コイントスの結果、内枠がシュガーで外枠がオルフェと決まる。
いざスタートすると、さすがは暴君と言われるだけあってオルフェからグイグイと引き離されるシュガー。
「やっぱり先輩は強いや...」シュガーが第1コーナーに差し掛かった時、オルフェはすでに第2コーナーを抜けていた。
第2コーナーを抜けたシュガーのはるか前方、オルフェはもう向正面の終わりに近い位置。
しかし、ここでシュガーの中の「何か」が吹っ切れた。
「やはりその若さで我に勝つ…いや、並ぼうというのは無謀だったようだな……」
第4コーナーに差し掛かったオルフェは少し残念そうに、少し軽蔑するかのように後ろを振り向く。すると
シ ュ ガ ー が そ こ に 居 た
「!?」
何かが吹っ切れたシュガーが猛烈なスパートで追い上げ、オルフェにわずか2バ身差まで迫っていたのだ。
「こやつ、何者!?」
第4コーナーを過ぎ、最後の直線。さきほど2バ身差あった差はもう1バ身差も無い。
「何故だ!そんなパワーとスタミナがその小さな体のどこにあるというのだ!?」
どんどん追い上げるシュガー、オルフェは焦っていた。
「姉上の前で醜態など晒せられない!でもこれでは勝ち目が無いではないか!!」
残り100mでついにオルフェはシュガーに並ばれて・・・
結果、アタマ差とはいえ勝ったのはシュガーだった。