761 : 貴様   2023/08/13 11:37:16 ID:C1DWIah5uY

「オペラオーよ、気を付けなさい。数々の困難が貴方を待ち受けていますよ」
「嗚呼、女神よ!ご忠告確かに受け取った!しかし!ボクはそれでも行かねばならない!それがテイエムオペラオーの定めだから!」
テイエムオペラオーは勇猛な足取りで舞台袖に消えた。
第一部が終わり、しばし休憩となる。
「ブラーヴァ!ダイヤ君!素晴らしい演技だったよ!本物の女神が舞い降りたのかと錯覚してしまう程にね!」
「ありがとうございますっ!・・・でも、オペラオーさんの輝きの秘訣が何なのかまだよく分かりません。オペラに参加すれば何か掴めると思ったのですが・・・」
純白の衣装を身に纏うサトノダイヤモンドは考え込む。
「もっとオペラオーさんみたいに動きを大きくするとか、セリフを歌にしてみるとか・・・」
オペラオーはその様子を見て、何を思ったか手鏡を取り出した。
「見てごらん。この鏡に映る美しい物は何だい?」
ダイヤは見たまま答えた。
「えぇと、オペラオーさんの顔?」
「そう、このボクの美しい顔!鏡は己を映すのさ!」
オペラオーは手鏡をダイヤに向けた。
「では、今は何が見える?」
これも、そのまま答えた。
「私の顔、です」
「そう!君の美しい顔さ!鏡が映しているのはボクじゃない。君の輝きなんだよ!」
ダイヤは言葉の意味をくみ取ろうとする。
オペラオーは続けた。