561 : トレぴ   2023/03/13 09:25:50 ID:G2bqrxEe1o

サクラバクシンオーはワンダーアキュートの荷物運びを手伝っていた。
「そこの畳の上に置いてくれるかい?」
「ハイ!ここですね!」
荷物は何重にも重ねられた重箱だ。
アキュートは一人で30段分ち以上運ぼうとしていた。
「ところでこの箱の中身は何なのですか?」
バクシンオーは中身も知らずに重い荷物を運んでいた。
「手伝ってもらったからねぇ。お裾分けだよ」
箱のフタを開けると、中に入っていたのは桜餅だった。
手渡された桜餅を受け取るとバクシンオーの眼が躍った。
「おおう!なんと!桜餅でしたか!」
「好きなだけお食べ〜。ふぁんからの贈り物なんじゃよ。流石に食べきれないからみんなに分けようと思っとったんじゃよ〜」
「なるほど!ありがたくいただきます!」
桜餅を口に入れると、春を感じさせる桜の良い香りが広がった。
「美味しいです!実は私、桜餅が大好物なんです!」
「そりゃ良かったよ〜。皆も喜んでくれるかねぇ」
バクシンオーは桜餅を飲み込むと勢い良く立ち上がった。
「ではこれから皆さんにバクシン的ハイスピードで配ってきましょう!この数なら全生徒に一個ずつでも足りるはずです!」
「良いのかい?ありがとうねぇ。でも、全生徒分は足りないと思うからあたしが追加で作っておくよ」
バクシンオーは重箱を抱え部屋を飛び出していった。
「ありがとうございます!バクシーン!」
「ふふ、元気いっぱいだねぇ」