マック「セーブですわね?」
テイオー「うん」
マック「テイオーは『ターミナル』という映画を見たことはありまして?」
テイオー「ないよ。どんな映画?」
マック「東ヨーロッパの架空の国クラコウジアからアメリカにやってきた主人公のナボルスキーですが、彼が飛行機に乗っている間に故郷でクーデターが発生して政府が消滅、パスポートが無効になり入国することが出来なくなってしまいます。アメリカへは入れず、かといって故郷へ引き返すことも出来ず、ナボルスキーは空港の中に長い期間留まることになってしまうのです」
テイオー「うわー、大変じゃんそれ」
マック「確かに状況はかなり不幸なのですが、この映画が面白いのは主人公のナボルスキーがやたらと真面目かつバイタリティに溢れていて、空港から抜け出して不法入国しようとすれば出来るのにそれはせず、空港の中で生活をしながら不慣れだった英語を独学で習得し、そのうち空港内で建設業者に雇われて本格的に仕事まで始めてしまうのです」
テイオー「へー、ちょっと楽しそう」
マック「人生どんな状況でも前向きさが大事ということかもしれませんね。ちなみにこの映画は元になった実話がありまして、昔とあるイラン国籍の難民の方がフランスのシャルル・ド・ゴール空港内で生活していたことがあったのです。その期間はなんと18年間という映画とは比べ物にならない長さでした。当たり前ですが映画のように楽しそうではなかったとのことです」
テイオー「そりゃまあ、そうだろうね……」