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トレーナー 2023/10/19 18:31:04
ID:MEkIeVFKsw
商店街の街並みが切り取った
縦長のフレームの中で、
彼女は控えめに笑っている。
手のひらに太陽をのせて、
子どもっぽいねと笑っている。
当人もまだ、子どもだというのに
小さな肩に圧しかかる内川と、
胸に灯る闘志と、
うすく固く蓋をする諦観。
それらすべてをひっくるめて、
あの子は笑う。
だから、思うのだ。
太陽ひとつ。
直径約140万キロメートルの、
世界で1番大きい金メダルは、
彼女の手にこそ相応しい。
彼女に願う。
どうか笑っていてほしい。
この時だけでも、無邪気に。
空に願う。
あの子が太陽を掴む時、
そのやわい手が焼けてしまわぬよう、
包んでやれるのが、
自分でありますように。