トレーナーとお出かけ中、トラックが自分達目がけて猛スピードで突っ込んで来た。

避けようとするも運悪く転んでしまい、起き上がると既にトラックは目の前。　

もうダメだと思い目を瞑った瞬間、誰かに突き飛ばされる。振り返るとそこにはトレーナーの姿があった。

その直後にトレーナーは暴走したトラックに轢かれた。

トラックはそのまま空き地に突っ込み停止し、トレーナー以外の被害者はいなかった。後に運転手は心臓発作により暴走前に既に息絶えていたと判明する。

倒れているトレーナーの元に慌てて駆け寄ると、全身血まみれで目を見開いたままピクリとも動かない。

呼吸も心臓も止まっていた。

泣き叫びながら必死に心臓マッサージを施すが口や鼻から血が溢れ出すばかり。それでも構わずに必死に心臓マッサージを続ける。

やがて救急隊が到着しトレーナーはすぐに近くの病院へ搬送されていった。

身体中にトレーナーの血がついたまま放心状態で、走り去る救急車をただただ見つめる。

トレーナーは懸命な治療により蘇生したが、全身各所を粉砕骨折し内蔵や脳に激しい損傷を受けており、かなり危険な状態だと医師から説明を受ける。
　
意識が戻る可能性は極めて低く、奇跡的に意識が戻ったとしても重い後遺症によりトレーナー業どころか日常生活に戻るのも困難だろうと説明が続く。

あまりに非情で残酷な運命を受け止められず、部屋を飛び出し人目も気にせず病院中に響き渡るほどの大きな声で泣き叫び続けた。