は勢い良くスタートを切った。
「全然、スピード上がらないっ!」
スカイは加速に苦戦する。
しかしフォームは崩れていない。
トレーニングの成果として染み付いているのだ。
「こんなん余裕や余裕!見とき!」
直線に入り、タマモクロスは一気に加速する。
蹄鉄の重さを全く感じさせない力強さだ。
「あああああっ!」
一周して戻ってきた二人。
タマモクロスが先で、スカイは3バ身ほど遅れてしまっていた。
「なあ、この蹄鉄もらって良いか?」
トレーナーに尋ねられる。
「良いですよ。強い負荷がかかりますし多用は出来ませんが」
「ああ。分かってる」
トレーナーの目に覚悟の炎のような物が宿っているように見えた。

セイウンスカイと一緒に出かけるウマ娘は>>657(ダイイチルビー、ダイタクヘリオス、メジロパーマーの中から一人)
656 : トレぴっぴ   2024/03/23 22:43:02 ID:jjQ/BdnhS.
メジロパーマー
657 : 貴方   2024/03/23 22:43:29 ID:TFvU4Vg88Y
ダイイチルビー
658 : トレーナーちゃん   2024/03/24 22:33:58 ID:w6.Bvq6vnQ
「おおー」
スカイは大きな水槽を見上げて感嘆の声を漏らした。
スカイとルビーは休みを使い水族館に来ていた。
「やっぱり釣るのと見るのは違いますね〜」
「世界中の海から魚が集められているそうです」
大水槽を悠々と泳ぐサメ、ガラスに張り付くエイ、威圧感のあるコブダイなど、一つの水槽を見ているだけでも様々な光景を目にする事が出来る。
「わーお」
「大きいですね」
深海コーナーでタカアシガニを見た。
「暗いので離れないように」
「子供じゃないんですから、迷子になんかなりませんよ~」
クラゲコーナーを抜けた。
「お、あと五分でイルカショー始まりますよ!行きましょ!」
「はい」
冬場という事もあり、前の方の席ばかり空いていた。
開始直前なので他を探す余裕も無く最前列に座った。
「わっ!?すごい高さ!」
着水の際、水しぶきが飛んでくる。
「スカイさん」
スカイはルビーをかばい、背中が濡れてしまった。
「ルビーさんは濡れてないですか?」
「はい、おかげさまで私は大丈夫です。・・・ありがとうございます」
交わした言葉はそこまで多くなかったが、二人は休暇を満喫出来たようだ。

セイウンスカイが買った水族館のお土産は>>659(一つ)
659 : 大将   2024/03/24 22:45:28 ID:nqy.tJr8oQ
クジラぬいぐるみ
660 : あなた   2024/03/25 22:14:18 ID:HL29O5o17A
「はいトレーナーさん。お土産ですよ〜」
トレーナー室に入ってきたスカイに渡されたのは、大きなクジラのぬいぐるみ。
「どうしたんだ、これ?」
「昨日ルビーさんと水族館デートしたんです。可愛かったのでつい買っちゃったんですけど、寮の部屋に置くと狭くなりそうだったので」
純粋な贈り物という訳では無さそうだが、くれるだけで十分嬉しかった。
「そういう事か。ありがとう、スカイ」
スカイはソファに深く座りながら昨日の思い出を語る。
「あ、イルカショーで濡れちゃって売店でタオルを買ったんです。これこれ」
ポケットから取り出したハンドタオルにもクジラのイラストが描かれていた。
「・・・水族館にクジラっていないよな?」
「・・・確かに」
スカイも今になって気付いたようだ。
「なんでクジラなんでしょうね?イルカやシャチなら分からなくもないですけど」
「気になってきたな」
大事なレース前にくだらない事を気にするなと言われてしまうのかもしれないが、気になってしまったからには仕方ない。
「そうだ、今度トレーナーさんもそこに行きましょうよ。それで、クジラの謎を解くんです」
「今まさに俺もそう思ってたんだ」
奇遇にもスカイと同じ事を同じ瞬間に考えついていたらしい。
とは言え、流石に有馬記念前にもう一度行くのは良くないだろう。
「じゃあ、有馬記念が終わった後のお楽しみって事で」
「いつものご褒美作戦ですね。分かりました!それまでクジラの事は一旦忘れておきます!」
忘れられるなら、それはそれで良いのかもしれないが、有馬記念後に行きたい場所が見つかった。
「勝って気持ち良く答え合わせしに行きたいな」

セイウンスカイと次に行うトレーニングは>>661(スタミナ・パワー・根性・賢さのいずれか)
661 : 相棒   2024/03/25 22:15:55 ID:cPeeKbtDLY
根性
662 : 相棒   2024/03/26 22:20:00 ID:QBdrh10Jis
ジャパンカップ以降、スカイの調子は良くなってきている。
よく昼寝をしているらしいので、不眠症気味だったのも改善されているようだ。
「その調子!」
今日のトレーニングは、ダンス。
激しいなダンスで身体を動かす。
見た目の華やかさに反し、かなりの根性が必要になるはずだ。
「はぁ、はぁっ。終わったぁ・・・」
三曲目を踊り終え、スカイは体育館の床で大の字になる。
「Make debut!。winning the soul。Never Looking Back。さぁ、次は何にする?」
踊る楽曲はスカイに決めてもらう事にしている。
スカイはウイニングライブの練習で様々な楽曲の振り付けを覚えている。
「じゃあ・・・これで」
選ばれた曲を再生する。
「ねぇ、三日月あなたも」
ささやかな祈りという曲らしい。
スカイはマイクをエアで持ち、ゆっくり歩き出す。
「・・・疲れたからって落ち着いた曲を選んだんじゃないか?」
「さぁ?単純な好みの問題ですよ?」
結局、この後はアップテンポな曲を数曲連続でやらせた。

有馬記念の日程は>>663(12月何日か)
663 : お前   2024/03/26 22:23:06 ID:GW.kxJ3ju2
25
664 : 貴様   2024/03/27 22:33:00 ID:F0BRbSDiYs
有馬記念はもうすぐそこ。
今年の有馬は12月25日、クリスマスに行われる。
そこで、クリスマスパーティーを前日、クリスマスイブに行う事にした。
翌日に向けてしっかり英気を養ってもらいたいものだ。
「そろそろ準備を始めないとな」
これまでと異なり、チーム<アルタイル>主催でパーティーを行う。
つまり、自分達が中心となって準備をしなければならない。
「食事の手配は私とパーマーさんで行う予定です」
「おおっ、これは豪華な料理の予感!」
華麗なる一族やメジロ家が協力してくれる事になるのかもしれないが、料理が豪華すぎると他の部分でプレッシャーがかかってしまう。
豪華な料理にも引けを取らない物・・・出来れば金額より気持ちで勝負出来る物を準備したい。
「やっぱり、プレゼントは要るよな」
以前ルビーに贈ったネックレスは気に入ってもらえたようで、二人で出かける時には必ずつけてきてくれる。
スカイにもそういった物を贈りたいが、何にすれば良いだろうか。
「ルビー」
声をかけてから思った。
これはルビーに頼らず、自分で決めた方が良いのではないかと。
「はい」
「あ、ごめん。やっぱり何でもない。忘れてくれ」
不思議そうにするルビー。
少し罪悪感を感じた。
「・・・何にしようか」

セイウンスカイに贈るプレゼントは>>665(ネックレス以外)
665 : アンタ   2024/03/27 22:33:33 ID:ArYUzbxcSo
ブレスレット
666 : アンタ   2024/03/28 22:15:31 ID:p80kYyGkuY
悩んだ末、セイウンスカイに贈るクリスマスプレゼントを決めた。
クリスマスイブまであと数日、スカイにバレないように準備しなくては。
「お疲れ様」
「お疲れ様で〜す」
トレーニング終了後、一人で街に出る。
「贈り物でしたら、ラッピング致しますね」
「あ、ありがとうございます」
やはりこういった店に入ると緊張してしまう。
指輪や耳飾りなどもあったが、選んだのはブレスレット。
ある程度手軽に付けられるし、何よりスカイに似合うに違いない。
金銭的に厳しく、埋め込まれたアクアマリンは小さくなってしまった。
スカイは釣り好きなので、海を連想させるアクアマリンを選んだ。
「き、気持ちが一番大事だから」
ラッピングされたブレスレットを大事にしまい、クリスマスイブに備えた。

クリスマスイブのパーティーに参加するウマ娘は>>667(ゴールドシップ・カレンチャン・マチカネタンホイザ・アグネスタキオンの中から一人)
667 : キミ   2024/03/28 22:17:07 ID:2ep1j.oenE
マチカネタンホイザ
668 : お兄さま   2024/03/29 22:13:34 ID:oVOfW7TABU
クリスマスパーティー当日。
つまり、有馬記念の前日。
有馬記念前最後のトレーニングを終え、トレーナー室へ向かった。
「うわっ!?」
ドアを開けたスカイは声を上げて驚いた。
トレーナー室はクリスマス仕様に飾り付けられ、テーブルには豪華な料理が並んでいる。
「これ、トレーニングしている間に?」
「はい」
ルビー、ダイタクヘリオス、メジロパーマー、マチカネタンホイザが、スカイとのトレーニングを行っている間にパーティーの準備を終わらせてくれた。
「楽しむ準備は万端だよ!」
「アゲてけ〜!」
メジロパーマーとダイタクヘリオスがスカイを挟むようにして連れていく。
そのままパーティーハットを載せられ、席に案内された。
「本日はチーム<アルタイル>が主催するクリスマスパーティーに参加いただきありがとうございます」
ルビーが参加者に挨拶をする。
本当はゴールドシップやカレンチャンなど、関わりの深いウマ娘達にも来てほしかったのだが、別の予定があったようだ。
来てくれたのは、ダイタクヘリオス、メジロパーマー、マチカネタンホイザとそのトレーナーの四人。
計七人の比較的小規模なパーティーだが、内容なら大規模なパーティーにも負けていない。
「まずはゲームで楽しんじゃいましょー!」

七人で行うゲームは>>669(複数人で遊べるアナログゲーム)
669 : 使い魔   2024/03/29 22:52:17 ID:0vAKWeFs0Y
ツイスター
670 : トレぴっぴ   2024/03/30 22:37:11 ID:0rRd1r57lI
「え?料理は?」
テーブルの上に出来立ての料理が並んでいるのに、すぐに食べないのだろうか。
「ふっふっふ~。ゲームで勝った人から食べていくスタイルなんです!」
マチカネタンホイザが言った。
確かに、ゲームの緊迫感が増すし、猫舌のスカイにも良いかもしれない。
「なるほど。ちなみに、何のゲームをするんだ?」
「まずはこれです!」
マチカネタンホイザが仕切っているのを見るに、彼女が提案したのだろう。
床に広げられたのは、赤や青の円が描かれたマット。
「ツイスターっていうゲームです!これをぐるぐる回して、止まったところの指示通りに手足を置いていきます!手や足の裏以外がマットに着いちゃうとアウトです!」
「審判は俺がやるよ」
マチカネタンホイザのトレーナーが申し出た。
一回戦目の参加者は、ダイタクヘリオス、セイウンスカイ、そして自分。
「セイウンスカイ、右手を黄色に」
最初は当然、それぞれ余裕で手足を円の上に置いていった。
「右足を赤い円に」
「ちょっ!ムリめ!ヤバたうわっ!?」
ダイタクヘリオスがついに限界を迎え、バランスを崩した。
「わっ!?」
それに巻き込まれ、ダイタクヘリオスの下敷きになってしまう。
「大丈夫ですか~?」
スカイは巻き込まれなかったので他人事のように言った。
「ごめんごな!」
「あ、ああ」
ルビーが何故か一瞬強いプレッシャーを放っていた。

スカイが最初に食べた料理は>>671
671 : ダンナ   2024/03/30 22:38:18 ID:fAfwwg2ozw
マルゲリータ(ピザ)
672 : トレーナーさま   2024/03/31 22:36:04 ID:EXadDXQH6.
「いえ~い」
スカイは難なく勝利し、料理を食べる権利を手にした。
「一品目はこちらです」
「お~ピザ!良いですね~」
マルゲリータだった。
見るだけで食欲がそそられる。
「それじゃ、お先にいただきま~す」
スカイはピザを口に運んだ。
「はふ、あひ、おいひいです」
猫舌のスカイには、まだ熱かったようだ。
だが、その仕草も含めて美味しそうに見える。
「良いな・・・俺も早く食べたい!」
「ウチも食いてー!」
二試合目はダイイチルビー、メジロパーマー、マチカネタンホイザの対戦。
「タンホイザ、緑に左手を。そう、そっちから」
「ちょっと~贔屓じゃないです~?」

ツイスターで次に勝利したのは>>673(ダイイチルビー・メジロパーマー・マチカネタンホイザのいずれか)
673 : お姉さま   2024/03/31 23:14:04 ID:gxu0Hl5OGQ
パマちん
674 : トレピッピ   2024/04/01 22:18:06 ID:Sm03.Cg/Qg
「やった!」
メジロパーマーがツイスターに勝利し、料理をゲットする。
「ん〜じゃあこれ!」
選んだのはチキンカツ。
「じゅるり・・・うまそ・・・」
「ごめんね?お先にいただきます!」
ダイタクヘリオスに見られながらチキンカツを食べるメジロパーマー。
「次は勝っちゃる!」
「負けませんぞー!むん!」
「よく考えたら審判やってたら永遠に食えねぇな!」
それから、いくつかのゲームをテンポ良くプレイし、料理を食べ進めていった。
途中から条件を緩和したので全員が料理を食べる事が出来た。
「トレーナーさん、全然勝てませんでしたからね〜」
「あはは・・・」
あらかた食べ終わった後は、プレゼント交換の時間。
「さっきのゲームの成績順でくじを引いてもらう。最初はスカイ。はい」
ちなみに、自分のプレゼントが当たらないようにしてある。
くじが入った箱をスカイに差し出す。
「誰のが当たるかな〜」

セイウンスカイが当てたのは誰のプレゼントか>>675(ダイイチルビー・ダイタクヘリオス・メジロパーマー・マチカネタンホイザ・マチカネタンホイザのトレーナー・チーム<アルタイル>のトレーナーのいずれか)
675 : モルモット君   2024/04/01 22:19:09 ID:a5lqr4dXeg
アルタイルのトレーナー
676 : アナタ   2024/04/02 22:28:42 ID:2HcDbTYYgY
今日はお休み
明日は朝と夜の二回更新します
677 : トレーナー君   2024/04/03 09:01:29 ID:40fWkd0iMQ
「それでは、一斉にお開け下さい」
ルビーの合図で、くじの中身を確認する。
「トレーナーさんのだ」
スカイに当たったようだ。
「タンホイザさんです」
「メジロパーマーだな」
「トレーナーさんでした!」
「スカイのだったよ」
「うううううううううううううううっしゃあああああああああああっ!おじょぉぉぉぉぉぉぉっ!」
ダイタクヘリオスが叫ぶ。
どうやらルビーのプレゼントを引き当てたようだ。
「という事は」
自分のくじにはダイタクヘリオスの名前が書かれていた。
それぞれのプレゼントを渡す。
「サングラスか」
ウマ娘、ヒト兼用のサングラスが入っていた。
「ご飯のお供セットですか」
「おっ、今人気のラブコメの単行本セット!」
「わーい帽子だー!ありがとうございます!」
「えーっと、ルアー?」
「なんか、ペン!ガチで家宝にするわ!」
ルビーからダイタクヘリオスへのプレゼントは、高級感溢れる万年筆だった。
「どれどれ〜」
スカイがプレゼントの包みを開けた。
「・・・QRコード?」
「スマホで読み取ってみてくれ」
スカイに渡ってしまったのは若干予定外だったが、これもある意味良かったのかもしれない。
678 : お兄さま   2024/04/03 09:01:37 ID:40fWkd0iMQ
「これって、私の映像!?」
贈ったのは、スカイのレースやライブの映像を編集した動画。
この一本を見るだけでスカイの魅力が伝わるようになっている。
「・・・他の誰かに贈るつもりだったんです?」
「うん」
スカイは苦笑いをした。
「セイちゃんじゃなきゃドン引きでしたよもう〜」
「いや、俺はすごく良いと思うぞ!担当愛が伝わってくる!」
マチカネタンホイザのトレーナーは賛同してくれるようだ。
「ま、後でゆっくり見せてもらいますね」
一つ目のプレゼントは偶然にも、スカイに渡った。
だが、スカイへのプレゼントはもう一つある。
「スカイ、実は君のためにもう一つ用意したんだ」

セイウンスカイのプレゼントへの喜び方は>>679(50%〜100%・100%に近いほど喜ぶ)
679 : トレぴっぴ   2024/04/03 09:34:35 ID:8iNlRNHFMU
95%
680 : トレぴ   2024/04/03 22:16:42 ID:40fWkd0iMQ
「へ?」
用意していた箱をスカイに渡す。
「な、何ですか、これ?」
「君がチームに入ってからもうすぐ三年。特に大事な最初の三年間がもうすぐ終わる。その記念だよ。開けてみてくれ」
スカイは恐る恐る箱を開ける。
「これって、ブレスレット?」
全員の視線が集まる。
「・・・にゃはは〜重いな〜トレーナーさんってば〜」
「お、重い?」
手軽に付けられるように、そこまで大きなものにしていないのだが、重く感じたのだろうか。
「あ、別に大丈夫ですよ。すっごく嬉しいですし」
「そ、そうか」
一応スカイは気に入ってくれたようだ。
「うんうん、受け取る側が嬉しいなら意味なんて気にしなくて良いよね」
「それな!意味とか知らんケド」
「ほっほー」
「それどういう反応?」
ルビーも、合格点だと言わんばかりの表情をしている。
「付けてみても良いですかね?」
「ああ!もちろん!」
スカイの手首でブレスレットのアクアマリンが輝く。
「似合ってる!」
「えっへへ、そうですかね?」
スカイは若干照れくさそうに笑う。
「こんなに良い物もらったら、特大のお返ししなくちゃいけませんね」
スカイは振っていた尻尾をピタリと止めた。
「まずは明日の勝利をあげます」
「ああ」
「そして」
有馬記念の勝利は、スカイにとってあくまで通過点。
「最強のウマ娘になった姿を見せますね」
「ああ!絶対に見たい!」
最強のウマ娘になる事。
それはスカイの目標であり、同時に自分の目標でもある。
「っしゃーっ!カマしたれーっ!」
「むーん!」
最終的にクリスマスパーティーは有馬記念に向けた決起集会のようになった。

有馬記念当日の天候とバ場は>>681
681 : お兄さま   2024/04/03 22:57:00 ID:8iNlRNHFMU
晴れ 良
682 : トレーナーさん   2024/04/04 22:12:36 ID:IH3f6Kv7jM
「ついに、今日だな」
「はい」
有馬記念当日。
秋シニア三冠の最後のレース。
これまで天皇賞・秋では17着、ジャパンカップでは3着。
敗戦が続いているものの、調子が悪い訳ではない。
むしろ今こそ心身共に過去最高の仕上がり。
後は、この最高が相手に通用するか。
「タマモさんは去年の有馬記念前に言ったんですよね。ピークを過ぎたから、負けたら潔く引退って」
「ああ」
去年の有馬記念前の記者会見でタマモクロスはそう宣言した。
「でも、まだ引退してないし、今年の有馬記念にも出てきた」
「ああ」
有馬記念後も天皇賞・春を制しており、それからはしばらくレースに出ていない。
「・・・全然ピークアウトしてないじゃないですか!」
スカイが見ていたのは、タマモクロスの映像。
彼女の密着取材をしていた番組がかなり最近のトレーニングの様子まで映していたのだ。
その仕上がりは、言わば修羅。
以前一緒に行った重い蹄鉄でのトレーニングも行っていたが、負荷がかかっているようには見えなかった。
「そう簡単に勝たせてはもらえなさそうだな」
だが、それでも勝つのはスカイだ。
「それでも勝つのは私ですよ」

セイウンスカイの枠順は>>683(1〜16番)
683 : アナタ   2024/04/04 22:14:12 ID:4X3izH6UcE
1番
684 : お姉ちゃん   2024/04/05 22:13:45 ID:gdfMzYhLas
「晴れ渡る青空!年末最後の大一番にぴったりの快晴です!」
雲一つ無い青空と日差しのおかげで冬にも関わらず寒さをあまり感じない。
「1番セイウンスカイ。二番人気です。前走ジャパンカップでは3着、目黒記念も制しました。このレースに勝ってクラシック二冠の意地を見せられるのでしょうか!」
「どもども〜」
スカイが登場すると、観客がどっと沸いた。
手を振って応える。
良い意味でリラックス出来ているようだ。
「頑張れーっ!」
「スカイちゃーん!」
スカイなら応援を力に変えられるはずだ。
「ああっと!ついに姿を見せました!堂々の一番人気!現役最強と名高いこのウマ娘!タマモクロスです!」
「おおおおおおおお!」
タマモクロスの登場に実況すら興奮していた。
そのオーラは映像で見るよりも強大で恐ろしい。
「スカイ。負けるつもり無いけど、出し惜しみはせえへんで。次は考えへん。このレースで全部出し切ったるわ」
今のタマモクロスはまるで蝋燭。
自らを消費して炎を燃やしている。
これに勝つには、相応の覚悟が必要となる。
「・・・思い通りにはさせませんよ。にゃっはは〜!」
スカイは頭の後ろで腕を組み、飄々と去った。

タマモクロスの枠順は>>685(2〜16番)
685 : 使い魔   2024/04/05 23:00:11 ID:E3qf7mW5GI
16番
686 : お兄ちゃん   2024/04/06 22:36:52 ID:sG/s2Ta2vM
「一番人気タマモクロス、今日は大外16番からのスタートとなりました」
「この娘ならきっと大丈夫でしょう!」
タマモクロスがゲートに入った。
集中力の高さが表情からよく分かる。
一方、セイウンスカイはと言うと。
「いや~良いお天気ですね~!こんな日にお昼寝したら気持ち良いだろうな~!」
傍から見れば集中力を欠いているかのような雰囲気。
これまでのスカイのレースで、ここまでリラックスしているのは見た事が無い。
「今日はいつもより楽しそうだ」
そう、レースそのものを楽しもうとしている。
走るのが楽しい。
原点にして、真髄。
「さぁ、セイウンスカイが最後にゲートインします」
他の出走者を若干待たせてしまったが、それはある意味いつも通り。
「今・・・スタートを切りました!」

セイウンスカイの他に逃げるウマ娘の数は>>687(0~2人)
687 : お前   2024/04/06 22:37:13 ID:HoNzHxObNk
2人
688 : お兄ちゃん   2024/04/07 22:39:10 ID:sUvWA.I9pU
「揃ったスタートとなりました!さあ前に出たのは1番と5番、その後ろに10番がいます」
スカイは好スタートを切って先頭に立った。
前は三人での競り合い。
だがスカイがこれまで鍛えてきたパワーがあれば先頭はそう易々と譲らない。
「タマモクロスはかなり後方にいますね」
「しばらく後ろで様子を窺うつもりでしょう」
その時、スカイの走りに違和感を感じた。
「いつもよりピッチが多い?」
距離に対して歩幅が狭く、脚の回転数が多い。
そのようなピッチ走法は身体に負担が少ないが、スピードは上げにくい。
しかし、そこでスカイの狙いに気が付いた。
「おおっと、かなりのスローペースですね」
明らかに全体のペースが遅い。
普通、狙ってスローペースで走る事は難しい。
遅ければ追い抜けば良いからだ。
だが、今も先頭はスカイのまま。
「まさか・・・ピッチ走法を使ってペースが遅くないように錯覚させている?」
「・・・そのような事が、可能なのでしょうか」
ルビーも信じられないと言ったような様子だ。
だが、もしこの推測が正しければ。
「スローペースなら、前が有利!」

レース中間地点通過時のタマモクロスの位置は>>689(10~16番手)
689 : トレぴ   2024/04/07 22:40:15 ID:XViSN2wSs6
12番手
690 : キミ   2024/04/08 22:14:21 ID:fGzpU4LjkI
「アンタがやっとるんか?これ」
タマモクロスは獰猛に口角を上げながら呟いた。
スカイはピッチ走法によって全体のペースを遅くしている。
脚の回転数を上げ、スピードが速いように感じさせているのだ。
しかし、普通にやってもすぐに見破られてしまう。
だが、スカイの近くにいるウマ娘が分からないくらい少しずつ、微妙な変化を繰り返す事によって実現している。
「後ろから見たらバレバレやで」
タマモクロスは大外枠を活かし、じわじわと位置取りを上げていく。
序盤は遅いペースだったが、やはり中盤からは速くなり始めてきた。
後ろから追われるのだから当然と言えば当然だ。
「ま、ここまで引きつければ十分かな」
スカイは強く踏み込んだ。
「えっ」
「このっ!」
ほとんど予備動作無しで一気にスピードを上げた。
少し位置を上げていたタマモクロスだったが、全体がスカイを見て焦ってペースを上げた事で、それ以上の進出は出来なかった。
「やるやんけ、スカイッ!」

最終直線突入時のタマモクロスの順位は>>691(6〜10番手)
691 : トレーナーちゃん   2024/04/09 01:27:46 ID:1D3P93994I
7番手
692 : アナタ   2024/04/09 22:15:19 ID:nKAnX0BjKM
ウマ娘達がスカイに続いて坂を下っていく。
下り坂でスピードアップし、前半とは正反対のハイペースとなっている。
「先頭は1番セイウンスカイ。5番と10番はその後ろにいます」
この下り坂が終わり、コーナーに入った地点が仕掛け所。
スカイの後ろのウマ娘達も飛び出すための準備をしている。
後はタイミングを待つだけ。
タマモクロスはまた少し順位を上げている。
「16番タマモクロスは7番手8番手といった辺りでしょうか」
直線の間に、外から順位を上げていくタマモクロス。
スカイはチラリと後ろを確認した。
「コーナーに入ります」
「ああ。仕掛けるならここだ」
スカイは前半ペースを落としている分、まだスタミナが残っている。
だが、それは他のウマ娘も同じ。
「ついて来られます?」
スカイはジャストタイミングで飛び出した。

一着と二着の着差は>>693(1バ身以下)
693 : トレーナーさま   2024/04/09 22:15:54 ID:1D3P93994I
アタマ差
694 : 大将   2024/04/10 22:31:51 ID:N1Em6Wk1EE
ペースを自在に操り、全体を掌握していたスカイだが、仕掛けるタイミングは外さない。
「セイウンスカイが先頭のままコーナーに入る!タマモクロスも仕掛けた!その差はおよそ10バ身!」
中山レース場の直線は短いが、相手はタマモクロス。
十分なリードとは言えない。
「たああああああああああっ!」
スカイは前半に温存出来た分、いつもより最高速度が速い。
「行けぇぇぇぇっ!スカァァァァイ!」
残り200m。
スカイと後ろのウマ娘の差は開いている。
やはりスカイの実力は抜きん出ている。
ただし、タマモクロスだけは別だ。
「はあっ!はぁっ!だあああああああああああああああっ!」
凄まじい殺気と共に追い込んでくる。
「タマモクロス!タマモクロスが上がってきた!今回もやってくれるのか!?」
あっという間に差を詰めてきた。
「・・・タマモさんは、燃え尽きるつもりですね」
スカイは懸命に踏み込む。
「でも、燃え尽きたおこぼれで勝つなんて、嫌ですよ!」
残り100m。
「だあああああああああああああああっ!」
「ああああああああああああああああっ!」
スカイが、末脚勝負で負けていない。
あのタマモクロスと競り合っている。
「粘れぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」
喉が熱く、焼けてしまいそうだ。
それでも、叫ばずにはいられない。
「はっ、はっ」
「はぁっ」
ゴールの瞬間は時間が止まったかのようにさえ感じた。
僅か頭一つ分の差でこの激闘を制したのは。
「セイウンスカイ!セイウンスカイだぁぁぁぁぁぁぁっ!」

セイウンスカイの感情の昂りは>>695(穏やかまたは激しい)
695 : アネゴ   2024/04/10 22:33:17 ID:d1AcAHGt3Y
過去最大級で激しい
696 : トレーナーちゃん   2024/04/11 22:18:46 ID:WOxw/xbegE
「はぁ、はぁ、はぁっ」
スカイは息を整えながら掲示板を見る。
「・・・勝った?」
一着は1番。
しばらく見ても変わらない。
「勝った!勝った!勝ったーっ!」
両手を空に伸ばし、吠える。
「うおおおおおおおおおおおおおっ!」
観客もそれに応えるように沸いた。
「スカイ!」
観客席を飛び出し、スカイの元へ。
「スカイ!スカイっ!」
スカイに向かって走る。
「トレーナーさんっ!」
スカイもこちらに気付き、駆け寄ってくる。
抱きつかれた衝撃で倒れそうになるが、何とか耐えてスカイを抱き返す。
「やったな!よくやったぞ!本当に、よくやった!頑張った!」
「ですよね!頑張りましたよ!えっへへへ」
言葉自体の意味は薄いが、気持ちの方が大事だ。
「スカイさん」
ルビーが声をかける。
「よく頑張りましたね」
「ルビーさん!」
今度はルビーがスカイを抱きしめた。
「・・・やっぱり、久しぶりに勝つっていうのは、違いますね」
スカイの目から涙が流れ出る。
「・・・ああ」
大きな目標であったタマモクロスに一年越しの勝利。
死闘を制したスカイを、青空すら祝福しているように感じられた。

ウイニングライブを行うウマ娘の数は>>697(一人、三人、十六人のいずれか)
697 : トレーナー   2024/04/11 22:19:31 ID:jnRkOyW7CQ
十六人
698 : トレーナーさん   2024/04/12 22:29:36 ID:i.AnJdUcP6
「スカイ」
スカイに声がかかった。
「タマモさん」
見るからに満身創痍で、トレーナーに支えられなければ立つ事も出来ないだろう。
「完敗や。本気で差し切るつもりやったけど、アンタには届かへんかった」
タマモクロスは負けたにも関わらず清々しさすら感じているようだ。
「負けっぱなしは嫌でしたから。それに燃え尽きて勝って、そのまま引退なんて格好良すぎるじゃないですか」
スカイは勝ち誇るようにタマモクロスに言った。
「そういうシナリオを狂わせちゃうのが、一番楽しいんですよね!」
「なっはっは!ほな、やられてもうたな!」
こうして、勝利の余韻を味わいながら控え室に戻った。
「ふあぁぁ〜。ライブの時間になったら起こして下さ〜い」
「準備がありますのでその前に起床していただきますが」
「分かってますよ〜」
スカイはあっという間に眠りについた。
限界を超えて走ったのだ、さぞ疲れているだろう。
とりあえず怪我などは無さそうだが、出来るだけ長く休ませてあげる事にした。
699 : お兄さま   2024/04/12 22:29:43 ID:i.AnJdUcP6
「それじゃ、行ってきますね〜」
ウイニングライブに向かうスカイ。
ある程度回復したようだ。
「タマモさん、ライブする元気なんて残ってるんですか?」
「ギリギリや。せやけど、最後やからな」
タマモクロスは、今日の有馬記念で負けたため、このまま引退。
これが最後のウイニングライブとなる。
「頑張ろうねー!」
「・・・ふぅ、よし!」
「次こそは・・・」
出走者がそれぞれの想いを持ってライブに臨む。
センターを勝ち取ったセイウンスカイが持つ想いとは。
「ライブも楽しんで行きましょ~う!」
ウイニングライブが始まった。
「情熱に鳴り響く 高鳴りというファンファーレ」
息の合ったダンスと力強い歌唱。
レースに向けたトレーニングだけでなくライブの練習も行っているウマ娘達には頭が上がらない。
「NEXT FRONTIER 力の限り 先へ」
年末の激戦を終えたスカイ。
この先に待ち受けるのは、最強を決める戦いだ。

セイウンスカイと出かける場所は>>700
700 : お姉さま   2024/04/12 22:33:31 ID:z1dtvVHQQo
マグロ漁船
701 : モルモット君   2024/04/13 22:38:44 ID:/56mrnd1Co
スカイの勝利は世間を賑わせていた。
「タマモクロスを撃破したセイウンスカイは最強に一番近いウマ娘となった、か」
色々な記事を読んでみたが、有馬記念でスカイの評価が一気に上がっているようだ。
ただ勝つだけでなく、タマモクロスの全力を引き出して勝った。
もし前半からハイペースな展開となっていれば、タマモクロスの消耗は激しくなり、最後まで全力を出せなかったかもしれない。
スカイの作戦により、燃え尽きる前に全力で勝負をする事が出来たのだ。
「タマモさん、かなり無茶してたらしいですし、引退撤回は無さそうですね」
「ああ」
己の限界を超え、重い蹄鉄でのトレーニングなどのかなりの高負荷をかけていたらしい。
「君の方は大丈夫か?結構ハードなトレーニングを続けてたし、レースでもかなり無理しただろ?」
「まぁ、筋肉痛は凄かったですけど、ここ何日かゆっくり休んだのでもう大丈夫です」
有馬記念から五日、明日は大晦日。
「おうオメーら!明日暇か?暇だよな?」
「わっ!?びっくりした!?」
「ゴルシさん!?」
突然トレーナー室の天井が開いてゴールドシップが顔を出した。
「で、どうなんだ?暇か?」
「あ、ああ。一日空いてるけど」
「私も」
ルビーは年末年始、家の方で忙しくしているらしいが、自分達は特に予定は無かった。
「そりゃ良かったぜ!もう手配済みだったからよー」
ゴールドシップの姿が突然消えた。
いや、後ろに!
「御免」
うなじの辺りを打たれ、意識が遠のいていく。
目を覚ますと。
「うぅ・・・ここは」
寝起きだからか、地面が揺れているように感じる。
目を開け、状況をしっかり確認する。
「・・・う、海?」
何故か船の上にいた。

漁船の乗組員の人数は>>702(10~20人)
702 : あなた   2024/04/13 22:49:53 ID:iRfHfbEIEA
10
703 : トレーナー   2024/04/14 22:38:20 ID:QxaveEmNSI
「おう起きたか。朝飯は唐揚げとラーメンどっちが良い?」
エプロンを着たゴールドシップが姿を見せた。
「えっと、先に状況を説明してほしいかな」
「それもアリだな。暇だって言ってたしマグロ釣りに誘おうと思ったんだよ。どうだ?マグロ釣りやらね?」
誘うのなら現地に連れてくる前にして欲しかった。
「・・・せっかくだし、やるよ」
隣を見ると、スカイが気持ち良さそうに眠っていた。
船の上でもぐっすりと眠れるらしい。
「スカイ、スカイ」
手で揺り起こす。
「むぅ・・・ローレルさん、今日はお休みですよぅ〜」
スカイはまだ寝ぼけているようだ。
「スカイ」
「と、トレーナーさん!?何で!?」
スカイに状況を説明する。
「いや~びっくりですよほんと。でも、マグロは一回釣ってみたいと思ってたのでせっかくだし楽しませてもらいますよ」
スカイは意外と乗り気のようだ。
それならば、一緒に楽しむしか無い。
「始めんぞ!」
乗組員達が動き出す。
乗組員はざっと数えて十人くらいで、船はそこまで大きくない。
「おい兄ちゃん!もっと力入れて引け!」
「は、はいっ!」
釣りというより漁だが、とにかくがむしゃらに頑張った。
「船長!今日は大漁だな!」
「おほほほほ、有馬記念を勝利したウマ娘はやはり持っておりますわね。連れてきて正解でしたわ」
船長と呼ばれたゴールドシップはよく分からない口調で言った。
「トレーナーさん、大丈夫です?」
「つ、疲れた・・・」

釣ったマグロの食べ方は>>704
704 : アネゴ   2024/04/15 04:11:02 ID:c5FnDH7WsM
刺身と、どんぶり。
705 : 大将   2024/04/15 22:16:09 ID:JNZYmoPs4Q
「すごい眺めだ・・・」
マグロが船上を埋め尽くすくらいの大漁。
その光景を見て思わず呟いた。
「ボヤッとしてんじゃねぇ!手ぇ動かせ!」
「はい!すみません!」
十人の乗組員とスカイと一緒にマグロを水揚げしていく。
ゴールドシップは道具をどこからか持ってきて準備をしていた。
「マグロはやっぱり鮮度が命!ここでアタシが捌いてやるぜ!」
ゴールドシップが持っているのは、日本刀のようにさえ見える長い包丁。
「そいやっ!」
「す、すごい!?」
その包丁さばきはまさしく達人。
「おらっ!まずは刺身!食いやがれスカイ!」
見事に盛り付けられた刺身を見てスカイは目を輝かせる。
「おおー!いただきま〜す!」
「ごくり」
「んん〜っ!」
スカイは唸る。
「お、俺にも!」
目の前でこれだけ美味しそうなものがあって我慢は出来ない。
「あいよ!マグロ丼!」
「うおーっ!」
マグロの様々な部位が載せられた丼が出てきた。
「ゴルシちゃんからオメーらへの、有馬記念勝利記念だ」
「ゴルシさん・・・」
突飛に見えるゴールドシップの行動にもちゃんと理由があったらしい。
「俺らも見たぜ有馬記念!いやーすごかった!感動したぜ!」
漁師達も褒めてくれた。
「頑張った甲斐があったな、スカイ」
「はい!」
その後も、数々のマグロ料理に舌鼓を打った。

セイウンスカイが出場するのはトゥインクルスタークライマックスのどの部門か>>706(中距離または長距離)
706 : お前   2024/04/15 22:21:28 ID:YNyYnIEKn.
中距離
707 : トレーナーさん   2024/04/16 22:18:04 ID:KU49mwvpGY
「素晴らしいですっ!」
「にゃっ!?」
あまりに大きな声だったので、スカイが跳ねた。
乙名史悦子記者
「クラシック二冠や有馬記念の勝利では飽き足らず、トゥインクルスタークライマックス!最強を決めるこのレースに出走していただけると!」
「はい。スカイが最強だと証明してみせます」
同じメンバーで三回レースを行い、総合成績で競うトゥインクルスタークライマックスに正式に出走を決めた。
「中距離部門を選択されたのには、どういった理由が?」
乙名史さんは前のめりになって質問してくる。
「スカイと話し合って決めました。これまで戦ってきたライバルとまた戦うなら中距離が一番だという結論に至ったんです」
「ライバルと言うと、マチカネタンホイザさん、アグネスタキオンさんでしょうか!」
「そうですよ。勝ち逃げするのは好きですけど、勝ち逃げされるのは嫌ですから」
スカイの言葉を乙名史さんは漏らさずメモしていく。
「す、す、素晴らしいです!トレーナーさん!もっと詳しくお伺いしても!?」
「は、はい・・・」
勢いに押されながらも、その熱意に応える事にした。

乙名史悦子の取材時間は>>708(3時間以内)
708 : お姉さま   2024/04/16 22:19:12 ID:hAX3EwU62I
2時間半
709 : マスター   2024/04/17 22:23:44 ID:vyk9pYjcZo
「どうぞどうぞ〜」
「ありがとうございます」
机に布団をかけただけの簡易的なこたつに入ってもらう。
スカイは乙名史さんがいるにも関わらず、いつも通りリラックスして机の上で上半身をだらりとさせている。
「スカイ」
「いえいえ、お気になさらず。こんな新年早々押しかけてしまって申し訳ないです」
今日は元旦。
昨日のマグロ釣りの疲れを癒すためスカイとトレーナー室でのんびり過ごしていたのだ。
乙名史さんの方は元旦から熱心に仕事をしているらしい。
「では、早速色々とお話を伺わせていただきますね」
レースの事、スカイの事、ルビーの事だけでなく、トレーナーである自分の事についても話した。
「なるほど、そのような事が!」
「はい!その時のスカイの喜び方と言ったらもう!」
「ちょ、ちょっと、トレーナーさん・・・」
ウマ娘とトレーナーとの絆についての記事を書くらしく、スカイとの思い出を色々話した。
「はいはいこれ以上は企業秘密で〜す!」
スカイに無理矢理止められてしまった。
「、もうこんな時間に。すみません、お話が面白くてつい・・・」
気付けば取材を開始してから二時間半が経とうとしていた。
「いやいや、大丈夫ですよ。こちらもたくさんお話出来て楽しかったです!」
取材と言うより、トークだったが記事のネタにはなったようだ。
「では、トゥインクルスタークライマックスでお待ちしていますね!セイウンスカイさん、頑張って下さい!」
「は〜い」
乙名史さんを送った後、スカイとトレーナー室の中に戻る。
「もう〜トレーナーさんってば話しすぎですよ〜」
「ごめんごめん。ウマ娘の事となるといつまでも話せるから」

セイウンスカイと次に行うトレーニングは>>710(自由な形式)
710 : モルモット君   2024/04/17 22:24:18 ID:cfxBvSa4Tk
階段ダッシュ
711 : アンタ   2024/04/17 22:24:25 ID:Q0hSkVE6VE
水泳
712 : アンタ   2024/04/18 21:03:41 ID:lpxI5E0i5U
取材の後、スカイと初詣に出かける。
これまでルビーやスカイと初詣に行くのは二日や三日が多かったが、今年は元旦から行く事になった。
とは言え、ルビーと一緒に明日も行く予定だが。
「この時間でも結構多いなー」
そろそろ夕方だが、初詣客はまだまだ多い。
お参りはしたが、おみくじは明日にとっておく事にした。
「またこの長い階段かー」
スカイは長い下りの階段を見てため息をつく。
「トレーニングだと思えば憂鬱じゃないだろ?」
「トレーニングも憂鬱ですよぉ」
そう言えばスカイはサボりがちなウマ娘だった。
それを忘れるくらい、最近はトレーニングを頑張っていた。
長い階段は確かに大変だった。
「よし、次のトレーニングは階段でやろう」
「え〜・・・」
流石にここは人が多いので、別の場所を探さなければならない。
「やるなら明日、いや明後日か。むしろ今からやるか?」
「やりません」
スカイは即答した。
正直そこはあまり期待していなかった。
「じゃあ明後日からトレーニング開始だな。トゥインクルスタークライマックスまで時間が無いからな」
「まぁ、しょうがないですね〜」
スカイと暗くなり始めた道をゆっくり歩きながら学園へ帰った。

セイウンスカイが引いたおみくじの運勢は>>713
713 : 相棒   2024/04/18 21:09:12 ID:8.5swaWvNk
714 : 使い魔   2024/04/19 22:26:24 ID:nLn97BUrlg
次の日、三人で初詣に行った。
「ルビー、家の方では挨拶とか大変だったんじゃないか?」
「華麗なる一族として当然の事ですので」
幼い頃からの恒例行事となっているならそこまで大変に思っていないのかもしれない。
「早く跡つ」
ルビーが何かを言いかけて、やめた。
「え?何です?」
「いえ」
若干気になるが、一族のプライベートに関わるような事だったのなら深く聞くのは良くないかもしれない。
「昨日より混んでるな」
「昼前だからですかね〜」
ルビーとスカイの健康を祈った後は、おみくじを引く。
「おっ、大吉!今年は新たな出会いがあるでしょう、か。なるほど。ルビーは?」
「私も大吉でした」
ルビーのおみくじにもめでたく大吉の文字が書かれていた。
「スカイは・・・」
「はいはい凶ですよ〜」
やや投げやりなスカイ。
「ま、まぁ書いてある中身の方が大事だから」
「えー、健康運は小さな怪我に注意。失くした物は出てこない。仕事は機会に恵まれない。地味に嫌なのが揃ってますね・・・」
スカイは落ち込んでいるかもしれない。
慰めてあげなければ!
「こう考えよう!最悪のケースでも、このおみくじに書いてある状態にしかならない!頑張ればもっと良い事が起こるはずだ!」
「はは!何ですか、その理論」
スカイに笑われてしまった。
「でも、そう思う事にしますよ」

トレーニングを行う階段の段の数は>>715(500段以上)
715 : お兄さま   2024/04/19 22:26:55 ID:F9lNXKIp4A
794段
716 : トレーナーさま   2024/04/20 22:39:43 ID:G8QJbqvIi6
一月三日。
世間的にはまだ正月だが、大きなレースが控えているスカイはそう余裕でも居られない。
「うわ~・・・」
スカイは果てしなく続く長い階段を見上げて呻く。
「ルビーが、794段あるって」
スマホ越しにルビーに教えてもらった。
「そのルビーさんは?」
「頂上で待ってるよ。あ、見えた」
階段の先に小さくルビーの頭が見えた。
手を振るとルビーも少しだけ手を振ったように見えた。
「スカイ。止まらずに頂上まで行って、一分休んだら降りてくるんだ」
「サボるのは無理そうですね・・・」
上下から挟み込むように監視しているので、サボろうとすればすぐに分かる。
「よーい、スタート!」
「はっ、はっ、ふっ」
スカイは順調に長い階段を駆け上がっていく。
「はぁ、はぁっ、やっと着いた・・・」
「では一分間で息を整えて下さい」
「ステイヤーでも、キツいですよ、これは」
スカイが階段を下り始める。
「あー下りの方があああああ!」
何やら叫んでいるが、ペースはそれほど落ちていない。
「お疲れ様。あと四本だな」
「トレーナーさんの鬼!」
かなりハードではあったが、スカイはしっかりやり切った。

トゥインクルスタークライマックス第一戦の天候とバ場状態は>>718
717 : トレーナー君   2024/04/20 23:50:36 ID:x3J6xIqF.A
晴れ 良
718 : モルモット君   2024/04/21 00:03:29 ID:zOqIlef1/o
雪 重
719 : モルモット君   2024/04/21 00:03:56 ID:hid/5pmLKk
小雨 稍重
720 : アナタ   2024/04/21 22:37:07 ID:LcAlANl38I
トゥインクルスタークライマックスの第一戦当日。
第一戦のコースは中山芝2000m右回り。
GIホープフルステークスと同じ条件だ。
「結構降ってますね~」
スカイは掌を皿のようにして雪を受ける。
降り続ける雪により、重バ場となり、気温も低い。
レース日和とは言いづらい。
「走りにくそうだけど、大丈夫か?」
「ま、一筋縄ではいきませんね。踏み込むパワーが要りますし、相手も強敵ばかりですし」
スカイは視線を少し遠くに投げた。
「おおー!雪遊び出来そうですねー!」
雪を前にしてテンションが上がっているマチカネタンホイザ。
「雪の日のデータは少ない。しっかりと採集しなくては」
何かを呟くアグネスタキオン。
二人はスカイとクラシック級の時から競ってきたライバルだ。
その二人と、再びこの舞台で勝負する事になる。
「しっかり勝ってこい!スカイ!」

セイウンスカイの枠順は>>721(1~18番)
721 : モルモット君   2024/04/21 22:37:30 ID:hid/5pmLKk
1番
722 : 貴様   2024/04/22 22:16:13 ID:pBYZn7t5fg
今日のスカイは最内の1番からスタート。
内枠を引く事が多いスカイだが、毎回条件が同じという訳ではない。
むしろ、同じ最内でも走り方は臨機応変に変えなければならない。
「一番人気は1番セイウンスカイ、二番人気は6番アグネスタキオン、そして三番人気が14番マチカネタンホイザとなっています」
「この中山で行われた有馬記念を制したセイウンスカイに人気が集まっていますね」
スカイは寒さで身体を縮めている。
「うぅ・・・さむさむ・・・」
「寒い時はしっかりストレッチ!セイちゃんも一緒にしましょうぞ!」
マチカネタンホイザが身体を寒空に伸ばす。
スカイも真似するが、寒かったのかすぐにまた縮まってしまった。
「スカイさん、頑張って下さい・・・!」
隣に座っていた観客が言った。
よく見ると、その観客はニシノフラワーだった。
レインコートを着ていたので気付かなかったのだろう。
「あ、奇遇だね」
「スカイさんのトレーナーさん」
彼女の小さな手には二つのお守りが握られていた。
「スカイさんとタキオンさんの分でしょうか」
ルビーが質問する。
「はい、お二人が無事に走り切れるように」
ニシノフラワーは二人共と関わりがある。
どちらを応援するのかは聞かなかった。
恐らく両者、いや全員を同じように熱心に応援しているからだ。
「セイウンスカイが最後にゲートに収まります。・・・一斉にスタート!」

レース開始直後のアグネスタキオンの位置は>>723(3〜9番手)
723 : アナタ   2024/04/22 22:20:05 ID:9edXAdW3nk
6番手
724 : キミ   2024/04/23 22:17:53 ID:4r1F3BJj/.
スタートは揃っていた。
雪で視界が悪いが、スカイが先頭に立った事は一目で分かった。
「さぁ1番セイウンスカイ、スムーズに先頭を奪いました」
他に逃げるウマ娘はおらず、スカイが単独で飛び出したような形となった。
「6番アグネスタキオンは六番手。その後ろから7番と10番。15番と18番はその後ろにつけています。少し離れて14番マチカネタンホイザ」
アグネスタキオンのスピードには要注意だ。
雪の重バ場でもきっと速い。
やはり、どれだけリードを稼げるかが鍵になるだろう。
「セイウンスカイが先頭のままコーナーに入ります」
コーナー開始と同時に上り坂となる。
雪で滑る事を危惧しているのか、後続のウマ娘達は迂闊に位置取りを変えない。
コーナーで上り坂というのもその理由の一つだろう。
「ここまでは想定通り、か」
アグネスタキオンも動かない。
「動くならもう少し後ですね」
スカイも動きを見せないまま、レース中間に差し掛かろうする。

レース終盤、最初に仕掛けるのは>>725(セイウンスカイ・アグネスタキオン・マチカネタンホイザの中から一人または二人)
725 : 使い魔   2024/04/23 22:18:15 ID:SUBa4wtS1U
マチカネタンホイザ
726 : トレーナーさん   2024/04/24 22:17:05 ID:8ohTk5Mw8s
「さぁ、1番セイウンスカイが先頭のまま坂を下っていく!」
この下り坂が終わればしばらく直線だ。
「同条件のホープフルステークスでは、この直線が終わった直後の第三コーナーで仕掛けるウマ娘が多い」
「それまでに良い位置を確保するために競り合いが激化するという事ですね」
「それなら、競り合わないスカイさんは体力を消耗せずに済むって事ですか?」
「そうだな。ただ先頭に立つ事自体、後ろに控えるより体力を消費するけど」
ニシノフラワーは幼いながらもきちんと考えてレースを観ているようだ。
「6番アグネスタキオンは少し上がって四番手。3番の後ろにつけています」
直線はまもなく終わる。
中団のマチカネタンホイザも外へ抜け出した。
いや。
「このまま前を狙うつもりか!」
コーナー開始直後に仕掛けるのが定石だが、彼女は早めに仕掛けた。
持ち前のスタミナを活かして長くスパートし続けるつもりなのだろう。
「来ましたね。それじゃ、動きますか〜」
スカイもスピードを上げた。

三着のウマ娘は>>727(セイウンスカイ・マチカネタンホイザ・アグネスタキオンのいずれか一人)
727 : キミ   2024/04/24 22:19:07 ID:eXrFxRdm2M
マチカネタンホイザ
728 : トレぴっぴ   2024/04/25 21:53:26 ID:vJPeKtFbOE
早めに仕掛けた分、マチカネタンホイザは前にいる事になる。
「むむむむむむ!」
「ふぅン」
アグネスタキオンのすぐ隣までマチカネタンホイザが上がってきていた。
外から追い抜くためにさらにスピードを上げる。
「14番マチカネタンホイザ!外から一気に追い上げる!」
しかし、アグネスタキオンもスピードが上がっているため、なかなか抜かす事が出来ない。
「やあぁぁぁぁぁぁっ!」
「ハッハッハ!さぁさぁどうした!追い抜いてみたまえよ!」
挑発しながらアグネスタキオンは加速する。
「はっ、むっ、やああああっ!」
マチカネタンホイザも追い上げるが、まだ届かない。
「そうか、アグネスタキオンのスピードに対抗するためには脚を残しておかなければいけなかったんだ」
マチカネタンホイザは早めに仕掛けた事により、スタミナを消耗する代わりに前に出た。
しかし、アグネスタキオンのスピードに勝つためにはもっとスタミナを残しておく必要があったのだ。
スカイはそれを見越していたのか、早めに仕掛ける事はしなかった。
「今回は君の読み勝ちだね」
「セイウンスカイ!余裕のゴールイン!」
タマモクロスとの激戦を制したスカイなら、十分なリードがあればアグネスタキオンからも逃げ切れる。
「二着はアグネスタキオン!三着はマチカネタンホイザだ!」
「よし!」
「いえ〜い!」
スカイは雪空に向かって両手を上げた。

セイウンスカイと次に行うトレーニングは>>729(スピード・スタミナ・パワー・根性・賢さのいずれか)
729 : アナタ   2024/04/25 21:54:11 ID:o1V3uvcY86
賢さ
730 : トレ公   2024/04/26 22:20:51 ID:2br1Ocv1UA
トゥインクルスタークライマックス第一戦を勝利したスカイ。
雪で寒かったのか、ファンサービスは早めに切り上げて地下バ場道に戻ってきた。
「お疲れ様」
「あれ、今日はあんまり喜んでくれませんねー」
確かに今日は勝利後すぐにスカイに駆け寄らなかった。
「もちろん勝利は嬉しいよ。だけど、今回のレースは我慢する事にしたんだ」
「我慢?」
「ああ。君の優勝が決まるその時に、我慢してた分思いっきり喜ぶんだ。最強になった瞬間をね」
それを聞いて、スカイは納得したように頷いた。
「そういう事なら、しっかり我慢しちゃって下さい〜。にゃは」
第二戦はさらなる激戦が予想される。
しっかりトレーニングをして強くしなければ。
「という事で、今日からトレーニング再開だ」
第一戦の二日後、トレーニングを始める。
第二戦はすぐそこだ。

セイウンスカイと行うトレーニングは>>731(スナイプボール・ソニックフェンシング・アクロバティックアローのいずれか)
731 : トレ公   2024/04/26 22:21:22 ID:pCKu6ZHk76
スナイプボール
732 : トレぴっぴ   2024/04/27 22:44:40 ID:cFu39bGH66
「今日のトレーニングではこれを使うぞ」
「野球のボール?」
スカイとルビーに見せたのは何の変哲も無い普通の硬球。
「これをあの的を狙って投げるんだ。動作の正確性が鍛えられる」
スカイは気まぐれなウマ娘。
長所でもあるが、同時に短所でもある。
気持ちのムラがあるのは仕方ないが、その中でも安定した動作が出来るようになった方が良いだろう。
「まずはスカイ。番号は気にせず当ててみるんだ」
的には1から9の数字が書かれている。
いわゆるストラックアウトだ。
「じゃあ行きますよ~。そいっ!」
アンダースローでボールを勢い良く投げる。
「あ~惜しい!」
枠の部分に当たり、番号の書かれた部分を抜く事は出来なかった。
「次はルビー」
「はい」
ルビーの小さな手でボールがしっかりと握れるのだろうか。
せめて軟球にすれば良かったと後悔していると。
「はっ!」
野球選手のように見事なオーバースロー。
「おおっ!ど真ん中じゃないですかー!」
中央の5番を正確に撃ち抜いた。
「すごいぞルビー!野球やった事あるのか?」
「はい。華麗なる一族たるもの、何事も完璧にこなさなければ」
ルビーのすごさを改めて感じた。
「このまま負けっぱなしじゃいられませんよね!」
スカイもオーバースローに切り替える。
「とわぁぁぁっ!」
またしても枠の方へブレてしまった。
しかし。
「曲がれ!」
ボールの軌道が僅かに変化し、左上の1番に的中した。
「うおっ!スカイ!変化球なんて投げられるのか!?」
「い、いや、言ってみただけなんですけど、たまたま・・・」
スカイの安定性はまだまだ成長途中だが、運を持っている事は再確認出来た。

セイウンスカイと並走するウマ娘は>>733(マチカネタンホイザ・アグネスタキオン以外)
733 : 相棒   2024/04/27 22:45:40 ID:AVSpsKGWCo
エスポワールシチー
734 : トレーナーさん   2024/04/28 22:39:13 ID:UsjwaGyDkE
スカイが大きく振りかぶって投球する。
「あっ」
ボールは的のかなり上を飛んでいった。
「まずい!誰かに当たるかもっ!」
ボールの行方を追いかけようとしたが。
「はーっ!?」
誰かの叫び声が聞こえた。
もし怪我でもさせてしまっていたら。
スカイにとって大事な時期なのに、そんな事でスカイのレースに悪影響が出てしまったら。
「危ねー!もうちょっとで当たってただろ!」
とりあえず当たっていなかったようだ。
ひとまず胸を撫で下ろす。
「誰だ!正直に言えば殴らないでやる!」
怒りながらこちらに向かってきたのは、確かエスポワールシチー。
正直に事情を説明する方が良いだろう。
「ん」
スカイがこちらを指さした。
「ちょっ、スカイ!?」
「アンタか!よくもあーしを狙ったな!」
「ちがっ、狙ってた訳じゃなくて!説明させてくれ!?」
早口でボールを使ったトレーニング中だった事を説明した。
「まぁまぁ、トレーナーさんも反省してますし、その辺りで勘弁してあげて下さいよ~」
「だから投げたのは俺じゃないって・・・」
スカイは完全に責任逃れをする態勢に入っていた。
「そうだ、お詫びにスカイと並走するのはどうだ?現役最強クラスのウマ娘と並走出来る大チャンスだぞ」
「あ、ちょっと反撃してきましたね?」
エスポワールシチーはジャージを着ている。
恐らく走り込みの途中だったのだろう。
「いや、あーし芝走れねーし」
「じゃあダートで走ろう!な!スカイ!」
「え、ちょっと何勝手に」
「うし!ダートなら負けねー!すぐ準備してくる!」
エスポワールシチーは走って行ってしまった。
「スカイさん。トレーナーさんに」
ルビーが強烈なプレッシャーを放っていた。
「はいはい分かってますよー。ごめんなさ~い」

セイウンスカイとエスポワールシチーの並走で走る距離は>>735(1600m以上2000m以下)
735 : トレぴっぴ   2024/04/28 22:40:00 ID:mihsH4kAho
1600m
736 : マスター   2024/04/29 22:17:29 ID:we8RMz1AE2
エスポワールシチーは蹄鉄を取り付けたシューズに履き替えて戻ってきた。
「距離は?」
エスポワールシチーの正確な適性距離は知らない。
だが、ダートのレースであれば外せない距離がある。
「1600mでどうだ?マイルなら走れるんじゃないかと思うんだけど」
「んじゃそれで」
「トレーナーさーん?マイルなんてしばらく走ってないんですけど・・・」
確かにスカイはジュニア級以来マイルレースを走っていない。
だが多少不利な条件の方が成長出来るはずだ。
「頑張れ!」
「えぇ・・・」
二人はスタート位置につく。
「スタート!」
「だっ!」
エスポワールシチーはあっという間に加速して先頭に立つ。
スカイはその後ろにつく。
「やっぱりダートだと加速力が無いな」
ダートと芝では踏み込みの感覚が異なる。
この感覚が適性という事になる。
「ダートなら負けねーし!」
すいすいと前に進むエスポワールシチー。
1600mという距離は思っているよりも短い。
「現役最強ってのはこんなもんかよ!」
最終直線、エスポワールシチーが思い切り踏み込む。
「楽勝だっての!」
しかし、スカイもこのまま終わらない。
飄々としているが、誰よりも負けず嫌いなのだから。
「たあぁぁぁぁぁっ!」
「ちょっ、マジ!?」
スカイは2バ身後ろから差し切った。
「どーです?セイちゃんが最強だって分かりました?」
「んな訳ねーから!もう一本やれ!」
負けず嫌いな二人はその後も並走を続けた。
普段とは違うトレーニングが出来た。

トゥインクルスタークライマックス第二戦の条件は>>737(芝の中距離レースが行えるレース場と距離・ただし中山2000mは不可)
737 : トレーナー君   2024/04/29 22:20:38 ID:87HokkEniI
東京(府中)2400m
738 : お兄さま   2024/04/30 22:14:33 ID:bXBYXxDdt6
トゥインクルスタークライマックス第二戦は東京芝2400mで行われる。
日本ダービー、オークス、ジャパンカップと同じ条件だ。
ダービーを制し、ジャパンカップでも三着に入ったスカイには良い条件だと言える。
「得意な距離だが、油断は出来ないぞ」
ジャパンカップを制したマチカネタンホイザ、ダービーで写真判定の結果二着となったアグネスタキオンが引き続き参戦するのだ。
相手にとっても得意なコースという事だ。
「分かってますよ。しっかり作戦も考えてありますし」
スカイには何か考えがあるらしいが、いつもと同じく教えてくれないだろう。
スカイを信じ、実際にレースを見た時まで楽しみにしておこう。
「明日の天気は晴れ。多分良バ場になるだろう」
「前回は雪で大変でしたからね〜。晴れて良かったですよ」
第二戦は明日。
今日は丸一日休養に当て、ミーティングも最低限にした。
この第二戦を勝てば最強の座はぐっと近づく。
「明日も勝とうな」
「もちろん、そのつもりですよ!」

トゥインクルスタークライマックス第二戦でのアグネスタキオンの枠順は>>739(1〜18番)
739 : お兄さま   2024/04/30 22:15:04 ID:xQMzYP0RnU
5番
740 : トレーナーちゃん   2024/05/01 22:18:08 ID:Z.wPRvzOqI
「スカイさん、そろそろ」
「ふぁ〜・・・。もうですか〜?」
ルビーがスカイを優しく揺り起こす。
レース直前にも関わらずかなりリラックスしている。
「スカイ、寝癖がついてるぞ」
「走れば直りますよ〜。んん〜っ!」
上に伸びるスカイが猫のように見えた。
ルビーはスカイの髪をくしで梳かし始める。
「準備は出来たな?」
「は〜い。それじゃ、今日も勝っちゃいましよ〜」
控え室から出て、地下バ場道を歩く。
既にざわざわという観客の声が聞こえる。
「皆君が勝つのを期待してる」
「そんな事言われたらプレッシャー感じちゃうじゃないですかー」
言葉の割に、スカイは笑っていた。
「ま、期待されるのも、素直に嬉しいんですけどね」
スカイは第二戦の舞台へ勇ましく向かっていった。
「二番人気は5番アグネスタキオン。そして一番人気のウマ娘が姿を現しました、10番セイウンスカイ!」
「おおおおおおおおおおっ!」

セイウンスカイのスタートは>>742(成功または失敗)
741 : トレ公   2024/05/01 23:55:03 ID:Zk18ej.Z/M
失敗
742 : アネゴ   2024/05/02 00:00:03 ID:1WjfPpRiBE
成功

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