イナリの爆弾発言を阻止するダンナ
1 : アナタ   2023/10/15 19:29:12 ID:2cssuR4Odc
「イナリ、インタビューの依頼が来たぞ。しかも、あの乙名史が参加している月刊トゥインクルだ」
「そいつは嬉しいことじゃねえか、ダンナ!この仕事をこなせば、ますますあたしの名も、ダンナの名も上がるってもんでい!」
「そのことなんだが、一つ注意してくれ」
「なんだい?」
「今回のインタビューでは、プライベートなことも聞かれるはずだ。その質問に、俺たちが普段過ごしていることをそのまま答えるのはまずい」
「なるほど、イメージがどうこうってことかい。だけどなあ、あたしは嘘をつくのが苦手なんでい」
「その辺は俺がフォローするから、イナリは普段通りに話してくれ。下手に嘘をつくよりも、自然体でいたほうがいいはずだ」
「分かったぜ!そんじゃ、あたしが下手なことを言いそうになったら、頼むぜダンナ!」
「任してくれ、イナリ」
2 : お姉さま   2023/10/15 19:43:23 ID:2cssuR4Odc
「イナリワンさん、イナリワンのトレーナーさん。月刊トゥインクルの乙名史悦子です。今日はよろしくお願いします。今回は、インタビューを引き受けて下さり、ありがとうございます」
「へえ、よろしくお願いいたしやす!そんじゃ、堅苦しいことは抜きにして、バンバン質問してくんな!」
「はい。まず、最近寒くなってきましたが、イナリワンさんは風邪対策に何かしていることはありますか?」
「おう!もちろんあるぜ!寒い夜は、ダンナと布団の中でドロドロになるくらい抱き合って、鼻と鼻がぶつかるくらい顔を近づけてなあ、そしたら身体がかっかと熱くなってくるんで……」
「お雑煮を作ります」
「そ、そうでい!風邪が吹っ飛ぶくらい、ぐつぐつ煮込んだ熱い雑煮を食うんでい!そんで、ダンナの白いとろとろした……」
「白い餅がとろとろになるくらい煮込んだ雑煮を食べて、風邪対策に役立てています」
「かーっ!ダンナに上手くまとめられちまったぜ!」
「素晴らしい!一流のアスリートとトレーナーが鍋を囲んで雑煮を食べる絆!とても参考になりました!では、次の質問に行かせてもらいます」

3 : お前   2023/10/15 19:56:14 ID:2cssuR4Odc
「イナリワンさんは、休みの日はどのように過ごしていますか?」
「おう!ダンナと一緒に出かけてるぜ!」
「おお、お出かけでトレーナーさんと絆を育んていると!例えば、どこに行かれるんでしょうか!?」
「そりゃ色々だぜ!大井の街をぶらぶら歩いたり、ちょいと遠出して動物園や水族館に行ったりするんでい!人が多いとこじゃ、はぐれねえように、手をつないだり、ダンナの足に尻尾を巻きつけたり……」
「手をつないだり、尻尾を……尻尾ですか?」
「学園で流行ってるんです」
「そんで、いい感じに盛り上がってきたら、二人きりになれる場所で肩を寄せ合って……」
「肩を……?」
「学園で流行ってるんです」
「そんで、最後にはダンナと家に帰ってしっぽりと――」
「学園で流行ってるんです」
「素晴らしい!たとえ休日でも、絆を育む担当ウマ娘とトレーナーの姿!私も熱くなってきました!では、次の質問に行かせてもらいます!」

4 : 相棒   2023/10/15 20:02:21 ID:vj5rGZbQPI
全然誤魔化せてないじゃないか
5 : トレーナー君   2023/10/15 20:03:49 ID:WctPV0TILo
イナリは脳みそ油揚げかなんかなの?
6 : トレーナー君   2023/10/15 20:04:53 ID:oNsl.yx5Ac
多分乙名史さん察した上で手心加えてくれるんじゃねえかな…
7 : 使い魔   2023/10/15 20:08:02 ID:g3fXRRnmiE
話を盛りがちな乙名史記者なら、「あ、これ盛ってんな」って社内が察して神回避できる可能性も……。
8 : ダンナ   2023/10/15 20:16:44 ID:2cssuR4Odc
「次の質問です。最近のイナリワンさんの悩みを教えてください」
「おう!実は、大井で部屋を借りようと思ってるんだけどな。ダンナは子供ができた時のことを考えて、部屋が多いところがいいって言うんだがよ」
「そ、そういう知り合いがいて、イナリが相談されてるってことです」
「なるほど、知り合いからの相談、と」
「けど、あたしは子供とダンナと一緒に川の字を作って寝たいって思ってな。部屋は少ないけど、広いへやの方がいいんじゃないかって言ったら、ちょいと口論になっちまったってわけよ」
「ははあ、なるほど」
「ダンナが将来のことを考えてくれるのは分かるんだが、あたしもなかなか譲れなくてなあ。結局、昨晩は一晩中喧嘩しちまったぜ」
「それはそれは。ですが、イナリワンさんは元気そうですね。トレーナーさんの方はげっそりしてますが」
「イナリの体力はすごいので。とりあえず、知り合いからの相談に悩んでいるってことです」
「時にぶつかり合いながらも、育まれる絆。とても素晴らしいです!では、次の質問に行かせてもらいます!」

9 : キミ   2023/10/15 20:30:00 ID:2cssuR4Odc
「次の質問です。食欲の秋ということで、食べ過ぎで体重が増えることに悩む選手が多いと聞きますが、イナリワンさんはどうでしょうか」
「てやんでい!そりゃ、毎日ダンナと一緒に飯食って、毎日ダンナにハグしてもらって、毎日ダンナの隣で安心できる時間を過ごしてりゃ、体重が増える時もあるけどよ、それと同じくらい厳しいトレーニングをしてるから問題ねえぜ!」
「なるほど、毎日ハグして……ハグですか?」
「ハブ食ってトレーニングすれば問題ないってことです」
「なるほど!」
「そんで、体重が増えた時には、あたしへの戒めとしてダンナが腹をつまんでくるんだが、そん時は物凄く悔しくてなあ。この間家の風呂場でやられた時には、悔しさのあまり、一晩中熱い喧嘩をしちまったぜ」
「担当ウマ娘に注意喚起すると共に、一晩かけてダイエットの計画を話し合ったということです」
「素晴らしい!トレーナーとウマ娘、二人の努力があるからこそ、レース選手として理想的な体重を維持できるということですね!では、次の質問に行かせてもらいます!」

10 : トレピッピ   2023/10/15 20:51:17 ID:2cssuR4Odc
「最後の質問です。これは、読者からの質問なんですが、ズバリ!イナリワンさんに恋人はいらっしゃいますか?」
「言うまでもねえ!ここにいるダンナこそが――」
「ダンダン、つまりだんだんそういうことも考えていきたいってことです」
「なるほど」
「ダンナとあたしは一心同体!いや、まさにお互いの運命の糸をつむいで一本の縄にした関係でい!」
「レース選手的な意味ですね」
「なるほど」
「胸が焦がれるくらい熱い日々を共に過ごし、相手が思ってることが何となくわかる。時には喧嘩することもあるが、最後にはより強い絆で結ばれる。まさに最高の相棒でい!」
「日々のトレーニング的な意味ですね」
「なるほど」
「なんでい!ダンナはあたしのことが好きじゃねえのかい!?」
「バカ!!!好きに決まってんだろ!!!あっ……」
「えっと……?」
「……その、今の言葉は嘘ではないんですが、すき焼き的な意味というかその……」
「素晴らしい!恋人という枠に留まらない固い絆が、お二人にはあるということですね!」

11 : キミ   2023/10/15 20:56:03 ID:WctPV0TILo
この記者アホかな?

…アホやな
12 : トレーナー君   2023/10/15 21:01:22 ID:2cssuR4Odc
「本日はお二人の固い絆を見せて頂き、ありがとうございました!」
「ありがとうございやした!記者さんよ!」
「……ありがとうございました」
「雑誌への掲載時期などは、後日連絡します。それでは、また機会があればお会いましょう!」

――――――――――――――――――――――――

「ってなわけで、ダンナのおかげで見事インタビューを切り抜けたってわけよ!バンブー!」
「さすがイナリ先輩とトレーナーさんっス!」
「イナリのパワーがすごくてな。誤魔化すのが大変だった」
「そんで、こいつがそのインタビューが載ってる今月号の月刊トゥインクルってわけよ!早速読んでみようぜ!」
「押忍ッ!巻頭カラーページでイナリ先輩の写真が載ってるから、期待がすごいっス!」

13 : アナタ   2023/10/15 21:04:05 ID:JFaKH3dprU
⚡ホンマどうしようもない色ボケ娘やで
ダーリンもそう思うやろ?
14 : 貴方   2023/10/15 21:08:11 ID:vj5rGZbQPI
最後思いっきり漏れ出してなかった?
15 : お姉さま   2023/10/15 21:12:20 ID:FnU5oAlufE
⚡️な〜にがコンコンやっちゅうねん!トレーナーとイチャイチャしすぎて頭コンコンチキになったんとちゃうか〜〜
16 : モルモット君   2023/10/15 21:20:33 ID:2cssuR4Odc
『イナリワンの風邪対策は、担当トレーナーとのドロドロに煮えたぎった添い寝にあり!?』
『イナリワンの休日は担当トレーナーとの熱い逢瀬!』
『イナリワンの悩みは、将来の旦那と住むお部屋探し!』
『ダンナと一緒に飯を食べ、熱いハグをして、熱い時間を過ごす!これぞイナリワンの肥満対策!』
『イナリワンの恋人とは一体誰なのか!?公然の秘密に迫る!』

「おう!大体インタビュー通りじゃねえか!」
「……そうだな」
「……誤魔化せてないじゃないっスか!」
「仕方ねえ!!!こうなりゃ、乙名史記者に連絡を取って、記者会見を開く!」
「開いてどうするんでい!ダンナ!」
「俺とイナリの交際発表をする!もう誤魔化すのはごめんだ!行くぞイナリ!」
「よし来た!行くぜダンナ!どこに行こうが、あたしはどこまでもついて行くからよ!」
「……行っちゃったっス。それじゃあ、アタシはトレーナーさんのところに行くっスかね。へへ、今日はトレーナーさんと水族館に行く予定があるから、楽しみで仕方ないっス」
こうして無事にインタビューを乗り切った、イナリワンとイナリのトレーナー。しかし、この数ヶ月後、バンブーメモリーも同じような目に遭うことを、まだ誰も知らない。

17 : お姉ちゃん   2023/10/15 21:21:14 ID:2cssuR4Odc
【終わり】
18 : お姉さま   2023/10/15 21:22:29 ID:g3fXRRnmiE
>>16
>『公然の秘密に迫る!』
あ、やっぱり公然の秘密なんだ……。
19 : マスター   2023/10/15 22:09:21 ID:WiOJljqaxU
>>18
確実に大井の人たちには知れ渡ってるだろうしな……
20 : トレーナー君   2023/10/15 22:27:37 ID:bBPSMDByKg
何やってんだよ……
何ヤってんだよ……
21 : アナタ   2023/10/15 22:34:41 ID:FnU5oAlufE
>>20
ナニ(を)ヤったんだよ・・・
22 : モルモット君   2023/10/16 17:25:33 ID:GfAGLa3Izg
「この記者会見にお集まりの皆様。実は、イナリワンのトレーナーである俺と、担当ウマ娘であるイナリワンはしばらく前から交際しておりまして……」
スポーツ新聞記者(知ってる……)
芸能雑誌記者(知ってる……)
乙名史記者(知ってます……)
23 : 使い魔   2023/10/16 17:41:54 ID:GIimSf9OOk
>>22
東京MXで観てる人「知ってた」

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