>>481
ある夜。何かに上からのしかかられ、動けなくなる悪夢を何度か見たラモーヌ
その“何か”の顔にあたる部分が、自分の顔に段々と近づいてくるところでいつもは目を覚ますのだが、今回は様子がおかしかった
“何か”に口づけされ、寝間着の隙間から手を入れられて体をまさぐられる
そして意志に反して足を広げさせられそうになったタイミングで目が覚めた彼女は己の目を疑った。自分が教育を任された後輩であり、内心弟分とも思っていたクリスエスが目の前にいたからだ
理知的な光を湛えていた青い瞳は赤く血走り、股間を自らに押しつけているという異常事態を前にして、彼女は口よりも先に手が出てしまっていた
「・・・・・・!!」
「あなた・・・自分が何をしたのか解っているの!?」
胸元をかばいながら、狼藉を働こうとしたクリスエスを問いただすラモーヌ
同室で寝ることとなった最初の夜で、お互いのスペースには干渉しないことを約束していただけに尚更信じられなかった
「virgin・・・」
「・・・は?」
「virginを差し出すのが・・・Traditional、伝統的、だと・・・」
「ちなみにその話はだれから?」
「? シリウスからだが・・・?」
「・・・・・・」
『あれは後で懲らしめてやる』。そう思いながらラモーヌは天を仰ぐのだった・・・