交通事故に遭って数か月の長期入院となったトレーナーに一刻も早く快復してほしくて「仕事をせずに治療に専念するように」と暇を与えたルビーだったが、ある日時間を取ってトレーナーを見舞いに病院を訪れてみるとリハビリルームにいるようで離れた場所から様子を伺ってみたところ、「ダイイチルビーは常に厳しくて俺はいつ解雇されてもおかしくないんだ」「俺は彼女に一度も認められたことはなくて、余り物で選ばれたトレーナーだから死んでも努力を止めてはいけないんだ」「ダイイチルビーがより良いトレーナーを見つけるまで俺のせいで不甲斐ない思いをさせてはいけないんだ」等と言いながら、トレーナーが看護師に向けて焦燥感が高まったような表情を見せて、這いずるように体を動かながら必死にリハビリをしている様を見てしまい、自分とトレーナーは確かな信頼で結ばれていたと思っていたが実際はそんなものはなくて、自分が一族の一人として輝く為に邁進していったこれまでの立ち振る舞いはトレーナーを焦らせるばかりで追い詰めさせてしまっていただけだと知り、けれどもどうしてそうなってしまったのか理解できず絶望しているところに、トレーナーが松葉杖ごと床に転がってしまった音が響いた弾みで、咄嗟に病院から逃げるように出て行ってしまうダイイチルビーが見たい