レースはひとりでするものだって思ってた
一緒に走る子がいるのはもちろんだけど、コースで頼れるのは自分だけ、それまで自分が積み上げたもので勝負するしかないって意味で
でも違った
こないだは、いつもなら緊張と酸欠で回らない頭に声がしたんだ。
それはちょっと前から、わたしを個別に見てくれてるチームのサブトレーナーさんの声だった
ミーティングで教えてくれたペース配分とか、トレーニングの時の「今だ、行け!」ってスパートの指示とか
そういうのが聞こえてきて、わたし、独りで走ってるんじゃないんだ、ってなった
レース以外でも、親身で真摯に話聞いてくれる。いつも欲しい時に欲しい言葉をくれる。優しいのも、厳しいのも
こんなの無理だよぅ。好きになっちゃうよぅ
トレーナーさぁん……