83 : トレぴ   2023/12/25 00:06:55 ID:C6r8FKdwpE

それはウマ娘のレース、皐月賞での出来事だった。
1番人気でないにしろ上位人気のゴールドシップ。俺は彼女のトレーナーだ。クラシックを取る可能性が高いウマ娘として彼女の動きが注目されていた。しかしゴルシはゲートから出た瞬間、とんでもない行動に出たのである。「いやだって『ゴーーーール』って言ってんだしさ、そりゃゴーーールって言わないとダメでしょ」
と、言い切ってスタート直後にフライングゴーーーールを決めてしまったのだ。
大歓声が一転、悲鳴や罵声の叫びが響き渡るレースになった。レースが終わった瞬間、ゴルシは俺と一緒に学園内を逃げ回り、トレーナー室へと立て籠もっている。
「これいつまで籠っていねーといけないか?」
「知らないぞ...」
「おーいたづなさーーーーん? 開けてー! もうしばらく泊まるからーーーっ!!」
俺はこの声を聞いてまずいと思ったが一種の賭けだとも思った。トレーナー室で一緒に叫ぶなんてやりたくは無かったが……