ウマ娘達も年頃の女の子なのでバレンタインデーはトレセン学園でもあちこちでチョコレートのやり取りが見られる

ほとんどが担当ウマ娘から担当トレーナーへ送られるチョコレートだが、いくつか例外もある

その例外のうちの一つが担当トレーナー不在のウマ娘からトレーナーへ送られるチョコレートである

年度末も迫ろうという時期になって未だに担当契約が出来ていないウマ娘、特に本格化を迎えて相当時間が経過してしまっているウマ娘は自身の肉体のピークが無為に過ぎていく焦燥感たるや凄まじいものがある

そんな担当のいないウマ娘が一縷の望みと表現するのすらはばかられる儚い願いを込めて僅かでも脈の有りそうなトレーナーにチョコレートを送る

もちろん「チョコレートあげるから担当になってください！」などと露骨なことは言わない（というかそんなことを言える図太さがあるウマ娘なら大体すでに契約を済ませている）

いかにも義理チョコですよというポーズを装いながら、すがり付くような目をして下手な本命チョコよりも気合の入ったチョコレートをトレーナーに渡す……そんな光景が毎年学園内の日陰の方でちらほら見られるのだった