禁酒されたここまでが一ヶ月前の話
そして一ヶ月後の現在
「……………」
ヴィルシーナは夫がまだ帰宅時間でないことを確認し
一つの容器を開ける
「ちょこっとだけ…一杯だけ…」
言い訳しながら眺めるそれは、スピリタスの梅酒
アルコール度数98%のスピリタスで漬けた梅酒は一ヶ月ほどで漬かるそうだが
再検査で、見事合格が出た記念に飲もうとしているのだ
「いただきまー「シーナ?」
飲もうとした瞬間、優しい優しい声色が聞こえ、ヴィルシーナはまるで、壊れた機械のようにギギギと後ろを向く
「シーナ?なんで梅酒飲もうとしてるのかな?」
そこには笑顔だが、恐ろしい顔の旦那様が立っていた
「あ…あなた早かったのね…」
「うん、仕事が早く片付いたし、ご褒美にケーキ買ってきてあげたんだけど…」
どうやらヴィルシーナのだいすきなケーキを買ってきてくれたようだが
「約束破っちゃうような悪い子にはあげれないな」
そして冷蔵庫にケーキをしまい
「シーナ」
「ひゃいっ!」
「禁酒一ヶ月延長な」
「そんなぁ〜…」
「ただし、この梅酒は開けちゃったし飲んでしまおうね」
「やった〜♪」
そして数分後
「んくんく…一ヶ月ぶりのおしゃけ〜♪おいしい〜♪」
「しっかり味わっておきなよ?また来月まで飲めないんだから」
「ふぁ〜い…♪」