721 : あなた   2026/09/18 22:53:32 ID:/nVw.pSmGE

『卒業後のヴィルシーナと初めてデートに行くラブコメ』

ヴィルシーナが卒業してから早数ヶ月が経った今日、彼女は元担当トレーナーであるヴィルトレとデートに出かけていた。

今までおでかけに行くことは何度かあったが、シューズ選びや祝勝会の食事、家族へのプレゼント選び等の体裁(言い訳)が付きまとっていた。
しかし今の二人は交際関係にあるため、大手を振ってデートをできる間柄にある。

「・・・・・・」
「・・・・・・」
しかし二人の間に流れていたのは気まずい沈黙であった。

事の発端は数ヶ月前
卒業と同時に交際開始することになって、両親に挨拶は殆ど同月に行われ、そのまま将来のことをヴィルシーナの家族含めて話し合ったり
結果ヴィルシーナと同棲する事になり、そのための部屋探しをじっくり探そうとしたら彼女の父親が持っていたマンションに一室空きがあるとのことで、そこに住むことになり
急ぎ二人の転居届を出し、ヴィルトレの賃貸や光熱ネット契約を解約して、それぞれの引っ越しの荷造りをして新居に持ち出し荷解きして・・・

と、目まぐるしい春休みを過ごし、ヴィルシーナの大学デビューがつつがなく終わったのがつい先日、丁度ヴィルトレの仕事の方も一段落ついたのでデートのお誘いをして出発したのがつい先程の事である。

道中はお互いに話しかけようとしては発言が重なり、その度に黙り込む。
「その、トレーナーさん、いい天気ですね・・・?」
「あ、あー、そうだね、良いデート日和だね・・・」
例え空が雲に覆われていても

「あー、ヴィルシーナ、今日のコーデかわいいね、似合ってるよ・・・」
「えっ?あ、はい、ありがとうございます・・・」
無難な話題を出しては生返事で返し、気まずさから会話を打ち切ってしまうのであった。