52 : お兄さま   2025/08/02 19:13:43 ID:7NdHyN5yeA

希望を持って入学した中央トレセン学園だったが、想像以上にレベルが高く、デビュー戦でボロ負けして以降は未勝利戦でも勝ちきれない辛い日々。
唯一の励みだった地元の彼氏とのLINEも、最近はタイミングが合わず未読のまま。既読が付いてもそっけないスタンプだけが返ってくる。何度も電話してやっと出た時も何かと理由を付けてすぐに切られてしまう。
きっと向こうも忙しいのだろう、そう言い聞かせて夏休みまで耐え、地元に帰るとようやく彼に会うことができた。
しかしどことなくぎこちない態度で、こちらの話は上の空、久しぶりのデートも約束だから来たという雰囲気がぬぐえない。
食事だけ済ませて「ごめん、先約があって今夜は帰らないと」という彼を無理な作り笑いで見送ると、彼は振り返りもせず改札を抜けていった。
急に誘ってごめんね、また都合のいい時を教えてねとメッセージを送ろうとしていると、ふいに彼からメッセージが届く。
「こめん、好きな人ができた。別れよう。」
俺を置いて中央になんか行くな、地元のダートじゃダメなのか!?ほんの半年前までそう言っていた彼からのあっけない最後の挨拶だった。慌てて返信しようとするが、既にブロックされているのかメッセージも通話も通じない。

🐕‍🦺コレよコレ!こういう絶望を描いてこそのトレセン同人誌よ!