瞳に映る私は誰?
瞳の先の相手は誰?
肌を伝わる体温も貴方にとっては紛い物。
貴方にとっての私は何?
誰かの代わり?
便利な道具?
肌を伝わる体温は私にとっての宝物。
想いが交わる未来はあるの?
貝のように重ねた身体は思う。あり得ないと分かっているのに。
それでも。
それでも、と望むのは罪なのでしょうか?
苦悩も、涙も、体温も全てを受け入れられるのに。
私を私として見てくれる、それだけで構わないのに。
いつかは。
いつかは、望んだ未来は訪れるのですか?
甘い夢を描きながらまどろみの中に落ちていく。
冬の空気が忍び込む、昨夜よりも広いベッドが、答えを言い淀どんでいた。