検証にあたって、トニービン産駒との比較対象とするのはサンデーサイレンス産駒、ブライアンズタイム産駒とする。
それぞれが同時期に活躍馬を多数輩出し、「平成の種牡馬御三家」などと呼ばれて90年代～00年代を席巻した種牡馬たちである。
ウマ娘のモチーフとなったトニービン産駒、サンデーサイレンス産駒、ブライアンズタイム産駒の割合を計算し、それぞれを比較していく。

計算においては、各種牡馬の全産駒から割り出すのは非常に頭数が多く、また分母と分子の差から推測すると結果のパーセンテージに変化が出にくく見栄え的にも微妙である（あと単純にめんどくさい）。
そしてウマ娘に実装されたキャラのモチーフ馬はほとんどがGI馬であることから、ここでは各種牡馬のGI勝利産駒の中で何頭実装されているかをパーセンテージにする。

つまり計算に用いる数式は『その種牡馬の実装されたウマ娘のモチーフ馬である産駒数÷その種牡馬のGI産駒数』である。

対象とするウマ娘のモチーフ馬は、このデータをまとめた時点（2023年10月29日）でウマ娘公式ポータルサイトのキャラクター一覧に載っているウマ娘のモチーフ馬とする。
スペシャルウィークからドゥラメンテまでで、オルフェーヴルは含まない。全部で97頭。
（※参考URL　https://umamusume.jp/character/）

対象とするGI馬は、各種牡馬から産まれたGI馬とする。国内海外問わず、GIを勝った産駒ならば含める。

GIレースの定義は以下の通りとする。

・勝利当時にGIであったレース（現在は格下げや廃止になっているものも含む。大阪杯などの後にGIになったレースは格上げ前の時代まで遡らない）
・グレード制導入前の八大競走（1984年より前の皐月賞、東京優駿、菊花賞、桜花賞、優駿牝馬、天皇賞・春、天皇賞・秋、有馬記念）
・ダートGI/JpnI（1997年のダートグレード設定時にGI格を与えられた5レース［東京大賞典・帝王賞・マイルCS南部杯・川崎記念・ダービーグランプリ］についてはそれ以前に遡ってGIとして含む）
・海外GI（ローカルGI含む。格下げ・廃止等については国内GI同様）

障害GIについては、現在ウマ娘には障害レースが実装されていないので今回は除外とする。

では本題に入る。
いきなりだが最初に今回の検証結果を図示する。

見ての通りである。

実装率で言えば御三家の中においては差別されていない。むしろ優遇されている。
たしかに実装されている数で言えば最も多いのはサンデーサイレンス産駒だが、今回の定義における実装率ではトニービン産駒に倍近い差を付けられている。

ちなみにジャングルポケット・ノースフライトの実装前で比べても2/9=22.2％なので、実はこの時から既に割合で言えばブライアンズタイム産駒より実装率は高かったりする。
実装されているモチーフ馬の数で言えばたしかに御三家では一番少なかったのだが、実装率ではブライアンズタイム産駒の方がずっと恵まれていないのである。

そして現在は数、実装率ともにブライアンズタイム産駒が御三家で最少となっている。

それでは次に個別の一覧を提示していく。
なお、名前が太字で表示されている馬が、本研究の対象となっているウマ娘のモチーフ馬である。

長すぎるので三行で纏めて下されい！

一覧にすると改めて思うがSS産駒のGI馬めっちゃ多い。
実はこの研究、最初は重賞馬全てにしようと思ったのだがWikipediaのサンデーサイレンスのページを見て絶望してGI馬で妥協している。
ただ、結局妥協してもこの後筆者は地獄を見るのだが。

あと、レースのラインナップを見るとトニービン産駒がほとんど東京競馬場でしかGI制覇していないということがわかる。
ここまでコースに対して優位性を持っている血統も珍しいと思われる。

完全に蛇足だけど画像が縦長なせいでPC表示だとゴリウーに挟まれるディープスカイみたいな構図になってしまっているな。

最後に参考研究として、御三家以外の種牡馬についても実装率を調べたのでこちらの結果も提示する。

こちらではまず、メジロライアンに注目していただきたい。実はこの研究で唯一の、GI産駒が複数いてその産駒が全て実装されている馬である。
メジロライアン自身も実装されているので、唯一の親子全員実装でもある。ガーターベルトがなぁ…片方ずつなのがエモエモなんだよなぁ…

それから、実装率下位のところを見ていただきたい。GI馬の数がディープインパクト61頭、デインヒル86頭、Danzig47頭である。
SSより多い。数えるのクッソ大変だった。
特にデインヒルは複数のサイトを参考にしたけど数が合わなくてわからなくなり何度も数え直した。86としたけど間違ってるかもしれない。

他にも数え間違っている可能性はあるのだがご容赦いただきたい。半分暇つぶしみたいなもんですし。

以上が今回の研究結果である。

結論としては

・いわゆる御三家において、実装数ではサンデーサイレンスが最多
・GI馬実装率ではトニービンが最多
・両方最少なのは、現時点においてはブライアンズタイム

よって『トニービン産駒は差別されておらず、むしろ数値的にはブライアンズタイム産駒の方が恵まれていない』と結ぶ。

ブライアンズタイム産駒も充実させるためにシルクジャスティスとかファレノプシスとかフリオーソとか実装しないですかCygamesさん！！

以上で研究報告を終わります。
ご清聴ありがとうございました。

あとは感想なりツッコミなりあればよろしくお願いします

>>14
これまでは実装数だけに着目しておりましたが、ウマ娘に実装されているG1勝利産駒が占める割合を算出すると大きく印象が変わるのですね。大変ありがとうございました。

それはそれとして
→☝💥🥃←

サイゲはそもそも「SS産駒実装させて下さい」みたいな頼み方してない
あくまで個別の馬主と交渉してる訳で、許可が降りた馬が特定の産駒に偏ったとしてもそれは結果論であって差別もクソもない

調べてもよくわからないんだけど
「サイゲームスはトニービン産駒を差別するのかー！」ってセリフの元ネタは何なんだろう？

>>15
感想ありがとうございます
めっちゃ→☝💥🥃←ですよね

>>16
そういうことはもちろん前提として理解しておりまして、実際に差別してるとは少しも思ってないですよ
あくまであのワードをジョークとして捉えて、実際数値にしてみたらどんなもんなんだろうということで調べております

>>17
自分も調べたんですけどよくわからないんですよね
誰か知ってたら教えてほしい

>>18
タキオンとマンカフェが最初からいるのにジャンポケだけいなくて、BNWとかオペドトウアヤベとかはそろってた(&トプロも来た)からトニービン産駒の牡馬筆頭でありクラシック3強の自分も出せ、って話だったかと(うろ覚え、間違ってたらごめんなさい)
あと多すぎるSSと金看板であるナリブ・マヤノの両方がいたBTと比べるとチケゾー・女帝だけ(だけってのもおかしいけど)のトニービンは地味っちゃあ地味だったかも

今サニブが実装されるって言った？

指定交流”重賞”時代もGⅠに含めているからミスタールドルフとか!?ってなったわ

>>21
すまん、>>4見てなかったわ

はえー…トニービンは恵まれとったんか。かなり面白い研究でした！

>>17
うまゆるで絶滅危惧種って言われたからかな？

かなり面白い研究だった。
改めてSSのバケモノさ加減も分かったし、そもそも種牡馬としてG1馬の親父になること自体レアケースなのにG1馬複数だしてる種牡馬はマジで凄いんだなって思った（小並感