ふと、ヴィブロスが口を開く。
「お酒って、もっと酔いやすい物だと思ってたな~・・・」
ママ「ん~、それは人によるんじゃないかしら?パパやシュヴァルはたくさん飲めるけど、シュヴァルはどっちかと言えば酔いやすいでしょ?ヴィルシーナは飲む量と比例して酔うけど、聞けば好きな人の前だと簡単に酔って甘えん坊になるって言うじゃない?」
娘二人は既に顔が赤くできあがっている、シュヴァルはまだ父親と飲んでいる。
普段は控えめであまり話したがらないが、こうしてお酒を飲むと口が軽くなりおしゃべりになり、学校の事や友達の事、大切な人と見聞きした事、体験した事を嬉しそうに話している。
ヴィルシーナは母親の足の上に頭を乗せて横になって寝ている、子供の頃はよくこうやって膝枕をしてあげたらしいが、ヴィブロスが物心ついた頃には姉としてのヴィルシーナが完成してしまったので見たことが無い。
自分も酔ったらああなるのだろうと思って覚悟して来たが、実際にはあまり強いお酒が受け入れられず、酔う程飲めない体質であった。
長姉のように甘えん坊になって、想い人に年甲斐もなく甘える事が出来ないガッカリ感と、次姉のように飲んでは喋って飲んでは喚く、そんな飲兵衛にはならない安堵感を感じたヴィブロスであった。
ママ「とはいえ、カクテルの中には飲みやすくてもアルコール度数が高い物もあったり、悪いお薬を入れられた物を飲まされる事もあるから、どんな時でもお酒は信頼できる人と飲みなさいね?」
ヴィブ「うん、わかったママ。」
友達と家族と想い人以外の人とはお酒は飲まないようにしよう、そう思い大人の階段をまた一つ登ったのであった。