681 : トレーナーさま   2023/05/17 19:11:53 ID:gqTMLiYDZk

そよ風は言いました。
「ここは風がありませんね・・・」
「んじゃ風感じに行くしかないっしょ!」
太陽はそよ風の手を引いて走り出します。
「この前行った時さぁ、マジ風吹きまくってたし!」
たどり着いたのは山のふもとでした。
「山風は嵐とも呼ばれます。確かに、良い場所ですね」
その山では小鳥のおしゃべりに木の葉がうなずいていました。
「ハイキングでもブチアゲしか勝たん!パリビにとっちゃ山すらパーリィなんだが!」
木もれ日の中を進むそよ風と太陽。
にこにこと飛び跳ねながらてっぺんまで登りました。
「ね、言ったっしょ?」
ピューンと吹き抜けるさわやかな風。
そよ風は風と一つになりました。
「ヘリオスさんはどうしてここまでしてくれるのでしょうか?」
そよ風は不思議そうにしていました。
太陽は答えます。
「へ?ダチの笑顔みたいって思うのは当然じゃね?」
そよ風はまだ不思議そうでした。
でも笑いながら太陽に言いました。
「もしヘリオスさんが凩にお困りの時は、私が」
太陽は言葉を遮って言いました。
「ウチが落ち込むなんてマジありえんてぃー!」