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風紀委員に任命されて不安しかないイナリトレ
1 :
キミ
2025/03/23 22:36:58
ID:xnGvyrsrR.
「担当との適切な距離……ねえ」
イナリワンは、鯖の味噌煮を口に運びながら言った。
夕飯の食卓に並ぶのは、白飯に、肉じゃがに、鯖の味噌煮と、みそ汁。
イナリトレも手伝ったが、大半はイナリワンの手作りである。
疲れのせいか、金曜日の夕飯はインスタントで済ませてしまう、とイナリに話したら、
「てやんでい!飯はきちんと食わねえと力が付かねえし、栄養も取れねえから、せっかく休んでもどんどん疲れていくだけだろうが!」
と叱られてしまい、それ以来、たびたびイナリがイナリトレの自宅に来て、料理を作るのが習慣になってしまった。
「ああ、今日のトレーナー総員会議で口酸っぱく言われたんだ。担当ウマ娘とは適切な距離を保つように、って」
「卒業シーズンだしなあ。羽目を外したがる奴も出て来るってもんさ」
「それに、入学式も近いからな。新入生に変な影響を受けて欲しくないんだろうな」
イナリトレは、みそ汁をすすりながら、困ったように眉根を下げる。
2 :
アナタ
2025/03/23 22:37:51
ID:xnGvyrsrR.
「実は、トレーナーの風紀委員に選ばれちゃってさ」
「風紀委員?バンブーみてえなことをやるのかい?」
「バンブーメモリーほど徹底したものじゃないけど、ようはトレーナーとウマ娘がくっつきすぎてたら注意する役割だよ」
「ダンナは気弱なところがあるからなあ。きっちりやれそうなのかい?」
「あんまり自信が無いんだ」
ウマ娘とトレーナーがくっつきすぎてたら、注意する役割。
口で言えばシンプルだが、実際にやるとなると困難だ。
お試しで、タイキトレにハグしていたタイキシャトルを注意したら、ショットガンで撃たれるような威力の威圧感を、タイキシャトルから浴びせられた。
他のウマ娘に注意したらどうなるのか。怖くて仕方がない。
「ダンナ」
イナリの声で考え事から引き戻される。目の前には、箸でつままれたジャガイモがあった。
3 :
アナタ
2025/03/23 22:38:14
ID:xnGvyrsrR.
「ほら、あーん」
ジャガイモを口に入れてもらう。よく味がしみていておいしい。
「へへっ、ちょいと考えすぎじゃねえのかい?お役目とはいえ、悩みすぎてたらうまくいく物もうまくいかなくなっちまうぜ」
「ああ、そうだな」
イナリの言葉で、イナリトレは元気が出た。任された役割とはいえ、命の危機を覚えてまでやる事ではない。
もっと気楽に考えるべきだ。
二人は、食器を片付けると、風呂の準備を始めた。
4 :
トレーナーさん
2025/03/23 22:39:24
ID:xnGvyrsrR.
「適切な距離……かあ」
イナリトレは、湯船につかりながらぼやく。
そもそも、担当ウマ娘との適切な距離について考えたことなんてなかった。
自然な距離感こそが、担当ウマ娘との関係を良好に保つ上で必要なことだと、先輩トレーナーたちは言っていた。
それを指摘して注意する役割なんて、本当に自分にできるのだろうか。
「まだ悩んでるのかい?ダンナ」
イナリトレの胸板を背もたれにして、イナリワンは湯船につかっていた。
どちらが一番風呂に入るか口喧嘩した結果、一緒に入ればいいという結論に達したためだ。
ちなみに、その結論に達するようにイナリがうまく誘導したことに、イナリトレは気が付いていない。
5 :
トレぴっぴ
2025/03/23 22:40:40
ID:xnGvyrsrR.
「ああ、トレーナーとウマ娘がくっつきすぎてたら注意するといっても、どのくらいならセーフで、どのくらいならアウトか分からなくて」
「てやんでい。そいつは、ダンナが決めるしかねえんじゃないかい?」
「そうだよなあ。例えば、ハグとかは?」
「タイキの奴は、ハグできねえと調子が悪くなるからなあ。セーフでいいんじゃないかい?」
イナリトレの胸に身体を預けながら、イナリは言った。
「そうか。じゃあハグはセーフで……手を繋ぐとかは?」
「アルダンはよくやってるし、セーフじゃねえかい?」
湯の中で、イナリはイナリトレの手を握る。
6 :
モルモット君
2025/03/23 22:41:01
ID:xnGvyrsrR.
「手を繋ぐもセーフ。頭を撫でるは?」
「チヨノオーがよくやってもらってるし、セーフだな」
イナリトレは、イナリの頭を撫でた。
「頭を撫でるもセーフ。よし、とりあえず基準が決まったな」
「良かったじゃねえか!これで、風紀委員の仕事はバッチリだな!」
「ああ、ありがとなイナリ。上手くやっていけそうだ」
「へへっ、このくらいお安い御用でい!そんじゃ、茹で蛸になる前に上がるとするか」
「そうだな」
二人は風呂から上がり、寝る準備を始めた。
7 :
お前
2025/03/23 22:41:26
ID:xnGvyrsrR.
イナリトレは眠れなかった。
布団の中はほどよく暖かかったが、明日への不安が眠気を散らしていた。
たしかに基準は決まったが、いざウマ娘に注意するとなると、正直怖かった。
これが校則違反の不良ウマ娘に対しての注意なら、まだ校則を盾にできる。
だが、自身で決めた基準でウマ娘を注意できるか、自信が無い。
体育館裏での暴力沙汰、という言葉すら思い浮かんでくる。
8 :
アネゴ
2025/03/23 22:42:59
ID:xnGvyrsrR.
「眠れないのかい?ダンナ」
すぐ隣にいるイナリワンが、心配そうに言った。
今、二人は大きめの敷き布団と掛け布団に、枕を二つ並べて寝ている。
そうした方が洗うのも楽だし、イナリが来ない日は、イナリトレは大きい布団でゆったりと寝れるという、イナリの提案によるものだ。
ちなみに、最近ではイナリトレが一人で寝る日に、広すぎる布団の中で寂しさを感じ始めているが、それもイナリの予想の内だとイナリトレは知らない。
「ああ、いざ注意するって考えたら、少し自信が無くなってな」
「てやんでい。だったら、あたしも付き合ってやるさ」
「さすがに、それは……イナリも暇じゃないだろ?」
「水臭いぜ、ダンナ。見回りに付き合う時間くらいあるってんだ。それに、ダンナ一人でやっていけるまでの手伝いって思えば、何も問題ねえだろ?」
イナリは顔をイナリトレに向け、じっと目を見つめた。
イナリの力強い目をみつめるうちに、不思議と不安が無くなったイナリトレは、安心して頷いた。
「そうだな。イナリの人望があれば、いきなり俺一人でやるよりも、注意をきちんと聞いてくれるかもしれない」
9 :
キミ
2025/03/23 22:43:39
ID:xnGvyrsrR.
「へへっ、困った時のイナリ様ってな。だから、安心して眠っちまいな」
イナリはおもむろに、イナリトレの頭を胸に抱えた。
最初は気恥ずかしかったが、今ではこの行為にイナリトレは安心感を覚えていた。
イナリトレは頭の中に、眠気が満ちていくのを感じながら考える。
大丈夫だ、問題ない。
基準も決まった、注意する時もイナリが居てくれる。
だから、自信を持って風紀委員の仕事をやれるはずだ。
自然な距離感から外れていたら注意する。簡単な仕事だ。何も問題はない。
イナリの身体を抱きしめながら、イナリトレは穏やかな眠りの中に落ちていった。
10 :
貴様
2025/03/23 22:44:45
ID:xnGvyrsrR.
翌日。学園で風紀委員の活動を始めたイナリトレとイナリワン。
トレーナーとウマ娘に注意するたびに、「お前らにだけは言われたくない」と猛反発を受け、彼らを風紀委員に任命した学園の運営部にクレームが殺到。
一日限りでお役御免となったのだった。
11 :
トレぴっぴ
2025/03/23 22:45:18
ID:xnGvyrsrR.
【終わり】
12 :
お姉ちゃん
2025/03/23 22:51:28
ID:.AnHxGLelM
う~~~~~~ん
この何も指摘できないおまいう
13 :
お姉ちゃん
2025/03/23 22:57:59
ID:DhCoEQ8/tM
誰だよよりにもよってこいつら指名した奴
14 :
お姉さま
2025/03/23 23:16:36
ID:u.GXwW0H4U
多分理事長が指名したんだろうな
本番以外は全部やってそうなこの二人の実情なんて知らなそうだし
15 :
お姉さま
2025/03/23 23:41:48
ID:8qcjrrmu7A
>>14
んな「やってない犯罪は殺人だけ」のシーザーみたいな言い方しなくても…
16 :
トレーナー
2025/03/24 11:24:48
ID:v2lxL4xdjU
コンコンしたんかイナリ!
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