その見た目はクッキーのような生地を何回か捻った棒状の物
見た目の面白さもあいまって見てても楽しい

「面白い形ですね、これは一体？」

「アヤベ曰く「唐菓子」の一種で索餅(サクベイ)というそうだよ。遥か昔に中国から伝わって、素麺の原型とも言われてるそうだ」

「なるほど…頂きます…」

！！クッキーのようにサクサクだと思っていましたが食べてみるともっちりとした食感
甘い砂糖もあいまって菓子パンのような…とても美味しい

「この試食用は全部スティルの分だからゆっくり食べて」

「ｺｸｺｸ」

口に物を入れていたので会釈で了解のサインをしてフジキセキさんと別れました

トレーナー室


「………」ｺﾝｺﾝ


「誰だろ…入って良いよ」


「失礼します」　そう言って入ってきたのは担当のスティルインラブだった


「どうしたの？今日はトレーニングはないはずだけど」


「18時から七夕まつりをするそうです…という報告とフジキセキさんから索餅というお菓子を貰いました」


その一言で今日が七夕だったとようやく知る、いかんせんこういう行事は興味がなく夏祭りなども行ったことがない


「そうか、わかった。」


「18時からなので一時間あります、休憩しませんか？」


「……わかった。」


私はスティルの為にお茶を用意して席に座る
索餅は見た目よりももちもちしていた、捻られた形が不思議だ


「索餅と言ってたけど七夕の物なのかな？」


「ええ、アヤベさん曰く遥か昔に中国から伝わった唐菓子だそうです」


唐菓子…平安かなと私は思った
そして食べてみる


「美味しい…」


程よい甘さにもちもちした見た目と同様食感ももちもちしていた
少し苦めのほうじ茶にも合う


七夕祭りの時間までのんびりゆったりとした空気が一つの部屋に流れていた

トレウマは避けるつもりだったんだけど…やっぱスティルインラブといえばトレウマだからね