「むー、食堂の裏メニュー『限定30皿の極上シーフードカレー』、トレちゃんの分で最後だったからって、一人じめは良くないと思うな～。せめて味の感想だけでも聞かせてよ～。
……あー、そういうこと言われると、余計に食べたくなってくる～！ほいっ、スプーンもらいっと。そりゃっ、ぱく！っと。んー！貝のダシがスパイスと混じり合っていておいしー！
え？トレちゃんのスプーンで食べて良かったのかって？もう、ウチとトレちゃんの仲だから気にすることないって……そりゃっ、ぱく！っと。ふふん、そうやって隙だらけだと、ウチが全部食べちゃうからねー。
おっと、あっ、ウチのスプーンがトレちゃんに取られた！元々トレちゃんのだって？そうだけどさー、あー、そんな美味しそうに食べたら、またしても食べたくなってくる～！え？口開けろって？あーん……んんっ！やっぱおいしー！
ひひっ、わざわざ食べさせてくれるなんて、結構優しいとこあんじゃん。トレちゃんのそういうとこ、ウチは好きだよん。だからもう一口……って、その手には乗らないって？トレちゃんのいけず～！このこのっ！」

「……」
邪悪なるものあらば心の鎧を身に付け、ハヤブサの如くダートを切り裂くウマドルあり。