デジたんの娘がヒトミミだった時
1 : トレーナーさま   2023/07/03 00:49:40 ID:DMn6Mu4xVk
ウマ娘のお姉ちゃんとヒトミミの妹ちゃん。
デジたんとしては母として平等に愛してきたと思ってるけど、
妹ちゃんはヒトミミでデジタルの期待に応えられないことに引け目を感じてた。そんな時にトレセンに進学したお姉ちゃんが怪我をして志半ばで引退することになる。
お姉ちゃんのことでウマ娘を推すことをやめてしまったデジタルに
お姉ちゃんが
「お母さんみたいにできなくてごめんなさい。おかあさんの名前に泥を塗ってごめんなさい…」
泣きながら謝った後に、妹ちゃんからも
「ウマ娘じゃなくてごめんなさい…。ヒトミミに生まれてごめんなさい…」
って謝られて感情ぐちゃぐちゃになってほしい。
2 : トレーナー君   2023/07/03 00:51:47 ID:DMn6Mu4xVk
逆にデジタルがウマ娘として活躍する姉に引け目を感じた反抗期の妹ちゃんに罵倒されて
「ウマ娘に産んであげられなくてごめんなさい…」
って泣くのも良き
3 : トレ公   2023/07/03 09:24:27 ID:APGYZ.ZPT2
デジたんなら最終的には生きとし生けるものを応援してるだろうと思える程度の信頼はある。
4 : 相棒   2023/07/03 10:06:36 ID:6AD8ujA8Xk
『好き』なウマ娘に対してあれだけ情熱を見せるデジたんが、『好き』な自分の子どもに対して愛を捧げないわけがないと言う確信がある
5 : アナタ   2023/07/03 11:38:23 ID:rA56ijniMs
ヒトミミちゃんの授業参観でヒョエ〜してたら、自分も愛されてるって思えるようになるのかな?
6 : トレーナー君   2023/07/03 12:23:26 ID:EA2nYG6DcM
そして夏の五輪と冬の五輪で金メダルを取ることになる妹ちゃん
7 : トレぴ   2023/07/03 22:12:15 ID:AO6Op5jHyY
「──それだよ。ヒトの身に生まれながら速度の臨界を求め、果てなき競争を渇望するその"魂"。ソレこそ最後のピースに相応しい!」
「驚かせてしまったかい? なに、怪しい者ではないさ。ご母堂の……学生時代のルームメイト、ということになるのかねぇ。おや、私の名前を識っているのかい。公式のレースになど数えるほども出ていないはずだが……『神話』? ふむ。まあ私の話はどうでもいい」
「君のような存在を私は探していたのだよ! 尻尾を持たず名を持たず、生まれながらに競走能力を殺された純粋な凡夫でありながら、レースへの渇望はヒト一倍……いや、『ウマ一倍』と言っていいほどに強い、そんな"魂"を! "外側"はもう完成しているんだ。君はちょっとその……体と心を私に委ねてくれればいい。なーに悪いようにはしない時間はたっぷりあったんだ無闇矢鱈に全身光らせるような副作用はないさ。臨床試験も済ませてある。味も効能も実験体のお墨付きだよ」
「私のモル──協力者になりたまえ。そうすれば君を、姉や母にだって競り負けないほどのウマ娘にしてあげようじゃあないか」
8 : 大将   2023/07/03 22:12:52 ID:AO6Op5jHyY
「絵空事ではないさ。フィジカルは科学技術によって充分に──とは言えないが、最低限の補強が可能だ。デビュー前の、ちょうど本格化が始まった頃の水準であれば、誰だって押し上げてやれる」
「前例? たしかに存在しないねぇ。問題はその先だったんだよ……肉体的には申し分ない測定値まで仕上げられたとしても、ゲートが開いた瞬間にヒトはウマ娘には及ばぬ存在となる。数値の上では並べたとしても、物理を超えたナニかがヒトとウマ娘との間に絶対的な隔絶を齎すと……全ての検証結果がそう示したとき、私は閃いたのだよ」
「"魂"だ。この身体のナカに在りながら世界の理のソトに存在するモノ。ウマ娘をウマ娘たらしめるモノとは、そういう存在なのではないかとね。幸いにもそういった方面に一家言ある知人が居てね。彼女の協力もあって私は──"魂"の計測に成功した」
「証拠、ねぇ。そこまで疑うなら奇人の戯言と断じてママとおねぇちゃんの居るおうちに帰りたまえ。いきなり現れたかと思えば"魂"だの何だの突拍子もない話を始める白衣の不審者の話を、それでも君が聴き続けずにはいられないのが、今の私に示せる最大の証拠さ。君の"魂"は、すでに私の夢物語に囚われている」
9 : キミ   2023/07/03 22:13:52 ID:AO6Op5jHyY
「続きを聴きたいかい? よろしい。我々──この場合は我々"ウマ娘"に宿る魂を指すが、コレは我々の意志のようで意思ではない。我々の意思が"そうしたい"のではなく、意志が我々を"そうさせたい"状態に……ついて来られなくなったかい? まあ、これは我々──ウマ娘特有の感覚だからヒトの君には理解できないのも道理と……そんな顔をしないでおくれよ。ならば手っ取り早く体感させてあげよう。少し、腰を落としたまえ」
「これで……どうかな? 体が軽くなったような感覚があるかい? 呼吸が激しくなったねぇ、胸が高鳴る? 興味深い。どうやら君の魂との親和性は想定していた以上のようだ」
「君がかぶっているマスクには、ある存在の"魂"が添加してある。詳細は不明だが、我々ウマ娘の……いや、我々に宿るナニかの"魂"に近い計測値のモノさ」
「目を閉じて。想像するんだ──ターフの上、スタンドは大観衆。コーナーを曲がって、前を行くウマ娘たちの背が目に映る。最終直線だ。遥か前方のゴール板に向けて、君の脚が加速を始める。バ群を割って前へ、前へ……割れんばかりの歓声に背中を押されて、君は次々と対戦相手を抜いてゆく。最早君の前に何者も居なくなったとき……なんだい? 『やっと辿り着いた』? それは重畳。ならばそこが、ずっとずっと夢見続けた君の目的地だね」
10 : トレーナー君   2023/07/03 22:14:33 ID:AO6Op5jHyY
「残念ながらその景色は、マスクに宿る"魂"が見せた幻さ……今のところは、だがね。科学によって肉体を補強し、私の技術で"魂"を補完すれば、ヒトはウマ娘に並ぶことができる──かもしれない。最初の一歩は踏み出した。私と共に、次の一歩を踏み出す勇気はあるかい?」
「……そうと決まれば準備を始めなければ。何のって、君をトレセン学園に入れるのさ。現役にもOGにも、私の技術のおかげで走り続けられたウマ娘がごまんといる。一人ぶんの編入枠なんて容易いものだよ。マスクで耳を隠し、この私特製脳波で動く尻尾くんを取り付ければ……うむ、ハンドメイド感も少々見えるが誤差の範囲だろうさ。顔が見えないのは問題じゃないかって? 日本人ウマ娘の凱旋門賞の最高着順は? 正解だ。それでは彼女らの顔を思い浮かべてみたまえ、二人ほどいるだろう。アレが可ならそのマスクにだって文句は言えないはずさ。なーに、重要なのは中身だよ。君の闘志が燃え続ける限り、そのマスクの"魂"が君をウマ娘に仕立て上げてくれる。いくらガワがハリボテだったとしても、ね」
11 : トレーナーちゃん   2023/07/03 22:14:58 ID:AO6Op5jHyY
「それはそうと、ウマ娘らしい名前が必要だねぇ……ふーむ、君の存在は競走能力を持たない、あるいは失った者たちへ……幾多の挫折や諦めを踏み台に、その死者たちへ捧げる──」
「挽歌……ふむ、──"ハリボテエレジー"?なるほど、君の……その"魂"が、そう叫んでいるんだね」
12 : アナタ   2023/07/03 22:16:06 ID:ZlkgY/CAoU
デジタル「またまたご冗談を、私の子供が可愛くないことなんてありえませんよ、そりゃウマ娘ちゃんみたいに早くは走れないでしょうけどその努力と汗は本物ですから、それに勝る尊みなんてありませんよ」
13 : お前   2023/07/04 00:48:47 ID:5.aWyXPQzQ
なんかタキオンおるな
14 : マスター   2023/07/04 00:53:32 ID:LwT6mwUj0U
そして産まれるヤマニンキングリー
15 : トレーナー君   2023/07/04 01:43:37 ID:nMgr6pvzmw
「もう私は走れないんだ!」
姉は叫ぶ。雨が窓を叩きつけるように聞こえていた蝉の声はもう聞こえない。
去年デビューした姉は、誰かのものを壊してしまった幼子のように俯きながら帰ってきた。
私が持たない「勇者アグネスデジタル」から授かった脚を壊して。
そして泣いているのだ。遠い記憶の中の姉のように。
元トレーナーの父は何か言いたげだが――言えない。治らないと経験則で知っているから。
これまでも私たちをやさしく見つめてきた母。これまで見たことのない目で姉を見て言う。
「それでも」「うるさい!」
「それでもあなたはあたしの娘。走れても走れなくても大切な娘」
そうして母は姉を抱きしめた。気付けば母も泣いていた。父はそれを覆い守るようにして声を嚙み殺して泣いている。
始めは振りほどこうとしていた姉だったがしまいには抱き合って泣いていた。
家族愛か、と思うと目頭が熱くなってきた。
ただ私から流れ出た涙には不純物が混ざっている気がした。

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